台風23号による大洪水(平成16年)


  
 平成16年10月20日に近畿地方を襲った台風23号は、由良川流域に大きな水害の爪あとを残しました。大雨のため20日夕方から由良川の水位は急激に上昇しました。21日午前1時、大江町南有路の大雲橋水位は約11mを記録し、過去の大洪水であった伊勢湾台風や昭和28年の13号台風に匹敵する大水害となりました。大江町では役場をはじめ、多くの住宅が床上浸水しました。急激な増水であったため、避難準備が間に合わず、家財だけでなく自動車の水没も多くありました。下流の舞鶴市で、バスが水没し、乗客がバスの屋根で一夜を過ごした話は、記憶に新しいものがあります。また、小川の氾濫や谷水の流入による被害も大きく、才ノ神の藤の周辺も大変荒れてしまいました。
 それでも21日からは天気が回復し、地域で協力しながら、災害復旧に取り組みました。また、今回の災害では近隣の市町村をはじめ、遠くからもボランティアの方々が駆けつけてくださり、暖かい救援の手を差し伸べていただきました。皆様の協力に厚く感謝しています。
 国土交通省福知山河川国道事務所のHPに、台風23号の被害状況を撮影した航空写真が公開されています。
 福知山河川国道事務所のHP   昭和26年以降の主な水害(大雲橋水位)
電気は停電。急激な増水。深夜押し寄せる水(午前1時。水位11m)
21日朝の由良川(北有路側)水位9.5m水位は減少したが、道路は冠水(南有路側)
上流側(午前6時30分 水位は約9.5m)下流側(午前7時)
冠水した古地の谷護岸が流された水田
 水が引いた後、浸水した家屋は、家具や畳が散乱しひどい状況でした。水に浸かった家財や漂着物で被災ごみの集積場は山のようになりました。最近は大きな水害がなかっただけにショックも大きいものがありました。
 由良川の下流域では、河川改修が遅れていましたが、 現在、築堤などの河川改修が進められています。
才ノ神ノ藤 濁流に洗われた藤棚の下の広場
   
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