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祟り 第三部

作:HIKU


あれから一週間、俺は少し後悔していた。

あのとき捕まえてきた白蛇は飼育ケースに入れもう一匹の蛇と一緒にして世話をしていた。

が、環境が変わったせいか、アルビノのせいか、日に日に弱ってきていた。

餌も食べず、俺は仕方なくビタミン剤や栄養剤を注射していたがそれでも良くはなってくれなかった。

もちろん獣医にも診てもらったが、原因は分からず匙を投げられてしまった。

もちろん捕まえたところへ返そうと思ったが最近からだの調子が悪く、到底あんな遠くまで

行くだけの気力も、体力もない状態だった。

そしてさらに一週間、とうとう白蛇は衰弱して死んでしまった。

そして俺は、落ち込みながらも重い体を引きずって庭の片隅に埋めて石を積み上げ

線香をあげて供養してやった。

蛇も死んでしまい気落ちもしていたため、最近どうも体調が思わしくない日々が続いていた。

両親もとても心配していたし、その日は早めに寝てしまった。

 

その夜

蛇を供養したところから煙のようなしろーい固まりが湧き出てきた。

その物体は意思があるかのごとく空中を漂い青年が寝ている部屋の窓まできたかと思うと

スウーっと窓を通り抜け、ベットで寝ていた青年の上でゆっくりと回転しながら浮かんでいた。

しばらくしてその物体はゆっくりと移動を始めた。

寝ている青年の顔元にやってきて、青年の呼吸にあわせて上下に動いていた。

しばらくして意を決したのかその物体は青年が大きく息を吸い込んだのと同時に

青年の中へ”スポンッ”と入り込んでしまった。

青年はそんなことも知らず”すやすや”と寝ていたのであった。

 

それからしばらくして青年がうなされ始めた。

布団をつかんでは離し掴んでは離し、それはまるで弓矢を射るような動作であった。

四,五回も続いただろう、今度は脹ら脛を押さえたかと思うと金縛りにあったかのように

全身をのけぞらせる状態が続いた。しばらくして大きく息を吸い込んだかと思うと

金縛りが解けたのか。ぐたっとした状態になった。その後妊婦が寝て居るかのごとく

青年の腹部が膨らみしばらくすると萎んでしまった。

それからは、何事もなかったかのごとく青年の顔が穏やかになり、ゆったりとした寝息を立て始めた。

 

