北河内とその周辺の地域文化誌「まんだ80号」
平成16年(2004年)5月号に掲載の内容です。
 歴史好きが集まり 30年に

「枚方歴史を楽しむ会」の説明
 
 

 

 毎月枚方で北河内を中心に、考古・歴史を学び、文化的生活向上を目標に生涯学習に取り組でいるグループがあります。昭和50年に発足してから29年間の活動を通して、いろいろな成果や問題が出ています。30年目を控え改めて活動振りをふり返り、その誕生までのいきさつ、歩み、現状などを、代表者西谷正雄氏に書いてもらいました。(編集部)

 

枚方歴史研修会の誕生

 昭和49年(1974)11月、枚方教育委員会と枚方市民憲章を推進する会の主催で「枚方を探る」をテーマとした講演会と史跡めぐりが行われました。

 講義の風景
 

この行事に参加した約70名の内、戦前の教育を受けた人の多くは、過去と現在の歴史感とのギャップに衝撃を受け辻本一男氏(初代会長、当時75才)が多くの方々の賛同を得、高橋、小野氏と共に瀬川先生と相談を重ね、遂に昭和50年(1975)4月より「枚方歴史研修会」誕生の運びになりました。

その趣意書の内容は

「昭和49年枚方市教育委員会社会教育課及び枚方市市民憲章を推進する会主催の歴史関係の講演会は募集人員に限りがありましたが、男女・年齢に関係なく聴講者は等しく眼を輝かし始終実に熱心にお話しの中に没入しておられましたこと、それに両後援会の聴講者が殆ど同じ顔ぶれであったこと等から市民の中に歴史に深い関心を有せられる人の多いことが判明しました。

 戦後あらゆる分野の研究発展は驚異に値するものがあり、史学・考古学の分野においても同様であります。

 明治・大正・昭和初期の教育を受けた者は、

特に我が国古代史を現在の小・中・高校の社会科の歴史書を読むとき、子供や孫との歴史的知識の深い断層に愕然とします。私たちの肇国は神話的なものから、子供や孫は最新の史学・学説からの所産からです。私達は此の断層を埋め、対話に共通性を持たせることに努めねばならぬと共に、定説となっている古代史ならびにそれらに伴う諸説等をも併せて権威ある先生方からご教示により研修を楽しみ、同好の方々と共々想を古きに馳せ、そしてよってもって現在を改めて考えることも亦肝要と思うものであります。これら研究の中で愛する枚方市の歴史も必然的に登場する次第であります。

 真の同好の方々を結集して、その数はたとえ少なくとも細く永く、そのためには必要経費も出来るだけ少額にして運営発展させたいと念願するものであります。」

なお、同じ思いを持った流れが当誌「まんだ」の創刊の計画に結びつき、昭和52年(1977)8月創刊号が発行されたと聞いています。

 

その後の歩み

@  昭和51年(1976)4月

  「枚方市委託学級」となりました。

折りしも、枚方市の社会教育の一貫として

「集団学習を通して、一人ひとりが生き生きとした人生を送り、さらに市民文化の創造及住民自治の実現にむけて実践的な力を身につける」という狙いで枚方市委託学級が発足しましたが、目的が同じなので、それに歴史研修として登録し市の委託料を受けることにしました。

A  昭和56年(1981)4月

  「枚方歴史研修成人学級」となりました。

B  平成10年(1998)4月

  「枚方歴史研修市民学級」となりました。

C平成15年(2003)4月

  「枚方歴史を楽しむ会」となりました。

枚方市の財政逼迫により委託料(当初6万円、最終年3.5万円)が廃止になったのを機に、名称を変えることにしました。これは、従来の名称だと堅苦しいとの意見があり、会員の皆さんに事務局が用意したいくつかの案のうち、挙手多数でこん名称に決定しました。又、会計面でも、ハガキ印刷の外注化廃止、学習後の講師も交えた反省会の中止等行い経費を切り詰めた上、以降会費を500円増額し4,500円にして自主運営しています。

 

現在の状況

現在会員は41名ですが、毎月平均30余名の出席状況です。過去多いときは60名の会員がいましたが、全体に高齢化が進み退会すると人が増えました。

年齢構成は80歳から50歳代まで、男女別は半々です。

地域別には、枚方の方が多いですが、それ以外の寝屋川、高槻、茨木や東大阪からの会員もいます。

 バス研修旅行(大宇陀の人麻呂公園) 2004年3月27日
 

 

今年度の計画と今後

 学習は講義が中心です。(詳細は別紙のように計画しています。)

場所は毎回、枚方市民会館会議室を使用しています。駅にも近く、帰りには買い物、書店等に立寄れるという便利な面もありますが、昨年に百済寺跡と収蔵庫の半日現地研修を実施しましたが好評でしたので、今年も時には場所を変えて実施したいと考えています。

又毎年3月のバス現地研修会は過去29回福井、岐阜、和歌山、岡山など、各方面に行きました。会員からも「普段電車で行けないところなので、毎回楽しみにしています。」との声も聞いています。今年も、会員の皆さんの要望を聞いて、新たに行き先を決めたいと考えています。なお、会員以外での希望者は定員に余裕があれば参加できます。

 

今後は、テーマ等の選定に工夫して、活力ある会にしていきたいと考えています。

 

お問合せ先

電話&FAX:072−857−7707

枚方歴史を楽しむ会代表  西谷正雄  ⇒ 2014年現在は、三宅 俊隆氏にご連絡下さい。
                                    (電話 072−859−0354)