俺の名は大橋 望(おおはし のぞむ)
現在は高校二年生
品行方正な柔道部員である。
体格は立派なものだ。
身長180cm、体重90kg、どこから見ても男臭い男子学生である。
しかし、幼少の頃は女の子と間違えられる程可愛かったのだ。
その上、母親の趣味で小学校に上がるまでは髪の毛を伸ばし、ずっと女の子として育てられていた。
別にそれがイヤではなかったし、むしろ楽しかったことを覚えている。
小学校に入っても、休みの時や家にいるときは女の子で過ごしていた。
しかし、そんなことは長く続かなかった。
ずっとスレンダーで華奢で色白な身体をしていたが、2次性徴が始まるとそれが一変した。
身長が伸びはじめ、臑毛や髭が伸びたし、低く声変わりをし、どう足掻いても女の子としては過ごせない身体になっていった。
小学校を卒業と同時に、着ることをやめた、イヤ切れなくなった少女の衣類を全て処分し、
中学校では男としての自分を鍛えるために柔道部に入り、身体を鍛えまくった。
その結果が今の俺だ。
本当のことを言うと、今の自分は大嫌いだ。
出来ることなら、対照的存在である女子の中で生きていたかった。それが俺の心の想いなのだ。
望
作 : 佐樹
そんなある日、俺の学校では一番の女たらしの先生が行方不明になった。
表向きには、退職したことになってはいるが・・・
今まで何人の女生徒をその毒牙にかけてきたか計り知れない奴だったから、その恨みを受けてある組織で処理されたのだ。
今では、どこかのソープで働いてでもいるのだろう。
何故それを知っているかは話すことは出来ない。俺も処理されたくはないから・・・
そんなある日、例の薬の改良版が出来たことを俺は知った。
それが有れば、俺は幼い頃の自分に戻れるのだ。
俺は今まで稼いだ全てつぎ込み、その薬の被検体の権利を買った。
誰にも口外しないこと、日々の変化を記録するために施設へ入ることが条件であった。
二年生が終わった春休み、、
母親には一言「娘になって帰ってくる」言い残し、俺は施設へと向かった。
施設に着いた俺は、現在の身体の状況を隅々までチェックされた。
MRIで全身をスキャンされ、スッポンポンで写真を何枚も撮られた。
その後は、全ての記録が終わると全身を綺麗にしておくように言われ風呂に入り念入りに洗い清めた。
次の日の夜、夕食を終えると診察室に呼ばれ薬についての説明を受けた。
使用に当たっては、特殊な液体の入ったタンクに入る必要があった。
身体を作り替える際にかなりの発熱を伴うらしい。
タンクに入らずに薬を使用すると高熱で相当苦しむことになるらしい。
アンプルの使用は1日1本で、変化に要する時間は8時間であった。
どうやら、生活のリズムを壊さないように調整されているらしい。
タンク内の液温は30度に設定されていた。常に循環濾過されており排泄に対しても問題が無いとのことだった。
もっとも、身体の変化にエネルギーが消費されるため、通常の大小の排泄はすることがないらしい。
新陳代謝の加速により身体全体から出る老廃物が大半を占めるそうだ。
呼吸用のマスクを着け俺はタンクへ入った。一本のチューブが伸びてきておしりに注射を打ち、終わるとスルスルと引っ込んでいった。
その後は、胎児のごとく身体を丸め眠りに入ったのだった。
その中で俺は夢を見ていた。その中での俺は女の赤ん坊であった。
母親のお乳を飲み、おしめを替えられていた。その股間には一筋の溝があるだけだった。
8時間たった次の日の朝、起こされタンクから出された俺の身体からは一切の毛が抜け落ちていた。
髪の毛から、眉毛、まつげ、髭、脇毛、胸毛、腕毛、陰毛、臑毛、全身のありとあらゆる毛が全てが抜け落ちていた。
毛穴はは小さくなり、肌を触るすべすべとしたものに変わっていた。
いったん全ての体毛が抜け落ち、その後、徐々に必要部分のみが生えてくるらしい。
