▼3月例会(第205回)の提案は川那部さん(大宝小)。テーマは「史的考察による国語単元学習の検証と展望」

▼「教える教育の行き詰まりが露呈している現在、その局面を打開し、確かで豊かな言語力を育成する方途として、学習者主体や体験重視を中核とする国語単元学習が注目されている」という問題意識から、戦後の歴史的な推移を大学院での研究対象にした。今回の提案は、その研究論文の概要。

▼発表内容を列挙すると次のようになる。
 ・国語単元学習の今日的課題
 ・国語単元学習の史的展望
 ・滋賀大学教育学部附属小学校における国語単元学習
 ・国語単元学習批判の検討
 ・国語単元学習の展望

▼国語単元学習批判の項をまとめると、学力低下に視点があたる。学力低下の要因として、・カリキュラムの問題 ・目標の問題 ・内容、資料の問題 ・指導方法の問題 ・学習指導要領の問題 ・教師の指導力の問題等、深い研究成果を披瀝した。
 発表をもとに「総合的学習」と単元学習の課題を考え合った。特に、国語科の授業と総合的な学習との境目をつける必要はないにしても、教科の本質について議論を深めた。

▼巻頭には、佐藤きむ先生から玉稿を頂きました。深謝。(吉永幸司)