作品ギャラリー
グフレディ Ver.1.5
(GOUFLADY Ver.1.5)
(2016年・2017年作/スクラッチビルド)

 
模型誌コンテスト参加作品 1/6スケール 全高30cm レジン製
 
メイキング
   
コピー用紙に書いたイメージイラスト。一番最初のイラストがどっかに行ってしまって見つからないので、これは何案目かですが、随分猛々しいバージョンです。

TVでラル・グフがガンダムに切り付けられた刀傷(顔からメットにかけて)とか、ヘルメットにモノアイがあったりとか、意欲的なアイデアも盛り込まれています。このイラストは顔が未定で適当ですが、他にメットにバイザーを設け、目を隠す案とかもありました。(結局全部没にしましたが(笑))

そう言えば、着想だけなら、「ハモンさんが夫の愛機グフの装甲を纏っている」というものすごく因縁めいた大ネタもあったのですが、「メットで夜会巻を隠して、ハモンさんに見えるのか?」という懸念と、「色黒かつ筋肉質の女性が素敵」という個人的嗜好(笑)もあり、その案は消えました。
話のネタとしては最高なんですけどね(笑)。

で、人体部分は自分オリジナルの色黒細マッチョお姉さんが出来たわけですが、最後まで名前は決まらず、結局「グフ子さん」という仮称のままになってしまいました^^;
 
完成のめどが立った頃の3DCGです。詳細な説明は省きますが、SHADEと言う曲面に強いソフトで作りました。

この段階では現実的な頭身になっていますが、この後検討を重ねて、結局9頭身近いスーパーモデル体型になりました。下着状態でちょうど良いバランスだと、鎧を着ると横ぶくれになるので、リアルとの折り合いが難しい所です。

一応、下着状態の女性を作り、鎧を着せているのですが、この時の鎧は装甲厚がゼロの「絵でしかありえない状態」。
腰ミノは、人体の腰を作った後で、上から装甲が乗せられますが、ベストの部分や、ブーツの部分は、強度を考えた厚みを持たせると、裸体への被服は難しいので、ロボット模型的なブロック割りにデータを書き換えてゆきます。

ちなみに、可動は一切しませんが、そこはわたくしガンプラ育ち(笑)。塗り分けや輸送の利便を考え、ポリキャップやネオジム磁石により、色分け部位毎の着脱が可能な設計にしました。

肉体部分の関節角を変えた別パーツを作れば、差し替えにより別ポーズバージョンを作る事も可能です(そんな気力はもう残ってませんが^^;)。
 
ここもざっくり1項目に端折りますが、部品ごとのデータが出来たら、MODELA(切削機)での作業に入ります(ここでご紹介する方法はネットで調べたMODELAの活用法を自分流にアレンジしたものです。ご参考にされる際は自己責任でお願いします)

【1】は材料になる彫金用ワックスを必要量ノコで切り出している所。硬いのでなかなか重労働です。ノコを挟んでいる円形の器具は「ソーガイド」と言う、垂直にノコ引きける優れもの。
【2】次にカンナ掛け。ワックスをモデラの作業台に両面テープで固定するのですが、ただでさえ油脂で接着が心もとないのに、ノコ挽きっぱなしの面だと、切削中の材料剥離は間違いなし(もちろん作業失敗)。なので、カンナ掛けしておきます。この緑の「最適カンナ」は、ネジ止めで刃の出を調節できる優れものです。
【3】カンナ掛けしたワックスの裏に両面テープを貼ってモデラの作業台(材料を貫通して作業台を痛めないため、作業台にはバルサを貼ってます)に引っ付けます。
【4】部品ごとに分けた3DデータをMODELAの制御ソフトに送り、切削ルートなどを設定しています。画像は長手袋の腕の部分。手首は別データで別個に切削します。
【5】これがMODELA。やや古さも否めませんが、ボクには欠かせない相棒です。
【6】長手袋の片側半分を削ったので裏返して再度MODELAに設置し、反対面を削ります。長手袋を支える支柱が細いので折れない様、おゆまるで隙間を埋めます。
【7】切削完了。デジタル的に階層で削るので、斜面にはファミコン画像の様なシャギーが出ます。ここからは模型らしくペーパー作業になります。
【8】ワックスでは接着も塗装も出来ないので、たとえ一点物であってもシリコンで型どりしてレジンで複製する必要があります。厚みの近いパーツを集めて型取りします。なお、今回は、この注型段階で必要な部分にポリキャップを仕込んでおきました。今回の長手袋で言えば、肘側の3ミリ支柱のシリコン雌部にポリキャップを差したプラ棒(離型剤を塗布)を挟んで、レジン注型。硬化後、プラ棒を引き抜くという方法です。プラ棒が喰いついて抜けない事もありましたが、まずまず使える方法です。
 
さっきの項の【7】に戻りますが、切削が進んでいる様子。流用パーツ(ここではランドセル)とうまく合うか確かめつつ。

流用パーツも大まかにノギスなどで測量の上、、3Dデータ上でも再現していますが、スキャニングの様に正確に取り込めているわけでもないので、現状でちゃんと合うか擦り合わせます。
 
ここは、手作業の部分。

上の図はMODELA製の頭部に合わせて眼球を作っている所です。直径6ミリ球の穴はモデリングで再現しているのですが、眼球はその径のデコパーツに瞳を塗装して作りました(Ver.1.0)。真円とか、そいういった単純形状のものは工業製品の精度の方が圧倒的です。