シャワーを浴びてガウンをまとった俺はあてがわれた部屋へと戻り、食事を取った。
お腹が相当空いていたのでいつもの倍程の食事を取った。
昼からは、昨日と同様に検査を受けた。
その日の夜も同様にタンクに入り、注射を打たれ眠った。
そして夢を見た。赤ん坊から少し成長しており幼児になっていた。
可愛い服を着、おまるに座ってトイレの練習をしていた。
終わるとお袋が股間を綺麗に拭いてくれた。やはりそこには縦溝が一本有るだけだった。
翌朝、夢から覚めると8時間が経過しておりタンクから出された。
昨日と同様に、シャワーを浴びガウンをまとった身体は昔のようにきめ細やかな肌で透き通るような白さになっていた。
頭を触ると、柔らかでさらさらの髪が伸び始めていた。
3日目の夜を迎え、またタンクへと入り注射を打ち眠りについた。
夢の中では、私は幼稚園児だった。
ピンクのスモッグを着て、下は赤いスカートをはいて友達と遊んでいた。
プールの時間、みんなとお着替えをしたけど私は周りの女の子と同じで股間には縦溝があるだけだった。
男の子も一緒に着替えたが、そこには小さなおちんちんと玉たまがついていた。
私は、男の子でなかったことに安心をしていたら目が覚めた。
翌朝、タンクから出た私の身体は女性化が進んでいた。
胸が可愛らしく膨らみ乳首も小豆大に膨らんでいた。股間のものは小さくなり赤ちゃん以下のサイズになっていた。
シャワーを浴びたが胸を洗うときにはとてもくすぐったい感じがした。そのまま洗い続けていると乳首が一回り多くなりジンジンし始めたのでそれ以上は洗うのやめた。
食事を摂り、いつも通り診察を受けた。
その後トイレに行ったものの立って排尿することは出来ず、便器座ってしたのだが・・・
尿道が細くなっている分なかなか排尿できず、出始めると凄い勢いで今度は止めることも出来ず狙いがつけられず周りをビショビショにしてしまい、もう一度シャワーを浴びることになってしまった。
4日目の夜、いつものようにタンクへと浸かり注射を打たれ眠った。
夢の中の私は、小学生の少女であった。
セーラー服を着て、赤いランドセルを背負って登校していた。
体育の時間は、赤いラインの白いトレーナーに紺色のブルマー
水泳ではスクール水着を着て泳いでいた。
翌朝タンクから出た私の身体は女性にしか見えない身体になっていた。
伸び始めていた髪の毛は肩まで伸び、股間には菱形の茂みができはじめていた。
肩幅は小さくなり、ウエストは位置が高くなり折れそうなくらい細いくびれとなっていた。
ヒップも以前とは違って柔らかい感じで少し小さめなものになって股間のものは完全になくなって縦溝ができ広げるとラビアが形成されていた。
また胸も以前よりも膨らみ、隠そうとしたものの腕は細く手は小さくなり、同様に足も細く小さくなっていた。
顔だけは以前から童顔であったが、全体に小顔になり更に顎の線が細くなり女性的なものになっていた。
そうした骨格の女性化で身長もだいぶ縮み、昼からの診察では165cmとなって外見は完全な女性となっていた。
5日目の夜、マスクを着け膝を抱えて膝に当たる胸の感触を感じつつ眠りについた。
夢の中の私は、中学生になっていた。
身長も伸び、生理も始まっていて丁度その最中だった。トイレに入りナプキンを取り替え手を洗い友達と教師に戻りお喋りに興じていた。
夕べ見たミュージックαでのアイドルの話や、ファッショ紙の話など休憩時間が終わるまでお喋りをしていた。
放課後はクラブで汗を流し、その後はシャワールームで触りっこのおふざけなどに戯れていた。
帰りにはランジェリーショッピングによってのお買い物、嬉し恥ずかしで下着を選ぶ私・・・
翌朝目が覚め、タンクから出た私の肉体は見た目には大きな変化は無かった。
シャワー浴び全身を洗い終え姿見の前に立って確認をすると、胸が一回り大きくなってヒップも昨日より柔らかく針があり少し大きくなっていた。
