◆現代日本を代表するアルミニウム芸術家と言えば「清水九兵衛」氏をおいて右に出るものはいないでしょう。
伝統的な陶芸の名家の主でありながら、その指向を彫刻へと向け、しかも素材としてのアルミニウムに着目し、数々の作品を発表。 世界的にも高い評価を得ました。 
全国から野外彫刻やモニュメントの依頼が引きも切らず、各地でその大胆な作品が見る事ができます。


◆大胆に衣替えしたJR京都駅の中で異彩を放つのは高さ約六メートルの鋳造アルミ鉄パイプ製の大型モニュメント。
京都駅ビルの大階段の踊り場となる四階の「室町小路広場」に据え付けられたこの作品は「朱甲舞」と名付けられ、かつて平安京の社寺を彩った朱色を基調に、鎧で装った舞人をイメージしているとの解説。これが陶芸家の作品とは到底思えませんでした。 この作者のアルミ作品歴は大変なモンです。
  


「朱装」

京都文化博物館
「CONNECTION」

京都センタービル
「朱鳥舞」

京都勧業館
「月簪」
新千歳空港

「向福鳥」

福島空港

「AFFINITY-K」

宇部公園緑地

「語り合い」

島根県立美術館

「WIG-A」
真締川公園東

◆まず清水九兵衛氏のその精力的な創作活動には圧倒されます。
大型モニュメントを得意とする氏は野外展示を基本とする場合の耐食性、および際立った曲面を表現する時の
加工性を追い求めた時に素材としてのアルミニウムに着目、後年に至る作品群の大部分にアルミ素材を使用しています。
また、京都出身の氏らしく、平安京のシンボルカラー「朱色」を好んで用いそのインパクトの度合いを高めているようです。



モニュメント