作:HIKU
“レオン”が“プリス”になって一年が経った。
子供たち成長は凄まじかった。
実は、゜プリス”には、地球人以外の血が流れていたらしい。
それが、例のナノマシンのせいで、出来た子供たちに具現化したらしかった。
この一年間で子供らは、普通人の12歳程度にまで成長したのであった。
ただ問題なのは、彼らと呼ぶべきか、彼女らと呼ぶべきかなのだ。
何しろ性の発達が全くないのであった。
前の長との間に出来た子供も、すでに12歳になっており、“レオン”の子供たちと同じ年頃になっていた。
ただ“レオン”の子供たちも、見た目には何にもないので、女の子と同様に扱われていた。
しかし、ここから先は、そうもいかない。
普通の子なら、2次成長が始まる頃だからである。
“レオン”の子供たちはその点に問題があった。
男になるか、女になるかが解らないのであった。
ただ、性格的に男っぽい子と、女の子っぽい子とがいた。
だからといって、どちらに変化するかは解らないのである。
“シリア”たち大人にとって、それは重要な問題であった。
『ねえシリア、これからどうする?』
「そうねー、プリス、やっぱり2次成長を促すためにも、ホルモン剤投与が必要と思うの。」
『そうねー、それしか無いわよねぇー。』
『でも、どちらにするかを、どうやって決めるの?』
『大人の都合で勝手には決められないわよ。』
「そう、それは解って入るんだけど、この星のことを考えると、次の世代を残す為にわねー。」
『確かに、それはそうだけど、このことは、大人たち全員で考えるしかないわねー。』
「そうねー、早急にリーダーを集めて決定する必要があるわねっ。」
そうして、シリアはその日に集会を開いたのだった。
会議は、騒然となると思われたが意外なほど静かに執り行われた。
結果的には、満場一致だった。
「それでは、もう言うまでもありませんが、あの子たちには、今後男性ホルモンを投与していただきます。」
「投与の仕方についてですが、自然な変化にしてあげたいので、食事に入れるなどして、本人には解らないようにお願いします。」
そうしてホルモン療法がなされていった。
一ヶ月後、その効果は徐々にだが現れてきていた。
皆一応に、身長が伸びてきていた。
3ヶ月後、変化はだんだんと進み、
身長も、女の子たちより、20cm以上大きくなっていた。
肉体的にも、最初、ポッチャリしていたのが、少し引き締まった感じがしていた。
半年後、身長の方の変化は落ち着いていた、躰の方も、全体に筋肉質化が進んでいた。
そして問題である性器の方も徐々に変化があらわれていった。
女の子と違って彼、彼女らの股間には、排泄穴の二つがあるだけだった。
そのうちの一つが徐々に膨らみ始めていた。そしてその後ろにも、膨らみが出来てきていた。
そのころになると、彼、彼女らにもその変化を親たちに聞く子や、仲間たちで話し合う子が出てきていた。
「最近、躰が彼女たちと変わってきているの、何でかしらねー」
「そう、それにオシッコするところがふくらんできているでしょう。」
「パンツに擦れると、けっこう痛いんだけど、たまに気持ちもいいんだよね。」
「そうそう、私も気持ちが良くて、時々弄っちゃうの。」
「そうすると、だんだん痺れた感じが全身に広がっていくの。」
「でも、これって何だろうねー」
「そうねー」
と、言うような状況になってきていた。
当たり前である、この星には、男は一人もいないからである。
それに大人たちは、彼・彼女らに“男”というものを教えていなかったのである。
それから一ヶ月後、大人たちは、彼らだけを集めて、話をしたのだった。
「植物にしても、動物にしても、基本的には子孫を残すため“♂“♀“に分かれています。」
「そして、“♂“と“♀“の遺伝子を結合させることにより、実を育み子孫を残しています。」
「それは、私たち人類でも同じ事です。」
「不幸なことに、この星では、男性が生まれませんでした。」
「ただ、あなた方たちだけが、男性となる因子を持っていました。」
