本棚
日本語練習帳 文章読本の類を見ると、つい買ってしまう。 この本は「練習帳」という名のとおり、練習問題に答えて採点すると、自分の日本語の技能がわかるような書き方になっている。しかし、私自身はあまり練習にこだわらず、一気に読み進めた。 T 単語に敏感になろう U 文法なんか嫌い−−役に立つか V 二つの心得 W 文章の骨格 X 敬語の基本 の5章からなる。 Uでは、「ハ」と「ガ」について述べている。どちらも主語を作る助詞だと思っているが、同じではないということを、その働きを分類し詳しく説明している。学校で教える文法よりおもしろい。それを知っていると、確かにわかりやすい文章を書くのに役立つだろう。 Wでは、1400字の社説を400字に「縮約」する。それをさらに200字に「要約」することで、「文章の骨格」がつかめると述べている。このような訓練が、文章を読んだり、わかりやすい文章を書いたりするのに役立つ。と言われても、学生時代の授業でならともかく、今、自分でやってみることはなかなか難しい。 文章読本を読むだけでいい文章が書ければ苦労はないのだが。(常諾真教) |