スポーツゴッグ
(ZIMMAD GOGG Competizione)
(2013年作/スクラッチビルド)
可変パターン/設定/諸元/メイキング



可変パターン

本当は模型で表示すべきなんですが、ディスプレイベースを接続すべき股間が激しく動くゆえ撮影が困難で、アニメにしておきました。こんな感じで変形します。
(アニメーションしない時はブラウザの「最新の情報に更新」アイコンを使用してみてください。また閲覧環境によっては動かない場合があります)




設定【全くの非公式if設定です

ツイマッド・ゴッグ・コンペティツィオーネ(スポーツゴッグ)

◆世界設定◆

UC0079 12月のア・バオア・クー防衛戦に於いて、ギレン総帥はキシリア少将による叛乱を阻止して生存し、連邦軍宇宙艦隊を壊滅的状況に追い込んで撃退した、「ギレンの野望」的なif世界

ジオン軍は再度、地球の1/2を勢力下に置き、完全勝利に近い形で地球連邦軍と休戦協定を結んだ。
数年後、ジオンは地球に於いてMSトライアスロンなるアースノイド、スペースノイドの親善競技を開催。それは、陸海空全てを舞台にした過酷なMSによるレース。親善競技とは名ばかりで、その実はジオンの自らの国力を誇示する目的の物であったが、政治的意図とは別に人々はそのレースに熱狂した。大会も4年目を数えるこの年、最新式可変MSが入り乱れる中、大会に革命を起こす懐かしいシルエットのMSが現れた。

◆MSトライアスロン◆

MS(MA)を駆り、陸路ステージ、海路ステージ、空中ステージの全てを踏破し、着順を競うアスレチックなレース。年4回開催。
花形は連邦軍とジオンの正規MSサプライヤーによるワークスチームだが、機体供与を受けたプライベートチームも善戦している。オプションパーツにより機動性を強化された非変形MSも参加しているが、部品のパージは認められないため、必然的に適応力の高い可変MSが主役となっている。


◆機体解説◆

ツイマッド・ゴッグ・コンペティツィオーネ。通称スポーツゴッグ。MSトライアスロン用の競技用モビルスーツ。(ドイツ語を好むジオンにあってイタリア読みなのは、本機の開発責任者がイタリアの系譜を持っているためらしい)
名称や形状こそ同社製のMSM03Aを連想させるが、全く新しい最新鋭次世代機であり、バリエーションやカスタマイズ機ではない。散りばめられたアイコンは実用水陸両用機のパイオニアであるMSM03Aへのオマージュと考えられる。

MSトライアスロンでは陸海空の全てに対応しなければならない。当然、機体ごとに得意不得意の分野があり、本機登場以前は飛行能力を重視した「水にも辛うじて入れる航空系可変MS」がオーソドックスであった。
しかし、ツイマッドチームは、ハンデと思われていた水中パートでタイムを稼ぐべく、「空も飛べる水陸両用機」という奇想天外なコンセプトで本機を開発する

航空機としての性能はライバルに一歩譲るが、水中での優位はそれを補って余りある。またMS形態時での操縦性は、MSM03ゴッグよりもMIP製のズゴックEに近く、外観に似合わない俊敏性を発揮。足裏の推進器を応用して浮遊滑走も可能。非常に危険で使用条件を選ぶが、背部推進器を水平にして噴射する「ジェットホバーダッシュ」を使えば、時限的ではあるが他の追随を許さない高速滑走が可能。幾多の勝負どころで威力を発揮した。
 
その結果、参加初年度から圧倒的な強さでクラス優勝を重ね、自身の連勝により大幅にレギュレーションが変更
(※)されるまで活躍し続けた。
 
作例はツイマッドのワークスチーム仕様で、MSショー出展時のゴッグ・コンペティツイオーネ・プロトティーポを再現。
レース中は、スポンサーバイナルで機体が埋め尽くされる。
 
本機は少数ではあるがプライベートチームにも提供され、数種類のカラーバリエーションが存在する。プライベーターのゴッグ・コンペティツイオーネも、飲料メーカーや、エレカーメーカーのスポンサードを受け、オレンジや黒×金などのカラフルな仕上がりで観客の目を楽しませた。


