満 足 で き た 学 習
北 島 雅 晴

 5年4組の教室の掲示板の一つに「仲良しの欄」がある。一人ひとりが小さな掲示板を作り、そこに個人の情報をのせて交流するものである。
 先日、「二学期の学校生活で印象に残ること」をテーマに仲良しの欄を作った。その中で、絵本作りのことを話題にしたものがいくつかあった。国語科の学習の中では、特に子どもたちが満足できたものであった。
 絵本作りというのは、次のようなものである。

《単元名》 創作絵本を作ろう 〜草津第三小学校物語〜
《ねらい》 場面の構成を考えて創作を楽しみながら書くこと
《学習の流れ》
 〇友達の作ったお話を読み、創作に興味をもつ。
 〇学習方法を確認し、お話の構想を練る。
 〇粗筋を書く。(4場面にする)
 〇挿絵をかく。
 〇下書きをする。(原稿用紙2枚程度にする)
 〇清書をし、表紙をつけて完成する。
  ※国語科6時間、図画工作科4時間扱いとする。

・みんなに悪口を言われているところを助けてくれた人と友達になる話
・いつも負けてばかりいるリレーだが、放課後にみんなで練習して運動会ではついに優勝する話
等、学校生活を話題として自由にお話を作るのが楽しい。
 仲良しの欄の内容を読んでみると、次のように書かれている。
〇どんなお話にしようか悩みました。自分では、いい話ができたと満足しています。みんなにも読んでもらいたいです。
〇今までの中では、満足できる作品になりました。友達の絵本も早く読んでみたいです。

・学習中話もせずに黙々と作る姿
・朝、友達と絵本を見せ合う姿
・休み時間も続けて作る姿
が多く見られた学習であった。自分の作った絵本を友達に見せて何か説明する姿からは、自分の絵本に対する自信と満足感が感じられた。
「うちへもって帰ってお母さんに見せたら、『よくできたね』とほめてくれた」と報告してくれる子もあった。
 どの学習においても、形として何かを残さなければならないということではないが、自分が満足できる作品ができることは、子どもたちの学習への自信につながる。
(草津市立草津第二小)