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僕の青空

Ver.4

作:HIKU


僕の名前は、川原歩

14歳、普通の高校生である。

住んでいるところは普通の住宅街で、50坪程度の土地に、2階建ての家、

小さな庭と、堀込みのガレージがある。

家のドアを開け、小さな庭を横切り13段の階段を下りるとそこに門がある。

僕は、小学校に入る前、ここへ越してきた頃から、この門からの階段が苦手だった。

それは忘れもしない、小学校の入学式が始まる朝。

「おかあさん!はやくはやく、にゅうがくしきにおくれちゃうよ〜」

「はいはい、慌てなくても大丈夫ですよ、歩ちゃん、足下みないと転びますよ。」

「はーい!」

と、言った瞬間、僕は13段目を踏み外し、思いっきりお尻を打って泣き出してしまった。

それに、入学式が終わって帰ってきたときも、

「歩、気をつけなさいよ!」

「はーい!」

と言った瞬間、13段目で、今度はつまづいて、前のめりにこけてしまい、またもや大泣きをしてしまった。

それからのことである。

それが癖になったのかどうかは定かでないが、それから、よくこの階段で、つまずいたり、滑ったりして、転んだ。

ところが、不思議なことに、まず家の階段以外では、転ぶことはまずなかった。

そして中学生になった今、以前より回数は減ったが、やはり事あるたびに、転んではいた。

2学期の最終日の朝、

「行って来まーす。」

「歩、寒いから気をつけなさいよ〜」

「はーい!」

と言った瞬間、またもや13段目で足を滑らしてしまった。しかし、慣れてしまっているため

そう簡単に、転んでしまうことはなかった。

「ひぇー、危なかった。」

と、空を見上げると、青いはずの空がやけにオレンジっぽかった。

「珍しいなぁ、夕焼けならぬ朝焼けかな?」

「おっと急がないと遅れてしまう。」

そして、僕はあわてて学校へと一目散に走って行った。

それから、学期末の大掃除が終わり、成績表をもらい、友人たちと見せあいした後、なんとか昼前に家路につくことが出来たのであった。

「やれやれ、最終日は大変だ」

「こんな事なら、2〜3日前から持って帰っておけばよかったなぁ〜」

僕は、ぶつぶつ言いながら両手いっぱいに荷物を持って家路についた。

家について上を見上げると、空は、相変わらずオレンジっぽかった。

「今日の空は変だなぁー、これは気をつけて階段を上らないと」

そう言って、門を開け階段を上っていった。

ところが13段目に差しかかったとき、突然、地面が”ぐらっぐらっ”っと揺れた。

「地震だ!」

軽い揺れだったが、地震に気を取られて、僕は久々につまずいて、思いっきり前のめりに転んでしまったのだった。

両手が荷物でふさがっていたので、手を着くことはできなかったが、幸い荷物がクッションになったため、

どこも、ケガをすることもなく痛くもなかった。

ただ、地震のせいかふわふわしたような違和感があった。そしてぼーっとしたまま玄関のドアを開けた。

「ただいま〜」

「今、地震あったでしょ〜、また転んだよー!」

「えー、知らないわよー」

と、台所からお袋の声がした。

「結構揺れたんだけどなぁー」と、思いながら、僕は、そのまま荷物を持って、2階の自分の部屋へと上がっていった。

そして、ドアを開け持っていた荷物を部屋の隅に置くとベットに寝転がった。

「しかし、おかしいなぁ、結構揺れたはずなんだけど、気のせいだったのかなぁー、まあいーか!とにかく着替えようっと!」

そうして、僕はベットから飛び起きて、ふらつく頭と、違和感を無視して、ベットから立ち上がった。

そして着ていたセーターを脱いでタイをはずそうとして変わったことに気が付いた。

「あれぇ?」

「僕のタイって、こんなに細かったかなぁ、これって・・・」

「誰かのと、間違ったかな?まあいいや!」

そう、思いながら、とりあえずタイをはずして、シャツを脱ごうとしてまた変わったことに気が付いた。

いつもとボタンの止め方が逆になっていたのである。

「おかしいなぁー」と思いながら、シャツを脱いで着替えをとろうとして、タンスの姿見鏡を見たら、

