算 数 科 で の 話 し 合 い
北 島 雅 晴
課題を解決するための話し合いでは、いわゆる「できた子」が活躍する場が多くなってしまう。また、正解かどうかが話題となり、課題解決に向けての過程に目を向ける子が少ない。そんな教師としての課題をもちながら、日々の算数の授業を進めている。 6年生「対称な図形」の学習でのこと。今回は、グループでの話し合いを中心に学習を進めることにした。 ・分からないことを自由に出し合い、みんなが参加できるようにする。 ・教科書をじっくりと読み、個に応じたペースで学習を進める。 ・今までにない学習の方法で気分転換を図る。 といったことをねらった学習である。まずは、学習のルールを決める。 @分からない人が活躍しよう。分からないことを自由に出し合い、みんなで考える。 A今回は教科書をていねいに読みながら、学習を進めよう。(1日2ページが基本) B司会を決め(輪番制)、司会者が中心に学習を進めよう。 C学習の進め方、中身で分からないことが出てきたらすぐに先生に相談しよう。 C:始めに、@のところをAさん読んでください。 A:読む。 C:問題が3つあるので、ええと、何分くらいでできるかな。 B:べつに、時間を決めなくてもいいんとちがう。みんなができるまで待ったら。 C:それじゃあ、みんなができたら答え合わせをします。問題をやってください。(各自で問題を解く) C:@の問題が、Dさんが分からないそうですが、説明できる人はいませんか。 B:(ノートを指さしながら)こことここを線で結んで、こちらに同じ長さをとる。(以下略) 算数の時間には、あまり挙手をしない子が司会になって、いきいきと話をする。「ここどうやったらいいの」と気軽に聞いている子も多い。また逆に、全体の場ではよく発表しているが、対話が苦手な子も見られる。 「グループで学習を進めるというので心配だったけど、意見が自由に言えて楽しいなと思いました。」 と意外と好評である。話し合いをうまく進めるこつをみんなで考えたり、グループ学習を全体の学習に生かしたり、といったように今後の課題も多い。 (草津市立草津第二小)
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