「そして、私たちは、次の子孫を残すため、あなた達のその因子を活性化することにしました。」
「その結果が、今のあなた達です。」
「ショックな事と思います。しかし、私たちが子孫を残すためには仕方がなかったのです。」
「どうか、理解してください。」
話を聞いて、彼らは最初、何も言わなかった。
やがて、ポツリポツリと話し声が聞こえてきたが、騒ぎなるようなことはなかった。
ただ、一部の子たちが、嫌がっていた。
しかし、尊い使命と言うことで、全員が納得して、話は終わった。
そして一年が経過した。
彼らの変化も一部を除いてほぼ終わっていた。
顔つきも精悍なものになり、腕や足、躰全体が筋肉質なものに変わり、声も低くなっていた。
内面的なものも、身体の変化と共に、男性的なものへと変わっていった。
私から、僕に変わっていき、そして俺という風に、喋り方も男性的になっていった。
そのころになると、彼らの中には、彼女を作っているものも出てきていた。
しかし、肉体的な関係は全然なかったのである。
と言うのも、彼らの男性器の成長がおもわしくなかったのである。
大きくなったと行っても、ペニスが5cm程度で、睾丸の方がウズラ卵程度の大きさにしかならなかったのである。
大きくてそれくらいで、だいたい、一回り程度小さいのがほとんどだった。
その原因は、元々両方の性の因子を持っていたためであった。
その因子を取り除くには、体内に残っている、女性器の元を取るしかなかった。
しかし、それは難しいことであった。何よりも127名全員に行うと言うことが更に困難を極めていた。
でも、一応に、生殖能力は、低いながらもあるようだった。
しかし、大人たちは、性的接触を禁じていた。
その後、大人たちは結局、女性因子を取り除くことをあきらめたのだった。
それから、2年がたち、彼と、彼女たちも15歳になった。
その頃には、みんなが、自分のペアを持っていた、127組のカップルであった。
心配していた男性器は、一回りは大きくなっていた、それでも通常男性平均の半分程度がほとんどだった。
そして、大人たちは、彼と、彼女らの性的接触を解禁したのであった。
そして、再び不幸が訪れることになろうとは、誰も思っていなかった。
その日の夜、全部の青年が、彼女の部屋に泊まったのであった。
ところがその夜の食事には、一服薬が盛られていたのであった。
そしてその薬を食した、彼と彼女らは、ぐっすりと眠っていたのだった。
親たち二人は、彼と彼女たちが眠ったのを確認すると、彼を自分たちの寝室へと、運んだのであった。
これは前々から、親たち全員が決めていたことであった。
彼を寝室に連れ込んだ二人は、服を脱がせ始めた。
その表情は、淫猥なものを醸し出していたのだった。
そして、彼を裸にすると、二人はうなずき合うと、彼の身体に愛撫を加えていったのだった。
すると、眠っていた男性器だけが、小さいながらも、もっこりと起きていった。
「何年ぶりかしら。」
「もうだいぶ忘れちゃったけど、懐かしいわねー」
そう言って親たちは、彼らの筆おろしを強引に行ったのであった。
「やっぱり、こんな小さくても、本物はいいわねー」
「そうね、娘たちに渡すのは、もったいないわね。」
「私たちで、しっかり仕込んでから、渡そうかしら。」
「でも、そうわいかないわね、一晩だけの決まりだからね。」
実は、この計画は、3年前に立てられたときから、決まっていたのだった。
「さて、もう一度いただこうかしら、これで妊娠したらいいんだけどね。」
「それは、解らないわよ、」
「でも、もう年だしね。」
そう言って大人たちは、彼らたちを貪っていったのだった。
そして次の日の朝、彼女たちは、目が覚めたときには、夜のことには何も気づかなかったのである。
ただ、彼の方は、下半身にやたら痺れを感じていたのだった。
そして次の日の夜には、食事に精力剤を混ぜたのだった。
当然の結果、その夜には、彼と彼女ら全員が、結ばれたのであった。
そして、不幸が訪れたのであった。