なんと、Tシャツでスカート姿のショートカットのかわいい少女が映っていたのであった。

「えっ!」

僕は、後ろを振り向いた。しかし後ろには誰もいなかった。

しかし、もう一度、鏡を見るとやっぱり、少女が映っていたのであった。

「うっそー?これって僕の姿ぁー?」

僕が右手を挙げると鏡の中の少女も左手を挙げる、鏡に手を当てると、鏡の中の少女も手を当てる。顔を引っ張ると、同じように引っ張る、ピースをするとピースをする。

もう、間違いなかった。鏡に映っているのは紛れもなく自分の姿であった。

「嘘だろーー」

そして、恐る恐る足元を見てみると、ズボンではなく紺色のプリーツスカートが目に入った。

それは、僕の通っている女生徒の制服だった。

「何でぇー」と、思わず叫びそうになった。

その後、僕は金縛りにあったみたいに、暫く硬直状態が続いていた。

暫くして部屋をよく見てみると、置いている家具とかはほとんど変わっていないが、みんなかわいい女の子用に変わっているのに気が付いた。

カーテンが、ブルーからピンクになっていた。それに唯一、僕の持っていない家具「ドレッサー」があった。

僕は取りあえず、好奇心の固まりでそっとタンスを開けてみた。

すると、そこにはワンピースやらスカートやらが吊ってあった。

次に、好奇心と、期待感に胸を躍らせてワクワクしながら僕は禁断と思われる引き出しを開けた。

そこには期待通り、フリルの付いたショーツやら、かわいいソックスに、ブラやらがきちんとたたまれて入っていたのであった。

そして、僕はランジェリーを手に取ると、思いっきり臭いを嗅いでみた。

「うーん、いい香り!」

それから、ドレッサーも開けてみた、そこには僕の知らない化粧品や、アクセサリーが幾つも入っていた。

一通りの物を見た後、僕はこの状況を理解しようと、深呼吸を数十回繰り返したのだった。

「とにかく、理由はわからないけど僕の環境と性別が換わってしまったんだ。」

「どうしよう、このままいても仕方がないし」

「今は、女の子だし、自分の体だし、何しても誰も文句は言わないよね!」

そう思うと、裸になるために部屋の鍵をそっと閉め、カーテンも閉めた。

そうして、僕はスカートを脱いだ、そして鏡を見ると、ブルマーをはいたTシャツ姿の女の子が映っていた。

「かわいい」と思った。こんな子が僕の彼女だったらと思ったが映っているのは紛れもない自分の姿であった。

そうして次にTシャツを脱ぐとブラをした上半身が見えた。

僕は思わず、生唾を飲んでしまった。先ほどまで男だったんだから、仕方のないことだった。

本当なら、こんな状況の女の子が目の前にいたら、パンツの中で息子がギンギンになっているはずだった。

しかし、そんな物はなかった。おそるおそる股間に手を当ててみたが何にもなかった。

いつもの膨らみがなく、柔らかくて、手はそのまま後ろまでするりといってしまい、妙に頼りなく感じた。

でも、何となく、むず痒いような熱いような感じはしていた。

次にブラをはずすと膨らみ始めた小さな胸が見えた。ブラのサイズを見ると65AAと書いてあった。

次にブルマーを脱ぐと、薄いピンクのショーツがあらわれた。

そうして、深呼吸をして、目をつぶり最後の一枚を「えぃ!」と脱ぎ捨てた。

そうして僕は、おそるおそる目を開けたのであった。

姿見鏡には一糸まとわぬ美少女が映っていた。

髪の毛はショートヘアで、胸は発展途上のため小さめで、下の方は茂みのない丘がありそこには縦溝が走っていた。

ウエストは締まっていて、お尻もまだまだ小さめで、手足もかわいく、むだ毛もない、白い柔肌があった。

「きれいたなぁー」

「女の子ってこんな体してるんだなぁー」

「すごく柔らかーい」

そう言いながら、僕はいろんなポーズを鏡の前で取ってみた。

「あそこは、どうなってるんだろう?」

「どうしよかなぁー、見てみようかなぁー」

「・ ・ ・ ・ ・ ・ −」

「・ ・ ・ −」

「−」

「よしっ!」

そう言って僕はドレッサーから手鏡を見つけて、ベットの上へと移動した。

そして枕で鏡を股間がよく見えるように固定した。

「ふーん、こんなふうになってるのかー、ピンク色しててきれいだけど、なんか、怖いなぁー」

「ちょっと触ってみようかなぁー」

「けっこうあったかーいんだ」