あと、髪は、SHADEで満足のいく物が作れませんでした。ソフトの性能的にも、作業的にも難しくないハズなのですが、感性の問題か、とにかく現段階では満足な物が出来ませんでした。そういったわけで、普段あまり使わないエポパテでの粘土細工に挑戦。なんとか使用に堪えそうな物になりました。
しかし既製品のフィギュアとかを参考に奮闘したのですが、自分でやってみると、世のフィギュアが当たり前の様に成立させてる髪表現がいかに非凡な技術なのか思い知りました。^^;

隊長ツノは、たぶん1/48か1/60のガンプラから流用したらよかったんですが、ここだけの為に買うのも勿体ないので、プラ板層と黒瞬着で作りました。
 
仮組み完成。

フィギュアを作られている方から見て、出来が良いのかどうかは分かりませんが、何とか形にはなりました。正直ホッとしました。(T-T)
 
装甲はいつも通りスポーツゴッグ色(笑)。ここはルーチンワークで問題なし。
 
もう一つの難関、肌の再現。

最近の女性フィギュアの肌の質感は、ガンプラ的な「暗色ベースに影を乗り残しつつ明色のせ」ではなく、「白ベースにクリアオレンジを重ねる」で再現されているとの事。理屈は完全には理解できていないのですが、「馴れない事はまずセオリーを試す」という事で、丸々採用(笑)。

ただし、今回は褐色につき、肌色サフ地に、お醤油色クリア(クリアオレンジ+クリアブラック)を重ねるという方法に。望みどおりの色になりました。
 
流石にスッピンでは自立できないので、今回はベースが必要です。

どんなのが似合うのか色々考えましたが、なんとなくグフレディにはトランプな感じが似合うので、4種のマークから選ぶことに。第1印象はスペードですが…、模様として上手くまとまらない。
今回のグフ子さんは色気を振りまくわけではないのでハートは違う。よって、ダイヤ…。

あ、ボクの大好きなバンド「BUCK-TICK」のアルバムジャケットに良い柄が(矢印の部分)あった!!という事で、グフには全然関係ないのですが、ファン心理をこの機会にねじ込みました(笑)。

柄を作って、光沢印画紙にプリント。円形に切り、木製ベースに乗せた上で、透明プラ板でサンド。透明プラ板を固定するため、飾り釘を周囲に打ちました。

行き当たりばったりでしたが、まずまずマッチングが良い台になったかと思います。
 
そんなこんなで、Ver.1.0完成。千葉しぼり展示会に出陣しました。

展示会で役は果たしてくれたのですが、多少欠点も露呈しました。左の画像ではレフ板を駆使して上手く撮影しましたが、現場の展示会場ではメットのひさしが長すぎて顔が暗かったり、あと、足首が若干強度不足で、夕方頃には自重で5度ぐらい傾いていたり。

あと、時間の都合で、小鼻や鼻の穴は見送り、アニメ調で止めておきました。しかし、下からアオリ視点で見て下さる方が多く、、メット形状も顔も下から見るとやや破綻気味でした。そこで、これは何とかしたいという事で、HPやモデギャラに掲載前にバージョンアップしたいと考えました。
 
で、バージョンアップメニューその1、「鼻の改良」。
左が新造品、右が過去品です。

もう一回CAD造形はしんどいので、Ver.1.0に黒瞬着盛りで改良。もうちょっとエラが張った方が実写的なんですが、上手くまとめる自信が無かったので(どんどん男化してしまう)、ここで止めました。

アニメ→劇画→実写という順で言うとアニメ調だったVer.1.0からすると劇画調にはなったのかなぁということで。

あと、嫁のアドバイスでポニーテールを若干改良。1/6もあるのに、ディテール感がありませんが、現状ではこれが精いっぱい。女性フィギュアで作りたいネタは、今の所ありませんが、次に機会があったら、一から挑戦したい部分です。
 


メットはCAD設計から新造。写真撮り忘れましたが、アオリで見ても破綻は無くなりました。最後に眼球を改良。Ver.1.0ではデコパーツ流用で、反射層が奥過ぎて光が正面から当たらないと瞳が真っ黒でした。そのため、薄いメタリックを瞳に吹き、光が当たらない時に対応。しかし、透明感は著しく落ちました。

この反省から、Ver.1.5では、Ver.1.0の時に作った眼球ユニットをシリコン型取りし、そこに左図で言う水色ラッカー層(今回の瞳の奥になる部分)まで、透明レジンを流し一旦硬化、水色ラッカー(メタリックは影を拾うと真っ暗になるのでキラキラはあきらめてソリッド色に変更)を塗り、残りのレジンを流します。
シリコン型から離形後、瞳の部分に3ミリ円のマスキングを貼り、白目を塗装。マスキングを剥がした後は、塗膜分くぼみになるので(中央に瞳孔を黒で塗った後)、粘度の高い100均のクリアブルーUVレジンを表面張力で盛り気味に置いて瞳のふくらみを再現しました。
 
そういう訳で出来上がったVer.1.5です。ご覧頂きありがとうございました。
(^人^)
 

(画像クリックで拡大)
おまけ

〜武装編〜

勝利のヒート剣「ジークジオン」と、神速の鞭「TEN-NORTH-K」。

大胆にもジオンの名を冠した武装をでっち上げてしました(笑)。

剣はMODELA製、刀身の刻印は草書体で「sieg zion(ジオンに勝利を)」と刻んであります。

鞭は、手芸用の材料(ユザワヤ)で、先端にはMGグフの鞭の先端を接合。そんなわけで、無駄に本革製です(笑)。

「ヤキゴテと一本鞭の使い手」となると、SM的には、かなり上級者向けの女王様ですね。^^;
 
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