次の日の朝の朝食

青年はゆうべ見た夢を両親に話し始めた。

「ゆうべさ、なんか凄い悪夢を見てさ,滅茶苦茶しんどいから今日は休む」

両親も昨日蛇が死んだことを知っていたので、それを察してか無理に学校へ行かせようとはしなかった。

「それで、どんな夢を見たの!」

「それがさ、あんまり良く覚えていないんだけど

  大きな蛇を矢で仕留めるんだけど、そのときに蛇に噛まれて

    とぐろでぐるぐる巻きにされてしまうんだよ。」

「そうなのー」と母親が言った。

「それでそのぐるぐる巻きにされた人はどうなったの?」

「そこまでは、見てないから解らないよ」

「ふーん、まあ解ったけど休むと言ってもパジャマだけは着替えなさい。」

「はい、はい、解りました!」

そうして俺はパジャマを脱いでみてびっくりしてしまった。

「おふくろ!たいへんだ!」

「どうしたの、和己?」

「見てくれよ!」

パンツ一丁になったまま俺は台所へ行った。

夢で見たように足には噛まれたような後があり

体中に帯のように痣が出来ていた。

「それって痛くない?」

「うーん、全然、なんともないよ!」

「和己が見た夢と関係あるのかしら?」

「何だったら、病院に行ってみる?」

「いや、いーよ!」

「そう、まあ今日一日はゆっくりしていなさい!」

「わかったよ、蛇に餌やったらゆっくりしとくよ」

「それじゃ、さっさと着替えて、顔洗って食事にしなさい」

「はいよ!」

そうして俺は着替え、洗顔し、食事をし部屋へ戻って餌をやりながら蛇に話しをしていた。

「ごめんな、また今度彼女を見つけてやるからな!」

そういって蛇を愛でてからベットに寝ころんでいた。

そうしてそのままうとうとと寝込んでしまった。

そしてお昼をまわったころに目が覚めた。

また変わった夢を見た。

なぜか息子が”ビンビン”になっていた。内容はよく覚えていないが

何か女の子になったみたいな夢だった。

仕方がないのでトイレで用を済ませ、もう一度全身を調べてみた、

朝出来ていた歯形と痣の様な痕はだいぶ薄くなっていた。

明日にはきれいに消えて問題はないだろうと思った。

しかしそれが大きな間違いだった。

確かに痣みたいなのはきれいに消えたがその日からからだの変化が始まっていった。

日々の変化はゆっくりしたものだったので自分自身もしばらくは気がつかなかった。

それがどのように変わっていったのか、

あれから2週間がたったある日、母親が言った。

「和己、先週散髪いったときあんまり切ってもらわなかったのー?」

「いつもどうりに切ってもらったよ、成長期だからすぐのびるんだろ!」

確かに最近髪の毛の伸びるのが早くなっていた。

反対にひげは元々少なかった事もあったが全然のびなくなっていた。

それに腕や足の毛、ほかの体毛も薄くなり産毛みたいに変わってきていた。

それからまた1週間が過ぎた。

髪の毛は伸びてセミロングくらいの長さになりゆったりとカールしていた。

じゃまな髪の毛と思っていたが、散髪に行くのが面倒くさいのでヘアバンドで止めていた。

うちの学校は校風が自由だったので髪の毛が長くても問題はなかった。

現にロンゲの男もクラスに数人はいるのだった。

今日は身体検査の日であった。

身長や体重BWHなどを測定したのだがその結果を見て僕は不審に思った。

まず身長が縮んでいる。わずか2cm程度ではあったが。

体重にしても数キロ落ちていた。

それに、なぜかバストが75cm、ウエストが65cmと以前より5cm小さくなっていた。

しかしヒップは75cmとあまり変わっていなかった。まあ少しは増えていたが、

確かに白蛇の件以来体調が思わしくなかったのでそのせいかと思っていたのたが

どうやらそれだけではなかったらしい。

家に帰るとすぐさま浴室へ行き鏡の前でくまなく全身を点検してみた。

いつも見ていたのだが日々のわずかな変化のせいだったのか自分自身でも気づいていなかった。

改めてじっくりと見てみると。いろいろな変化がわかってきた。

手と足が少し小さくなってきていた。道理で最近靴がよく脱げると思っていたのだが、

それに、心なしか体全体が丸みを帯びてきていた。よく見ると乳首も一回り大きくなっていた。

ふるえる手で、そっと胸を押さえてみると、前は少なからず引き締まっていた胸が柔らかく弾力を帯びていた。