「それに、ぬるぬるしてるんだぁ」

「あっ、指が入っていく、でもちょっと痛いかなぁ」

しばらくそうしていると、痛みの感覚がなくなって、痺れたような感じに変わり、

だんだん気持ちよくなっていった。そして手の動きも激しくなっていった。

いつしか手はべとべとになっていて、手を抜いて見ると、粘っていて「ツー」と糸を引いていた。

これ以上は、どうにかなりそうで怖くなってしまったのでやめることにした。

「ふぅー・・・」

「はい!おしまい!」

そうして、濡れた手足をティッシュでぬぐい取った。

臭いを嗅いでみると、ツンと、甘酸っぱいような臭いがした。

「さて、これからどうしよう」

「とにかく、このままではいられないから服を着なくっちゃ」

「どの服にしようかなぁー」

そう言いながら、もう一度禁断の引き出しをあけて着替えを選び出した。

下着はさっき脱いだのをもう一度来て、厚手の長袖のセーターを取り出した。

そして、Gパンがないかとタンスを隅々まで探したがズボン系の物は見つからなかった。

半ズボンみたいなスカートがあったのでとりあえずそれを履いてみることにした。

履いてみたが、足下が結構寒かった。

「うー、これは寒いなぁー」

「クラスの女どもはよくなんにも履かないでいられるなぁー」

そうして、引き出しをあけると、タイツが数足見つかった。

そして、焦げ茶色のタイツを選びスカートを脱いで、タイツをはいた。

それから、しばらく着替えの終わった自分の姿を鏡で眺めていた。

「うんっ、結構暖かい!それに、か・わ・い・い」

そして僕は髪の毛がばさばさになっているのに気が付いたのでドレッサーの前にと座った。

どうしたらよいかわからなかったで、とりあえずブラッシングをして、引き出しの中にカチューシャがあったので

鬱陶しくないように髪を留めた。結構可愛くなって僕は満足していた。

「うんっ、これでよしっ!」

「さて次はどうしようかなぁー?」と考えていたら、お袋から声がかかった。

「あゆみー、ご飯にするから降りてきなさーい」

僕は、ちょっと慌てて「はい、はーい」と、返事をしたもののどうしようか迷っていた。

すると、「早くしなさーい」と、また声がかかった。

僕は仕方なく、もらった成績表を取り出して、リビングへと向かった。

そっとリビングに入って母の顔を見ると、間違いなく自分の母であった。

「ハイ、母さん、今学期の成績表」

そして、並べてある食事を見て、いつもの自分の席へと座った。

「あゆみ、珍しいわね、いつもは、ママってよぶのに、母さんなんて」

僕はしまったと思った。いつも家ではそう呼んでいたのでそのまま答えてしまったのであった。

「ちょっと変えてみただけよ、マ・マ!」

「そう?」

「さて、いただきまーす。」

そうして僕は、急いで食事をとり始めた。

「あゆみ、もっとゆっくり食べなさい!そんなに急いで、どこかに出かける用事でもあるの?」

またまた失敗してしまった。僕のいつものスピードで食べてしまっていたのだった。

「別に、用事はないけど、大掃除でお腹が空きすぎちゃって」

「えへっ!」と、可愛くベロをだしてみたのだった。

そして、苦し紛れに外を見ると、空はやっぱりオレンジ色だった。

「ママ、今日の天気は変だねっ」

「そうかしら、オレンジ空でよく晴れているわよ」

しまった、どうやらここでは、それが当たり前のことであることに気が付いた。

「ほら、あゆみ、ぼーっとしてないで、食べなさい」

言われて、僕は、考えながら食事を終えた。

そして、母さんが成績表を広げていった。

「今学期もよく頑張ったわね、この調子で3学期もがんばるのよ」

と言われて、そういえば、こちらでの成績表を見てなかったことに気が付いた。

確かもらって見た成績表は平均4で悪くなかったはずだった。

見てみると、やはり同じだった。いつもなら、「もう少し頑張りなさい」と言われるのだが、

女の子だと、母さんの態度も違うんだなぁーっと思った。

そして僕は部屋に戻って、状況分析と、これからどうしようかと思案を巡らした。

ふと気が付くと、「ぺたん」と女の子座りしている自分に気が付いた。やはり骨格の構造が違うんだなぁーと思った。

そしてとりあえず、持って帰ってきた、荷物を広げ片づけることにした。

