足の指の間が痒くなる心意気

2002年5月19日(日) 「巨星墜つ…五代目柳家小さん死去


その日は昼から休みだった。

帰りの車の中、ラジオのニュースで聞いた。

家に帰ってすぐワイドショーにチャンネルを合わせた。

クイズ番組で人形になっている名物司会者があまり変わらない表情で

精一杯沈痛な顔かたちを作ってニュースを伝える。

聞けば87歳。最近出てないと思ったら…大往生やったんやなぁ…


子どもの頃から「永谷園」の一連CMで、

関西人のワタクシにもお馴染みだった東京落語界の大御所。

落語界初の重要無形文化財保持者(人間国宝)としても知られる。

亡くなる直前に食べたのも「チラシ寿司」だというから泣かせるじゃないか。


今の若い人には、まったく興味を引かない話かもしれないが、
といってもワタクシの年でも趣味でなければそれほど興味を抱かないであろうが

「東京の小さん」は「上方の米朝」とならび、日本の落語界の重鎮だった。

表情にとにかく愛嬌があり、テレビの音を消して観てるだけでも笑ってしまう。

緊張感を微塵も感じさせないリラックスして聞ける、そういう噺家だった。


小さんがいなければ東京の落語界も今日の発展はなかったであろうし、

また上方落語界も今の隆盛はありえなかっただろう。

ただ単に「東の小さん、西の米朝」とライバル的に見られるだけでなく、

その互いの影響力は相乗効果となって落語そのものの、

ひいては落語家の地位を高め、それを芸術の域まで達しえたのであろう。

謹んでご冥福をお祈りします。



一つ言わせてもらえば。

某ワイドショー司会の「ひとしくん人形」のオッサン。

人間国宝の落語家は小さん一人ではないぞ。

米朝師匠を忘れることなかれ。 

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片言隻句

巨星墜ち 残った星が 光増し

流れる星を そっと見送り  3太郎
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