足の指の間が痒くなる心意気
2003年5月16日(金)「空腹が最高の調味料」 |
お腹が空くと、なんでも美味しく食べられる、はずなのだが。 今日の昼、むっちゃくちゃ腹が減っていた。それでも書類はどんどん回ってくるし、電話は鳴りやまないし、お客さんは来るし、とにかく仕事に一段落の着かないまま、気が付けば2時を回っていた。もーダメだ。このままでは死ぬる。ナニもかもほっぽり出して、やっとのことで飯を食いに外へ。 とにかくにもたどり着いたラーメン屋。「大盛り!」と高らかに宣言しつつ、席に着く。待つ間にも空腹はじりじりと胃の腑を苛む。すでに右手には箸が割られている。あと5秒ラーメンが遅かったら手近な皿をチンチン叩くところだった。 丼が置かれるのと箸がスープに飛び込むのとどちらが早かったろうか。麺に息を吹きかけるのももどかしくすすり込む。 「アッツイ!」麺で口の中をいっぱいにしながら、モゴモゴと叫んでしまうくらい、その熱いこと熱いこと。一撃で上アゴの皮をべろべろに火傷してしまった。 じゃあもっと冷ましてから、ゆっくりと食べればいいのだが、胃の方は「もっとクレー、早くクレー」と催促を止めない。こう言うときの箸を持つ右手は、脳ではなくて胃の支配を受けてしまうから困りものだ。上アゴの皮がどんどんズル剥けになっていくのを感じながら、ひりひりとした痛みが痺れに変わっていくのを感じながらも、右手はひたすら熱い熱い麺を口へ口へと運ぶ。 おかげで空腹は手早く治まったが、味なんかわからん。おまけに口の中はべろべろだ。空腹は最高の調味料と言うが、それもほどほどに。脳が胃に乗っ取られてしまわぬほどが頃合いか、と。 |