彼女らが持っていた、ナノマシンウィルスが、男性の精液により活動を開始したのだった。
ナノマシンは、活動を開始すると、すぐさま接合部から、彼らの体の中に入り込んだ。
そして20時間の潜伏期間中に、増殖していった。その数はものすごい数だった。
そして次の日の夜、みんなで食事を終えたとたん、ウィルスの活動が始まったのであった。
ウィルスにとって今回の作業は楽なものだった。
彼たちには、♀の遺伝子があったため、♂の遺伝子をみんな作り替えていったのだった。
作り替えが終わると、それに伴った肉体の作り替えが行われていった。
その光景は、娘たちには初めてでオロオロしていた。
しかし、親たちは、「結局は、こうなってしまうねっ。」
そう言って、あきらめた表情で変化を見守っていたのだった。
その変化は、とても美しいものだった。
たとえば、蛹から蝶へと変化するようなものだった。
まず、全身が小刻みに振動しうっすらと光り輝きながら変わっていった。
そして、骨格を作り替えていった、その間全身からみしみしと音が聞こえるのだった。
そして身長が20cm程度縮まっていった。次に、筋肉や皮膚の変化が始まっていった、
精悍だった顔は、優しい顔つきになり色も白くなっていった。
手や足も小さく細なっていった。ウエストも細くなっていった。
そして、お尻が大きくなると共に、ウエストの位置も上に上がって行った。
そして、胸が膨らんでいった、まず乳首が大きくなっていき、それを中心に火山が出来るように、
ふっくらと、膨らんでいった、Cサイズぐらいで変化が止まった。
そして、男性器は、子供が産まれるような感じで股間から、離脱していった。
そのあとには、ピンク色の一筋の裂け目が出来ていたのだった。
そして体内に持っていた女性器を発達させていった。
そうして変化が終わった。始まってから、30分程度のことであった。
その間、彼の意識はほとんどなかった。
そして気づいたときには、すべてが終わっていたのだった。
「何があったんだ!」
そう言った彼は、自分の発した声に驚いたのだった。
「声がおかしい。」
『声だけじゃないわよ、全身を見てごらんなさい。』
そして彼は、自分の手・足を見て、顔をなでて、胸を揉み、股間を触ってみた。
「ここは、変わってないねっ」と言ったものの、触った感触はあったが、触られた感触があまりなかった。
『服を脱いでごらんなさい。』
そう言われて彼は、ズボンを脱いだ、小さいながらも、パンツの股間の部分は膨らんでいた。
『パンツも脱ぎなさい。』
そして、パンツを脱ぐと、隙間から、ポトンと落ちたものがあった。
それは、ゾウさんの顔のぬいぐるみみたいなものだった。
そして股間には、男性器はすでになく、女性器が輝くようにして出来ていたのだった。
「俺、女になってしまったのか!」
『そう、話せば長い話になるけど、この星にいる私たちの運命ねっ。』
そう言って、過去のいきさつを話をしたのだった。
「そしたら、この星の人間は全員は、男だったわけ!」
『生まれた、娘と、あなた達以外わねっ。』
「そんなー」
「でも、いい、彼女と寝てみて思ったんだけど」
「絶対、女性の方が、感じ方がすごいと思うんだ。」
「だから、女性になれて良かったと思うよ。」
「さあ、これからは、俺も女だ。」
「あっ、俺って言っちゃいけないんだよな、私って言わないとね。」
「さあ、寝ましょう!」
そう言って、元彼は、彼女の手を取って寝室へと入っていった。
残された親たち二人も、「そうね!」と言うと、
手に手を取って自分たちの寝室へと入っていったのであった。
あとは、ご想像にお任せします。
長ーい長ーい、夜の狂宴が始まったのであった。
FIN
一応、この話はこれで終わりにします。この星に来た男たちは、最終的には、いやおなしに女性に変わってしまいます。このような星は、TS者たちが挙って押し掛けるでしょうねっ。だって、華代ちゃんと違って、いつでもここにありますからねっ。
と言うところで、次回の新作でまたお会いしましょう。