鞄の中には成績表のほかに2週間分の宿題が入っているはずだった。

しかしそんな物はなく、編みかけの毛糸に、クリスマスカードが入っていた。。

編み物は、誰のために編んでいるのだろうと思い、一緒にあったクリスマスカードを開いてみたが

まだ何も書かれてはいなく、それに編んだこともなかったので何を作っているかもわからなかった。

もう一つの袋には、いろいろと入っていた。実習で作った服が数枚と、作りかけが一着、

それに、ジャージにブルマー・替えの下着やら、白のレオタードであった。

僕は、その中のワンピースを手にとって眺めてみた。売っている物と違いが判らないくらい、きれいに仕上がっていた。

ただ、ネームタグがなかったので、手作りであるとわかったくらいだった。

不器用な僕には、できないことだと思った。第一、針なんか持ったこともないのだから。

そして、汚れ物は集めて洗濯かごにほりこむことにした。

それを持って洗面所に行くと、母さんが洗い物をしていた。

「そろそろ、自分で洗濯くらいしてねっ」っと、言われて、

「ハーイ」と可愛くだけ答えて、そそくさと部屋に戻った僕であった。

そして、部屋に入るとそのままベットに腰掛け外を眺めてていた。

「ほんと変な色、オレンジ色なんて、でもそう言えば今朝出かけるときもこんな色だったなぁ」

そう考えながら、そのまま気疲れしていつしか僕はベットで寝てしまっていたのだった。

気が付くと、布団が掛けてあった。たぶん母さんが掛けてくれたんだろうと、想い、

ふと、時計を見るといつの間にやら5時になっていた。外を見ると、空が真っ赤な色をしていた。

しばらく、外を眺めていると、段々と薄暗くなってきた。そして下から声がかかった。

「あゆみ、夕飯の支度するから手伝いなさーい」

仕方がないので「ハーイ」と言って降りていった。

台所にはいると母さんが待ちわびたかのように、母さんは僕にエプロンを渡した。

とりあえず、何とか無事に手伝いを終える事が出来た。

最初はどうしたらよいか判らなかったが、言われたことを何とかこなしていったのであった。

けれど途中からはなんか体勝手に動いている感じがしていた。

「なぜなんだろう」と思いながら夕食を終え、テレビを見ていると、お風呂に入る時間になってしまった。

「お風呂」という言葉に、妙にワクワクしている自分に気が付いていた。

先ほど自分の体をチェックはしていたが、お風呂に入ると言うことは、また別物であった。

僕は替えの下着とパジャマを用意してお風呂に入った。

入ってみた、確かにいつもの感覚とは全然違っていた。

湯船につかると、体全体がふわふわする感じがした。やっぱり脂肪分が多いからだろうと納得した。

そこで問題が一つでてきた。

あそこをどうやって洗うかであった。

石鹸をつけるとしみそうだし、どの辺まで洗っていいのかが判らなかった。

とりあえず、しみない程度に洗うことにした。

次に髪の洗い方だったが、ショートヘアなのと、シャンプーとリンスが1種類しかなかったので問題はなかった。

最後に、躰を洗ったのだが、これは結構気持ちがよかった。何せ男と違って、肌がすべすべしているから

洗うのがとても楽しかった。とにかく手触りが抜群なのであった。

そして湯船につかってのんびりとした気分になっていた。

いつしか僕の手が胸にのびて、小さな胸をもんでしまっていた。

「はあ、はあ」と、だんだん息づかいが荒くなっていることに気が付いた。

昼間の感覚がよみがえっきて、股間が熱くしびれたような感じがしていた。

「何をしているんだ、僕は」

「いけない、こんな事をしてる場合では、」と思いながらも、股間に手がのびるのだった。

「やめなければ」と思いながらも、躰の疼きが強くなりやめられなくなってしまっていた。

僕は、いっそう両手に力を入れ、愛撫を続けていった。

その内に、何も考えられなくなってきて、手の動きも止めることもできなくなり、

頭の中が真っ白になっていった。そして、躰が弓なりにしなって、手足を「ピン」と

張りつめた状態になって、僕は逝ってしまっていた。

しばらく、その余韻に浸っていたが、頭が晴れてくると、

やっとの思いで触っていた手を退けることができた。

