冬の葛城山

葛城山の春、秋と触れてきたが、今回は冬に触れてみたい。しかし冬はやはりそれだけの材料が無いのでは?とふと思ったが、
しかしこれまで約40年近く、せっせと"葛城山詣"でをしている中で、冬でも結構楽しんで、登っているのである。その魅力は一言
では表せない。今でも続けているのが、元日の「初日の出」登山と冬に咲く「マンサク」の花や霧氷鑑賞
どである。 「初日の出」登山は泉北に引っ越して以来約40年の間、最初は二上山や金剛山などに登っていたが、葛城山の良さに魅せられて
からの、30年程は、この山に決めている。ちょうど、頂上付近は草原になっていて、展望も開け「日の出」鑑賞にはもってこい
の環境である。これに目をつけた「ロープウエイ会社」が「初日の出・鑑賞イベント」を組むなど今や正月、頂上で迎える「ご来光」
は格別なものがあり人気イベントとなっている。
日本人が「日の出」にこだわるのは、古代から”太陽は神”なりと言う山岳崇拝のDNAに由来するのであろうか、やはり「太陽が顔を
出す」と”わくわく”してくる。さらに「一年の計は元旦にあり」にもこだわり、今では正月登山は病みつきとなってしまった。その上
今年のように暖冬で天候も良く、絶好の「初日の出」が拝めたときは、やはり心躍るものがあり、この一年の”ラッキー”な運勢の予感
を覚えた。しかし、この「初日の出」は毎年必ずやっては来るものの、今年のような絶好の「初日の出」に出会えるのは稀で、2007年
の元旦に出会って、以来9年振りである。4、5年前元旦が明らかに天候不順で2日目に伸ばして登ったことがあるが、そんな姑息な考えが
後々まで尾を引き、苦い思いで1年を過ごしたことがある。やはり元旦は元旦であって天候の良し悪しを抜きに、登るようにしている。年々
葛城山で「初日の出」を見ようと、登る人も増え、近年では登山ブ−ムもあってか、若者の姿を多く見かけるようになった。今年も頂上は、大賑
わいであった。また暖冬とは言え、頂上は気温ー1℃で、木々は霧氷に覆われ、冬山の雰囲気も十分に味わうことが出来た。
一方マンサクの花であるが、冬真っただ中の2月前後に咲くので「冬の葛城山」の中で触れてみたい。その花の名前であるが、「まず咲く」
が、東北地方の訛から「まんず咲く」となり「マンサク」になったと、一般に言われている。確かではないらしい。葛城山には「ニシキマンサク」
、「アカバナマンサク」、「マンサク」の3種類があるのを確認しているが、中でもニシキマンサクが一番早く咲き出す。今までの観察では20
13年の1月29日に、最も早く咲き出したことを小生の「ホームページ」に載せている。その時の写真は、雪を被って咲き出した「ニシキマン
サク」の花で、殺風景な冬山では唯一楽しみな花である。ただ今年は大変な暖冬だと報じられている中、1月11日まさかとの思いで「マンサク」
を覗いてみると、それがツボミの殻を破って細い花びらを伸ばしていて、まさに開花している状態であった。地球温暖化の影響か年々早まっている
ように思うが、今年だけの現象なのか気になるところである。
2013年(1/29)の咲き具合今年(1/11)の咲き具合
       
 葛城山のマンサクは「ニシキマンサク」が咲いた後、すぐ「アカバナマンサク」が咲き出し「マンサク」と順次咲き続き3月初め頃まで楽
しめる。3月に入れば、葛城山は「クロモジ」、「アブラチャン」など小さな木々の花などが咲き出し舞台は、一気に春へと移ることになる。
近年めっきり葛城山の積雪も少なくなってきているが、雪山好きには寂しい限りである。
大勢の登山者で賑わう「頂上」今年の「初日の出」の瞬間

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