芦屋道満宝篋印塔

佐用町乙大木谷にある「芦屋道満宝篋印塔」は平安時代の陰陽道(おんみょうどう)の人気
を二分する「安倍清明」と共になぜ片田舎の佐用町にあるのかは謎である。
陰陽師(おんみょうじ) 中国伝来の陰陽五行説(木火土金水(もっかどごんすい)と輪廻する
とする説 木は燃えて火になり、火は燃え尽きて土になり、土は固まって金(金属)になり、
やがて水に変わる)
この説を拠り所に天文学等の星の運行や日食、月食をもって吉凶を占う一面と意のままに
動く「鬼神」を操つる呪術師の一面の二面性をもっている。

芦屋道満はあの「この世をば わが世とぞ思う 望月の かけたることも なしと思えば」(世
の中はなんでも私の思うようになりますよ、満月が欠けることなくまん丸なように)で有名な
時の最高権力者「藤原道長」を呪いによって排除しようとしたとして、この地に流されたという
説がある。「播磨の道満」という言葉が残っている。
平安時代、藤原氏を頂点とする貴族社会はやがて武器を持った武士の台頭によって終焉を
迎える。やがて陰陽師の時代は終わり、武士の楽しみとして出雲阿国のにわか(歌舞伎)や
茶の湯が持てはやされるようになる。(軍功には名器の茶碗などを与えた)


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はわずか数百メートルの距離にあるのでそれを・・・・。
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