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昨日・今日・明日

HIKU:作


 

昨日までは「俺」だった。

普通に学校に行き、友達と話をしクラブ活動で汗を流し

帰りにはみんなで連んでゲーセンなどに行っていた。

それが突然今日になって・・・

それまでは、何事もない普通の学生生活を送っていた「俺」のはずだった。

ところが、教室に入ると

「俺」の机が無くなっていた。

いや、有るには有った。

ただ、いつもとは違って女子の方に置いてあった。

そしてその日「俺」は

クラスの男ども女どもからイジメを受けた。

体育の授業の時間になった。

俺の体操服が隠されて無くなっていた。

代わりに、女子用のトレーナーとブルマが置いてあった。

それをクラスの男どもは、おもしろがって「俺」に着せたのだった。

そして、校庭まで連れ出され女子の中に放り込まれた。

当然、女子も嫌がって「俺」の周りから逃げていった。

そして、授業が始まった。

俺は、泣きながら教師が止めるのも聞かず教室へと逃げ帰った。

そして「俺」は学生服を羽織ると、学校を飛び出して家に帰った。

「俺」の家は、両親とも働きに出ていたので昼間は誰もいない。

鍵を開けて家にはいると、まっすぐに「俺」の部屋へ入りそのままベットの中に潜り込んで泣いた。

そのまま、眠ってしまったらしい。

やがて、玄関の戸が開く音で目が覚めた。

「帰ってるの〜?」

「帰ってるよ〜」

と、答えた。

「暫くしたら、降りてきてね〜食事にするから〜」

「はいよ〜」

さて、いつまでも泣いていても仕方がないので顔を洗いに降りていった。

そして、顔を洗い終わって鏡を見るとなにか違和感を感じた。

「何だ?」

しかし、その違和感は何でか分からないまま部屋に戻ることにした。

そして、学生服から着替えようとして、有ることに気がついた。

無理矢理、着換えさせられた女子用の体操服を着ていたのだった。

「この格好、けっこう似合うね“僕”!?」

「今、“僕”って・・・」

何かがおかしかった。

そして、なぜかそれを脱がずにそのまま着替えて降りていった。

食事も終わり、お風呂にはいることにした。

脱衣場で鏡を見て上着を脱ぐと、可愛いボーイッシュな女の子に見える僕が映っていた。

もちろん、トレーナーとブルマを着た姿だ。

股間の膨らみもなく・・・?

「僕」は、あわてて全部脱いで全身を確かめた。

脱いでみたが、別にどうと言うことはなかった。

ある物はきちんと?有った。

そして風呂から上がると、トレーナーとブルマを持って急いで部屋に戻った。

そして、それを紙袋に入れると鞄に放り込んだ。

もう、何も考えたくなかった。

「僕」は明日のことを考えるとなかなか眠れなく時間が過ぎていった。

そして、「僕」は鞄を見つめていた。

ベットから這い出ると鞄の中の袋を取り出し、それに着替えた。

なぜか、気持ちが穏やかになっていった。

「そうだ、これが本当の“私”なんだ!」

そのことに気がついた「僕」は決心した。

明日からは、「私」なんだわ、

そう、「私」は女の子・・・

その途端、私の体を光が取り囲んだ。

カーテンの隙間から朝日が差し込んだように、

そして、「私」の体は、

光の中、変化していった。

髪の毛がしなやかになり伸びていった、背も少し縮んだ、手も足も一回り小さくそして白くなっていった。

そしてトレーナーを押し上げるように胸がふくらみ始め、お尻も大きく変化していった、ウエストも引き締まり

着ていた、ブルマがぴったりとフィットするようになった。

もちろん、あそこの膨らみも見る見る縮んでいき最後には“キュッ”と食い込んだ。

やがて、光が消え去ると、そこには可愛い少女となった「私」がいた。