本棚  読書で遊ぼうアニマシオン
モンセラット・サルト著 佐藤美智代・青柳啓子訳 BK1
柏書房 1997 1800円

読書で遊ぼうアニマシオン
 アニマシオンは英語のanimationと同義の言葉であるが、日本ではアニメーションというとテレビや映画のアニメになってしまう。ここでは「教え・学ぶエデュカシオンと違って、遊びや余暇や文化活動を通して、面白さ・楽しさ・歓びを追求しつつ精神を活性化させ、人間が豊かに成長していく独自の営みをとらえた概念」として使われている。

 子どもが本好きになるための25の読書ゲームが紹介されている。例えば、
ダウとをさがせ>1回目は文字通りに読み、2回目は名前や状況を所々変えて読んで、子どもたちに間違いを見つけさせる。
おもしろことば遊び>作者が創った言葉を見つけて意味を連想するゲーム。
まちがいセンサー>他の人の読みまちがいを発見し、その場で指摘するゲーム。国語の時間にもすることがあるが、ゲーム化することでもっと楽しく集中してできる。
ぼくのタイトル、世界一>読んだ本に新たにタイトルをつけるゲーム。
クイズで決闘だ!>2チームに分かれ、本から問題を出し合って競うゲーム。
その脇役は誰でしょう?>本から抜き出したひとつの文をヒントに、脇役の名前と人物像を探るゲーム。等々。

 感想文を書かせるだけの読書指導からの脱却を! (常諾真教)