「気持ち良かったー、この快感は男との比じゃないねっ、すごすぎる。」

「もう、身体全部が感じてしまう!やみつきになってしまいそう!もう一回しようかなぁー・・・」

でも、長湯して湯船の中で逝っちゃってのぼせていたので、フラフラになってしまっていて出来なかった。

仕方なく、僕は風呂場の小窓を開けて体の火照りを沈めることにした。

「うーさぶ、でもこの冷たさが又けっこう気持ちいいのよねっ」

突然、僕は一つ思いついたことがあった。友達はどうなっているのだろうと。

それに気が付いた僕は、急いで風呂から上がり、躰を拭き、ショーツを履きパジャマを着、歯を磨き部屋へ戻った。

そこで引き出しの中の、クラス名簿を見てみたが、みんな名前も性別も変わってはいなかった。

ただ、自分の名前が、女子の欄に載っていることをのぞけば。

「そっか、他は変わっていないんだなぁー」

「すると、女友達は誰なんだろう?」

そしていつも良くと話すクラスメイトの女の子を思いだしてみた。

「美紀ちゃんと、知美ちゃんと、由貴子ちゃんくらいかなぁー」

「たしか、彼女たち今年の夏、どこかに泳ぎに行ってるはずだから、アルバム見たら判るはずだ!」

そうして、アルバムを探すと出てきた。4人組でカラフルな水着を着て写っている写真が何枚もあった。

「やっぱりねっ!」

「僕は、小さい頃どんなんだったのだろう?」と思い、段々と古いアルバムを見ていった。

そこには、女の子である自分の姿がいっぱい映っていた。

「これが自分なんだなぁー、結構可愛いもんだなぁー」

中1,小6、小5・・・と、どんどんさかのぼっていった。

やがて、赤ちゃんの頃のアルバムまで見終わってしまった。

「こんな可愛い赤ちゃんだったら、僕も生んでみたいかなぁー」

だんだんと古いアルバムを見ているうちに、女の子であったような気がしてきていた。

そうしているうちに、今日4人でふざけ合いながら掃除をしていたことなんかが頭の中に浮かんできた。

「おかしいな、こんな記憶があるなんて」

「段々と心の中が女の子になって行くみたいだよ。」

「どうしよう、」

そうこうしているうちに、なぜ編み物をしていたかが浮かんできた。

それは、好きな男の子にプレゼントするために、マフラーを編んでいたことだった。

そこで、僕は鞄の中の編み物を取り出してベットに腰掛けたのだった。

「もし元に戻ったとき、彼女に悪いものね!、でもこんなの編めるのかなぁー?」

そう思いながら編み物を持ってみると、以外にもスラスラと編めていったのだった。

夕ご飯の用意の時もそうだった、どうやら身体が覚えているらしかった。

「早く作らないと、クリスマスに間に合わなくなっちゃうな!」

そうして僕は一心不乱に編み物を続けていった。

そして気が付くと夜は明け、うっすらと朝日がさし始めていた。

その朝日はやっぱり、オレンジ色であった。

そして、編み物が完成した。それを胸に抱きしめて思った。

「今日、絶対彼に渡してあげよう」と

「さてと、すこし寝ておかないとねっ」

そして僕は完成したマフラーをラッピングし終えるとベットに潜り込んだのだった。

そして、彼のことを考えながら眠ってしまったのだった。

11時頃に目が覚めて、僕は朝シャンをした。

男の子の時は、そんなこと絶対しなかった。女の子になってやってみると、すごい気持ちのいいものだったことに気づいたのだった。

「これは、やみつきになりそう。」

「そう、このあと彼の家にいって、手編みのマフラーを渡さないといけないんだよな。」

そう思うと、僕は全身をきれいに洗い上げたのだった。

そして、部屋に戻って、僕は、一番可愛いと思う下着類と、洋服を選び着替えた。

そして軽い食事を終えると、彼に電話した。

今は、携帯があるから親に知られずに簡単に連絡が取れるのだった。

「今から、家に行くわねっ!」

なるべく可愛く聞いた僕だった。

「うん、解った、それじゃすぐに行くからねー」

そうして、僕はなぜか期待に胸躍らせなから彼の家に行く用意をしたのだった。

「ママ、美紀ちゃん家に行って来るねー」

「あんまり遅くなんないのよー」

「はーい!」

こうして僕は、嘘を付いたことに気が引けていたが、はやる気持ちで彼の家に向かったのだった。

 