髪の毛も背中まで伸び、股間には茂みが生え揃っていた。
茂みをかき分け確認してみるとラビアが完全に形成されており尿道の位置も変わり、すぐ後ろには膣の入り口が出来て僅かに湿りを帯びていた。
昼からの診察を受けた結果は、卵巣子宮が出来上がっていて、紛れもない女性の身体になっていた。
ただ精神的なものはまだ男性よりであったから、部屋に戻った私は・・・
女性の感覚を確認して楽しんだ。
6日目の夜、最後の注射を打つことになった。
今度はタンクに入る必要もなく、先生はベットに入った私のパジャマを下ろしショーツを捲り注射を打った。
暫くして、眠りに入った私はいつもの夢の中へと誘われていった。
夢の中では私が行っていた高校のセーラー服を着て授業をまじめに受けていた。
性格は変わらないようで真面目で生徒会長をやっていた。
放課後は生徒会室で忙しく仕事をしていた。そんな私の周りには後輩の女子生徒がいつもいて私の仕事の手伝いをしていた。
私は時には厳しくしかり、時には優しく接し、みんなからお姉様と慕われていた。
そんな中にあっても私には好きな人がいた。
同級生で副会長をやってくれている彼だった。彼の補佐があるおかげで生徒会の仕事をこなせている。
絶対の信頼を置いていた。彼は少し不器用だけど誠実でありそんなところに私は惹かれていた。
いつか告白しようかとぼんやりと彼の顔を眺めていて、後輩たちからからかわれていたら、そこで目が覚めた。
目が覚めた私は、昨日までと違って自分の身体に対する興味が変わっていることに気がついた。
女性であることが当然であり、好きな彼氏のために、自分を可愛く美しく見せるために自分を磨くことをいつしか考えていた。
だから、起きた痕は顔を洗い終えると、今日身につけるブラとショーツを選びタンクトップを選びブラウスを選びタイツを選びスカートやセーターを選び着替えた。
その後はドレッサーに座り、肌の手入れをして髪の毛をブラッシングしてドライヤーで整え軽く化粧をした。
食事を済ませ診察を終えた私を、先生が家まで送ってくれた。
そうだろう、以前の私とは全くの別人だから。でも小さい頃の面影が残ってはいる。あのまま女性として育ったらきっとこうなっていただろう。
家へと着いて、先生と一緒に原価に立った私は緊張していた。
「ママは私のことが判るかしら」そう考えながらドアを開けた。
「ただいま戻りました!」可憐な声で挨拶をした私にママは飛びついて抱きしめた。
「なんて可愛くなったの!ママ嬉しい!」
「ママ!ちょっと苦しいから離してよ!先生が見てるのだから!」
「あら!ごめんなさい!ママとっても嬉しくって!」
「それは判ったから!こちらが今回お世話になった先生よ!」
「先生!色々と娘のためにありがとうござました!なんとお礼を言って良いやら!」
『別に良いんですよ、それより性別変更の書類と改名用の書類と医学的証明書をお渡してしておきますので手続きをなさって下さい。
私は仕事がありますので失礼します。』
「先生!色々とありがとうございました!これからも母娘仲良く暮らしていけます。本当にありがとうございました!」
『君が望んだことだ、我々は少し手を貸しただけさ!でわ失礼する。』
先生の車を見送った私は・・・
家に入った後、ママのおもちゃにされたのだった。
その後、ぐったりしている私と引きずり、パワフルなママは買い物へと連れ出した。
そこでも着せ替え人形のごとく洋服を選び、下着を選び、家に帰る頃は動けなくなった私を車に乗せ家路についた。
夜は夜で、お風呂に一緒に入ると言いだし、身体の隅々まで念入りに調べられ洗われ、私の精神はブラックアウトした。
そしてベットの中、壁に掛けられている新品のセーラー服を眺めながら、新学期のことを考えながら眠りについた私であった。
end
望(のぞみ)ちゃんとなった後日談は、機会が有れば後日談で書くかもです。これからもよろしくです。