そして中央しこり見たいのものがあり、強く押さえると痛みが走った。

「もしかして」

「これって、女の子に変身しつつあるのだろうか?」

「そういえば、最近朝立ちもしなくなったしなぁー」

「どうしよう」

「これって、病気なんだろうか」

「確かに体調は悪いしなぁー」

「相変わらず、変な夢は見るし」

「これって、何かの祟りかも」

「ということは・・・」

「・・・」

「しかし、そんなばかなことあるはずないよ!」

「まあいっか!」

「そのうちなんとかなるだろ」

「まあ、女の子になるならそれでもいいや!」

「こんな事、ふつうじゃ経験できない物なぁ!」

きわめて楽天的な性格の和己であった。

しかし、週が変わるたび確実に体の変化が進んでいった。

季節は移り変わり秋を迎えていた。

部屋の入り口の鍵をかけると、上着を脱いで鏡の前へ立った。

胸は膨らみ、乳輪も大きくなり乳首もピンク色に染まっていった。

「うーん、だいぶ膨らんできたなー」

そう言いながら、メジャーであちらこちらを測り始めた。

アンダーで70cm、トップが80cm、トレーニングブラが必要な状態になってきていた。

「うーん、70のAカップだな」

「出来たらBかっふかCかっぷくらいほしいなぁー」

呑気な和己であった。

「えーとねウエストは・・・、やったぜ56cm」

「ヒップは、おっと大きいなあー・・・82cmもあるよー」

といいつつ、鏡を眺めてそこに映る自分を見てうっとりしていた。

顔の輪郭も少し変わってきていた。一回り小さくなり、唇は艶やかで、まつげは”バッサバッサ”と音がしそうなくらい

のびていた、鼻もつんとしていて小ぶりですきっりとしていて、結構いけていると思った。

そして和己は股間を押さえてみた。

「ここはあんまり変わらないなぁー」

「このままじゃ、ニューハーフだよなー」

こんな中途半端で終わるのはいやだなぁーと思う和己であった。

そして、季節は移り冬の到来を告げていた。

そのころには、体型の変化も落ち着いていた、

胸は80のBカップになっていた、ウエストも54cmと一段と引き締まり、ヒップは87cmに達していた。

秋口にはさわると痛かった胸も今では痛いどころが、優しくもんでやると、全身に電流が走ったような快感を得、

乳首は堅くとがるようになっていた。

そして股間は、立って排泄するのが困難なほどに小さくなっていた。すでに睾丸は引っ込んでしまっていて、

そこには、小さな花弁がピンク色に色つき始めていた。

小指を入れると第一関節まで入ったがそれ以上は入らなかった。

「痛ててててっ」

「やっぱりまだだめみたいねっ!」

「後どれくらいで終わるのかなあー」

「楽しみだわぁー」

いつしか口調も女の子していた。もちろん声も少しづつ高くなっていた。

そして年が変わり元旦の朝、

和己は確信した。

”完全に女の子になった”と、

トイレもずっと座って用を足すようにしていた。

最初の頃は軌道が定まらず、便器の周りをびしょびしょにしていたのも今では

ふつうに”シャー”と周りをぬらさず出来るようになっていた。

そしてこのころには毎晩自分自身を慰めるようになっていた。

小指の第一関節までしか入らなかったあそこも、

今では、あふれんばかりの蜜でシーツにシミを作るぐらい濡らすようになっていた。

しかしまだ中指と薬指の2本以上入れたことはなかった。

女の子になってしまったことに対して不安もあったが喜びもあった。

しかし日頃の生活では胸にさらしを巻き、ウエストにもサポーターを巻いていた。

幸い季節が変わり寒くなるのにあわせて女性化が進んだので厚着をするようにして、

体型をごまかして家族の目をごまかしていた。

しかし、体が女性化するに従って、思考も女性化しつつあった。

喋るときには注意をして、男言葉を考えながら端的に話すようにしていた。

夜寝るときには、女性のショーツを穿き柔らかなすべすべした肌触りのキャミソールを身につけ

その上にシルクのパジャマを着て眠るようにしていた。

もちろんお風呂にはいるときも用心して、鍵をかけ、家族が寝た後やいないときに入っていた。

寝るとき身につけた下着もお風呂にはいるときにそっと持っていき、手洗いをしていた。

 