諸元


●作品寸法など

全高…MS時15cm
スケール・製作分類…1/100スケール スクラッチビルド 可変可動モデル

使用キットなど

基本部品…SHADE+MODELAによる機械切削(ワックス原型)→レジン置換
透明部品…同上
背部推進器およびMA時脚部推進器機関部…タミヤ1/48 メッサーシュミット Me262 A-1a
脚部フレキシブルベロウズリム…バンダイMG1/100シャア専用ズゴック
関節パーツ・噴射部・ディテール…各社汎用パーツ(イエローサブマリン、ウェーブ、コトブキヤ、バンダイ)
モノアイ…アドラーズネスト製アルミパーツ
背部、脚部の推進器の配管…バンダイ・ビルダーズパーツのランナー、HGUCゲルググのランナー
モノアイターレット軸および各部保持用磁石…HIQ製ネオジム磁石

●色レシピ

サフはクレオスのグレー、クリアーはウレタン式でなく、1液揮発式を使用しています。
 
 【青メタ】…(f)ファインシルバー→(f)シーサイドブルー→(f)ピュアブルーの上澄み→(f)オートクリアー
 【胸板の裏】…(f)ファンデーションホワイト→(f)パールホワイト
 【Fベロウズリム外装】…(f)ピュアブラック→(ga)ライトステンレスシルバー
 【     〃  内装】…(f)ピュアブラック→(f)オートクリアー→(C)メッキシルバーNEXT SM08
 【爪類】…(f)ピュアブラック→(f)オートクリアー→(ga)スターブライトシルバー
 【シルバーメカ】…(f)ピュアブラック→(ga)スターブライトジュラルミン
 【クロームメカ】…(f)ピュアブラック→(f)オートクリアー→(C)メッキシルバーNEXT SM08
 【MA時の目】…ハセガワ曲面追従金属光沢シート TF-1
 【ゴーグル】…(ga)クリアイエロー(f)オートクリアー

 ※メーカー略称【(f)→フィニッシャーズ (ga)→ガイアノーツ (C)→クレオス】


メイキング

メイキングと呼べるほどの記録が残っていないのですが、何かに使えるかな〜ぐらいに撮影しておいた物から、いくつかご紹介いたします。作品コンセプトは、スーパーカー(特に曲線基調の)が好きなので、カーモデル的なツヤ塗装仕上げで、模型的にはリアルさよりも置物としてのキレイさを重視しています。


MODELAで切削したワックスを型どりして複製したレジンパーツです(他にクリアパーツと、不具合を修正した改良パーツがあります)。もう見るだけでお腹いっぱい。(T-T)原型が少なくて済むように、設計段階で出来るだけ左右対称や前後対称のパーツにしています。これに、MGズゴックの太ももと、タミヤのメッサーシュミットのエンジンを4基、関節などのの汎用パーツを加えると一応スポーツゴッグが作れます。製作時に修正する前提として作ったので、キットとしては超不親切設計です。^^;

本作の大変だった部分の一つ、腕パーツ。テストショットの部品を使った仮組みの様子です。ギチギチのクリアランスで、コトブキヤの極小ABS関節パーツがなければこの企画完成しませんでした。可変メカだけにこんな箇所だらけ。汎用パーツが豊かな時代で幸せです。メーカー各社様、ありがとうございます。m(_ _)m

殆んどレジン製のこの作品ですが、背面のブースターは、メッサーシュミットのエンジンと汎用パーツ中心のプラモデル色の強いパートです。レジンも優れた材料ですが、スチロール樹脂は、切削性と接着性に優れており工作が楽しい。ここが一番プラモデル的で作っていて楽しい部分でした。


製作風景もろもろ。オラザク挑戦時には写真を撮っている余裕がなかったので、1枚目だけが当時の物。その他は展示目的に3年ぶりに作ったMA専用の2号機の製作風景です。複製目的でのシリコン取りではないですが、密封保管していたら、3年ぶりでも何とか1セット分は抜けました。シリコンは勿論経年劣化もしますが、量産で沢山レジンに触れ、侵された回数の方が劣化につながるようですね。


こうしてゴッグさんは完成しました。ご清聴ありがとうございました。

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