◆『小学生の作文』◆ 第606号

※学年はあえて記載しておりません。あらかじめご了承ください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  「つけもの」(なりきり作文〜つけもの屋になった〜) M.T

「つけもの〜つけもの屋〜でございやさァ」
 俺は総悟。いつも、くっせぇつけもんを地下街で売っている。地
下街はろくな奴がいねぇ。こんなところ、早くぬけ出してぇ。
 そんな感情をいだいた俺に、とつぜん、チャンスが舞い降りた。
どうやら、俺をやとっている社長が、いろいろな事情で俺をやめさ
せてくれるらしい。今日、やっとこの地下街から出られる!
「ん〜っ! 久しぶりのやわらかいベッド! いい空気! そして、
うまい食いもん! こりゃ、最高だわ〜!」
 なつかしの家に帰って、早速よぱらった俺。パッと机を見ると、
たくあんがあった。そのときは(にくいつけもんめ・・・・)と思って
いたが、腹が減ったせいか、なつかしの味を食いたいと思ってしま
い、俺の手はたくあんへと伸びる。
 一口食べると、しょっぱい、いい香りと味が口内で広がり、最高
の気分だった。そのときの俺は、つけものを少し見直したような気
がした。


  「ポロポロ」(眼鏡・花火・天ぷら を使った創作) T.Y

 花火がキラキラ光る夜。屋台が立ち並ぶ屋台を前に、ボクは姿を
消した。
 十時。ボクは日本の大の都会、東京にたどりついた。あたりは暗
いはずなのに、都会は光が照らし、明るい。田舎とは全然ちがった。
東京から花火が見えた。それはまるで、天ぷらをするときに散る、
油のようだった。
 ボクはずっと、母が天ぷらを作ってくれたのと、花火が照らしつ
ける町を見て、眼鏡の下から、なみだがポロポロ。


  「花火大会」(眼鏡・花火・天ぷら を使った創作) K.U

「あー。今日は、待ちに待ったデートだ。夜の花火大会! 今日の
ラッキーフードは天ぷらで、ラッキーアイテムは眼鏡だ!」
 なんて言いながらテレビにはりついて、より楽しくなるように、
星座占いを見ていた。
 そして、夜。新品のゆかたを着て、ラッキーアイテムの眼鏡のア
クセをつけた。ラッキーフードの天ぷらも食べた。
(これで夜は、いいことあるはず!)
 今は、彼氏と屋台などを見て、ぶらぶらしている。と、歩いてい
たら、
「あ!」
 私のはいていたゲタのはなおが、切れた。
(ラッキーフードもラッキーアイテムも、バッチリしてきたのに・・
・・)
 目に涙がにじんできた。そしたら、彼氏が私をおんぶした。
「なんだ、いいことあるじゃん!」
 私の目には、また、うれし涙が流れた。
 そして、大きな大きな花火が、夜空に咲いた。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
          トップページへ