まる PCI

「Peripheral Component Interconnect Bus」の略で「ピーシーアイバス」と読む。
Intel 社が提唱し、現在は PCI SIG(PCI Special Interset Group)が管理している高速なバスアーキテクチャである。PCIの原案となる「Local Glueless Bus」が Intel から出されたのが91年。その後、PCI SIG が設立され、92年6月に殆ど見切り発車の形で Ver1.0 規格をリリースした。その時点では内部バスとしての規格だけだったため、製品にはなかなか採用されなかった。93年4月には細部を詰めたVer2.0 規格がリリースされ、外部へのコネクターの仕様も定まり本格的な普及が始まった。Pentium 搭載のデスクトップパソコンでは、PCIバスの採用が一般的となった。現在は94年に改訂された Ver2.1 が基本になっており、現行機種ではバス幅 32bit、バスクロックが 33MHz のものが主流だが、仕様上では 64bit、66MHz まで対応している。最大転送レートは、32bit/33MHz で 133MB/s、64bit/66MHz で 533MB/s となる。98年に最新規格の PCI Ver2.2が公開されている。PCI Ver2.2 はバスの転送速度などは変えず,新たに電力管理のための仕様と,活線挿抜を行うための仕様を追加した。

PCIバスの大きな特徴は、ブリッジと呼ばれる回路を使って複数のバスを接続できる点にある。このブリッジが、クッションの役目を担うので、様々なアーキテクチャを統合して行くことが出来る。具体的には、殆どのPCがPCI−ISAブリッジを設けて、アーキテクチャの全く違う従来のISAバスもサポート、ノートPCではPC−PCMCIAブリッジを設けて、いわゆる CardBus(カードバス)をサポート、CPUのローカルバスにはHOST−PCIブリッジで接続するので、66MHz や 100MHz 等の違いも全く問題なく接続出来る。
1つのPCIバスに対しては、最大10個(電気的な特性を無視した実数は32個)のデバイスを接続する事が出来る。拡張バススロットは2デバイスとして数えられるため通常4スロットが上限となる。これで足りなければPCI−PCIブリッジを使ってPCIバス自身を拡張することも可能である。