![]() ▼「昭和51年4月6日。満開の桜に、やわらかい陽射し。やさしい1日だった。オギャーオギャー。火が付いたかのような泣き声とともに、ひとりの赤ん坊が生まれた。元気な男の子。平凡な夫婦の、平凡な出産。ただひとつ、その男の子に手と足がないということ以外は・・・」(「五体不満足」乙武洋匡・講談社)の書き出しで始まる1冊の本。「ボクは毎日が楽しいよ」と明るいメッセージを発信する。 ▼車いすマラソン大会に参加した右田さん夫婦を紹介したルポ(MOKU12月・MOKU出版)は、「いまここにある身体を認めたんです。自分を認めた時から第二の人生が始まったと思っています。いつかよくなるだろうとそれにしがみつていたら前には進めない」という言葉を紹介している。 ▼真実の言葉、生きる力である。 (吉永幸司) |