どうぶつの赤ちゃんランドへ、ようこそ
池 嵜 繁 伸

 東風の会 東亜希子先生(西宮市立北夙川小)の発表。
○テーマ「どうぶつの赤ちゃんランドへようこそ」―動物の赤ちゃん紹介を通して発表を楽しむ―
○学習材・説明文『どうぶつの赤ちゃん』(光村1年)
  研究発表の概要について紹介したい。
 本単元の指導の柱を、
 @比較すること、 Aまとめること、 B調べること、 C発表すること
の4つとし、学習材「どうぶつの赤ちゃん」での読み取りを生かして、発展学習では自分の調べた動物を好きな表現方法で発表するという学習活動を組んでいる。

1.学習材「どうぶつの赤ちゃん」の学習について
 「生まれたばかりのようす」「大きくなっていくようす」に分けて、ライオンとしまうまを常に比較し、比較を通しての読み取りを意識させている。
一斉学習後の個別学習では、自分なりのまとめ方を工夫できるワークシートに取り組ませた。吹き出しの部分には、初めて知ったことへの驚きやライオンとしまうまを比較して得た感想が書き込まれている。

2.発展学習について
 まず、自分の紹介したい動物の赤ちゃんを決め、調べ学習をする。
 ・学校で…図鑑、絵本、パソコン
 ・家庭で…ペット店、図書館へ
 ・校外学習で…動物園で実際に観察する。飼育係の方への質問。
 次に、調べたものを整理して、発表会をする。
 子どもたちから発表の方法として、次のようなものが出された。・ペープサート・紙芝居・写真で・マイクで・お面や衣装をつけて・実物で、など。
 指導者からも様々な紹介方法の見本を示している。
 ・動物のお母さんや赤ちゃんの立場で、
 ・動物博士、レポーターやアナウンサーになって、など。
 発表会は、同じ動物を選んだグループの中で前半と後半に分かれ、前半組の発表の日は後半組は各コーナーをまわるというもの。発表を聞いた子どもは、感想をメッセージボックスに入れる。このメッセージが、発表した子どもの自信と大きな喜びとなった。子どもが意欲的に取り組める指導の工夫が随所に見られた。
 この実践は東先生の西宮市立東山台小でのもの。「探求心を促すための学習活動の構成」をめざした取り組みの一つである。

 指導助言の山本隆三先生から次のことを教えていただいた。活動を大胆に取り入れ、没頭させることが大切。しかし、活動が即学びであるとはいえない。子どもの意欲をじゃましないように、どのように力をつけるかを考えながら取り組まなければならない。
 「もっとやろう」「こんなにできるようになった」等、学習者の心の作用を大切にした学習活動について学ぶことができた。
(彦根市立城陽小)