そんな寒い冬の日だった。

いつものように最後にお風呂に入って体を拭いていたときだった。

鍵をかけているはずのドアが”ガラッ”と開いて親父が入ってきた。

万事休す。

親父に全身を見られてしまった。

「すいません!。別に見るつもりは・・・・エーと、あなたは誰ですか。」と、親父は言った。

僕は、子犬のようにバスタオルで体をかくし縮こまりしゃがんでふるえるだけだった。

そこにお袋がやってきて「あなた、何をしているの?」

親父は「いや!風呂場に女の子が」

「何言ってるのよ、あなた!」

そして風呂場を覗き込んだ。「和己!」

「・・・・・」

「和己って?」

親父はお袋と俺の顔を交互に見比べていた。

「和己、あなたいつの間に!」

「・・・・・」

俺は何も言えずただ泣くしかなかった。

親父はまだ状況がわからず、お袋に向かって言った。

「あれが、和己か?」

おふくろが「そのようよ、最近おかしいとは思っていたけどまさか女の子になっているなんて」

「さあ和己、さっさと体を拭いて服を着てこっちにきなさい。」

「・・・・・」

私は仕方なく、いわれるままにパジャマを着て、震えながら居間に行って”ペタンッ”と女の子座りをした。

こういうときには女の方がしっかりしている。

親父は放心状態で目がうつろだった。おふくろの方はにこやかに優しく言った。

「おかしいと思っていたのよ、この間部屋を掃除したときに女性の下着があったし、」

「部屋の臭いって言うか、体の臭いって言うのかあれだけど、」

「男の子とね女の子では違うの、わかるでしょ!」

私は、ただうなずくことしかできなかった。

「さあ、話してごらん」と、優しくおふくろは言った。

「いつ頃から、そんな風になったの?」

「・・・・・・」

「怒らないから言ってみなさい。」

「・・・・・・」

私はぽつりぽつりと話しを始めた。

「そう、夏のあの日から始まったのね」

「うんっ!」

私はうなずいた。

「これからどうするの?」

「・・・・・・」

「まあ仕方ないわね、たった今から女の子の“和美”になりなさい。」

「はい」

「明日からは学校も休みなさい。」

「ママが、新しい学校を捜してあげるから!」

「いいわね!」

私はただうなずくだけだった。

「さあ”和美”もう寝なさい。」

「明日からはママが女の子の事、色々と教えてあげるからね!」

「明日が楽しみだわぁー、さぁ、あなたもいつまで惚けてないで寝なさい!」

言われて親父はおふくろに連れられて引きずられるようにして部屋に戻った。

私も部屋に戻ってひたすら寝ようと頭の中を空っぽにしようと努力したが全然寝つけなかった。

仕方なく私は、着ているパジャマをたくし上げた。

そうして、両手をそっと胸にあてがった。

手のひらに当たる柔らかな胸のふくらみを感じ、なおかつ、乳首に当たる手のひらの感触が全身に

安堵感を与えていった。

僕は手に少しずつ力を入れて、乳首を転がすように優しく愛撫を始めた。

あっという間に乳首がふくらみ、堅くなり”つんっ”と尖ってきた。

僕はだんだん感じてきて全身が熱く火照るようになってきた。

そして僕は右手を股間の間にあてがった。すでにショーツは愛液でぐっしょりと濡れていた。

これ以上濡れると困るので、僕は素っ裸になった。

そして僕はもっと快感を得るために強く胸をもみしだいた。

少しずつ快感が蓄積され声が出そうになってきた。

両親に聞かれると恥ずかしいので、僕はいつものように枕に顔を埋め、タオルをくわえた。

そして淡い茂みをかき分け指先で花弁をゆっくりと愛撫をした。

その指がクリトリスに当たるたび僕の全身は震えた。

そして声が出るのを押さえるためいっそうきつくタオルを噛みしめた。

やがて我慢ができなくなった僕は指を一本二本と増やし泉の中へと挿入していった。

僕は腰を上げ両手でクリちゃんと泉をを攻めまくり、やがてクライマックスがやってきた。

全身を弓なりにそらし両手をきつく押しつけ僕は果てた。

「いっちゃった!」

快感と脱力感を感じたまま、パジャマを着た。

「またやっちゃった!」

「さあ寝よう!」

そうして私は、心地よいまどろみの中へと誘われていった。

 

第3部完


いやーおまたせいたしました。和己君、もとい和美ちゃんへのプロットがやっと出来ました。

今後和美ちゃんがどうなっていくのかはまた続きで、

しかしこの作品は苦労しています。やっぱり設定がきちんと出来ていないと良い作品は書けませんね。

といってるこの作品も設定は行き当たりばったり、まあ皆さん読んでやってください。

それではまた。


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