やがて、彼の家にたどり着いて、僕はインターホンを押した。

「川原デース!」

「あゆみちゃん!ちょっと待っててすぐ開けるから。」

そう言ってインターホンが切れると、小さかったがどたどたと走る音がして、ドアが開いた。

「早く入れよ、あゆみちゃん!」

そう言って隆史君は、周りを気にしながら素早く僕を招き入れたのだった。

「今日、夕方まで誰もいないんだよ!ゆっくりしていけよな!」

「うん!」

そう言って僕は、隆史君の部屋に案内された、入ってみると、以外にきれいに整理整頓されていた。

取り敢えず、ここに座って待ってて、そう言って隆史君は、下に降りていった。

僕の部屋とは違うんだなぁーと思った。

「僕の部屋なんか散らかりっぱなしだったもんなぁ、今はどうなっているんだろう」

そう、思っていたら、コーヒーとケーキを持って隆史君が戻ってきた。

「はい、お待たせ、こんなものしかなくてごめん!」

「そんなことないよ!」そう言って僕は袋から包みを取り出した。

「隆史君、はいクリスマスプレゼント!」と言って、僕は包みを差し出した。

「ありがとう、あゆみ!」

「開けてもいい?」

「うん!いいけどちょっと恥ずかしいなぁー。」

「おっ、マフラーじゃん、ありがとう!」

「手編み?メチャメチャうれしいよー」

そう言って隆史君は、マフラーを首に巻いてみてくれた。

「それじゃ、これ俺から!」

そう言って、隆史君は、小さな綺麗な包みをくれたんだ。

「ありがとう!、開けてみるねっ!」

そうして僕は包みを開いた、中から綺麗な箱が現れてその中に可愛い銀の指輪が入っていた。

「わぁー、かわいいー!ありがとう隆史君!」

「どういたしまして、それが俺の気持ちだから!」

そして、僕は隆史君に、お礼のキスを「チュッ!」としてあげたのだった。

そして僕は、指輪の内側をみてみると、そこには、「 TAKASI LOVE AYUMI 」と掘ってあった。

そして、指輪をはめて眺めていたら、隆史君が、後ろから抱きしめてきたのだった。

思わず僕は、「アン!」と声が出てしまった。だって隆史君の手がちょうど胸に当たったんだもん。

「あゆみ!好きだよっ!」

そう言われて僕は、なぜか抵抗することもなく、小さく頷いたのだった。

「わたしも」

そういうと、私は目をそっと閉じたのだった。

すると隆史君は、今度は前から抱きしめ長ーいキスをしてくれた。

もう、僕の身体はフラフラになっていたのだった。

暫くそのまま抱きしめられていたら、お腹に熱く堅いものが当たっていることに気づいた。

「あゆみ、いい?」

僕は、これから起こることに胸躍らせながら、そのまま隆史君に身を任せてしまったのだった。

隆史君は、僕を優しく抱き上げると、ベットへと運んでくれたのだった。

そして、僕はベットに横たわったまま、静かに目を瞑っていた。

「このままでいいのかな、きっといいんだよね!」、そう思ってじっと待っていたのだった。

やがて、服を脱ぐ音と、彼の吐息と鼓動が聞こえてきた。

そしてベットへと歩み寄ってきて、“ギシッ”とベットが揺れて、彼が寄り添ってきた。

もう、僕の心臓の鼓動は再頂点に達しようとしていた。

やがて、彼は静かに僕の上に覆い被さってきた。

そして再び、僕の唇に優しくキスをしてくれた。そのキスで再頂点と思われていた僕の鼓動がますます早くなっていった。

やがて、彼の手が僕の胸に触れると、ゆっくりと優しく揉んでくれた。

その瞬間に僕の身体には電気が走ったようになり、自由が利かなくなってしまっていた。

もう彼に任せるしかなかった。

やがて彼の手が、いったん離れたかと思うと、僕をゆっくりと起こすと、上着を一枚ずつ脱がせていった。

そして、ブラジャーだけになって彼の手が止まってしまった。

そこで僕は「いいよ隆史君、はずして。」と言ってあげた。

暫くして、隆史君が僕のブラをそっとはずしてくれた。

僕は目を瞑っていたし鏡も見ていないから判らなかったけど、たぶん二人とも真っ赤な顔をしているのだろうと思った。

やがてブラをはずし終えると、又優しく寝かせてくれたんだ。

そして今度は、そっと僕の乳首をくわえると舌先で転がすようにして吸いはじめた。

そして、そのまま今度は彼の手がスカートの中へと入ってきた。

そして彼の手が、僕のあそこにたどり着くと、優しく優しく撫でていった。

そして彼の指が、僕の肉芽に当たるたび、僕は喘ぎ声をあげてしまっていた。

その頃には僕のあそこは、すっかりと濡れていたからとても恥ずかしかった。

その上、ショーツはあそこがうっすらと見えるくらいに濡れている筈だった。だって股間がものすごく冷たくてべたべたした感じがしていたから。

そして隆史君が「あゆみ、腰を上げてくれる?」言ってきたので、僕は隆史君の言うとおりにしたんだ。

スカートのホックをはずし脱がしてくれて、薄いタイツも破かないようにそうっとやさしく脱がしてくれた。

そしてショーツに手が掛かったとき、僕は腰を下ろしてしまった。

すでに快感と羞恥心とで身体の制御が利かなくなってきて、腰が「ストン」と落ちてしまったのだった。

すると、又隆史君が、腰に手を当てて、そっと持ち上げて、

そして僕の最後の一枚残っていた城壁もあっさりと破られてしまったのだった。

これで僕は生まれたまんまの姿で、ベットに横たわることになってしまったのだった。

こうなったことに後悔はないと言えば嘘になる、そんな意識的なものよりも、女性としての快感と、

これから起こる未知への好奇心が、僕の男の部分を押さえ込んでいたのだった。

やがて、隆史君の愛撫が再開された。

僕の身体は、凄く感じるらしくて、隆史君がクリトリスを軽く撫でただけで僕は軽くいってしまっていた。

そこから後の記憶はほとんどなかった。

ただ快感に身を任せて素晴らしい体験をしたことと、僕自身も腰を一生懸命動かしていたことだけは覚えていた。

たぶん僕は、ものすごく淫らでいやらしい少女を演じていたに違いないと思った。

だって、気が付いたときには隆史君はまだ私の中にいて、そしてベットのシーツは僕の愛液でベトベトになっていたんだもん。

もう、それに気が付いたときは、ものすごく恥ずかしかった。その上隆史君が、

「ありがと、あゆみ、でも、あゆみってものすごく感じやすいんだねっ。」

て、言うんだもん。

「確かに、僕の心は、まだまだ男だけど、半分は女の子だもんね。」

そして、その後もう一度SEXをして、僕は家に帰ったんだ。

家に帰ると、もう身体フラフラで、そのまま部屋に帰ると“バタンキュー”と寝てしまった。

そして、目が覚めたときは、もう真っ暗だった。

時計を見ると12時をまわっていて、机の上に食事とメッセージが置いてあった。

「あゆみちゃんへ、起こしても全然起きなかったので、ご飯を置いておきます。」

「食べたら、片づけてシャワーを浴びてからきちんと寝なさい。ママより」

と書いてあった。

僕は、ママに感謝しつつ食事をし、シャワーを浴びて部屋に戻った。

そして、ベットにはいると、今日の出来事を思い出してみた。

僕のあそこは、まだ痺れたような感じがまだ残っていた。

でも、味わってしまった快感を思い出すと、手が勝手に動いてしまうのであった。

「男の時の快感とは、全然違うねっ。」

「何万倍も素晴らしいよ。」

「もう、男には戻りたく無いなぁ。」

そんなことを想いながら、眠りについたのであった。

 

次の日の朝、

部屋に射し込む、朝日で目が覚めた。

外を見ると、とても素晴らしい青空だった。

「えっ?青空?」

僕は、何度目をこすって見直してみたが、空はやっぱり青空だった。

「なんか、長い夢を見ていたなぁ」

そう思って、部屋を見回すと、そこは見覚えのある昨日いた部屋であった。

「女の子の部屋・・・」

そして僕は自分の身体を撫でまわしてみた、

柔らかな皮膚、髭のないしっとりとした顔、小さいけど弾力のある胸とお尻、そして股間には、一筋の亀裂が、

「ひぇー、夢じゃなかったんだー」

 

おしまい


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