スキャナ受難


1998年、・・・何月だったかなぁ。
お絵かきソフトがあるけれどマウスで絵を描くのは苦手なので、義朝はスキャナを購入しました。
これはその課程の汗と涙と感動の物語です(んなわけあるかい)。
一度は抹消したのですが、何だか評判がよかったので、戯れ言帳改変にあたり再録してみました。

冒険の記録

第一の試練
第二の試練
第三の試練
最後の、そしてこれからの試練


スキャナ受難<1>

案内人はスキャナでこの貧弱なHPを何とかしようと立ち上がり、長い長い冒険の旅に出ることとなった・・・。(唐突)
まずは何はともあれ肝心のスキャナを手に入れなければ行けない。案内人は電化製品が安いと言われる関西の某地域に足を延ばした。
スキャナを見て回るが、なにやら地元と変わりない品揃えである。案内人はちと期待がはずれたのを感じながら、さらに探索を続けた。
すると、とある店に今まで見たことのない型のスキャナがある。外国製で、性能は今までの候補の中で一番良い。さらに値段も手頃、そしてきちんと保証も付くという。
案内人はその他の店も見て回ったが、やはり先ほどの品が一番良かったとの結論をえ、店に舞い戻った。
「すいません、あそこに展示してあるスキャナが欲しいんですけど・・・。」
「ああ、あれならまだ入荷しておりません。」
・・・・・・。なら展示するなよ、と恨み言を腹の中にしまいこみ(ほんとは他にもこの店に対してはあったのだがここで愚痴を言っていても仕方ないので省く)、案内人はこの地をあとにした。
結局スキャナは買わずじまい。(他のだったら地元で買った方が安い、という何とも皮肉な結果)
何をしにいったのだろうと自問自答する案内人の手には中古のパソコンゲーム3本とPSのソフト1本、そして某有名店のチーズケーキがさげられていた・・・。
案内人のスキャナ受難はまだまだ続く。

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スキャナ受難<2>

とりあえず懐かしい故郷へと舞い戻った案内人(大げさ)。
早速地元で一番安かった電器屋へと向かう。
ちなみに購入した品はEPSONのGT-7000。購入した金額は32800円。購入して箱に入ったクソ重たいスキャナを手に提げ、「これを某地域で買っていたら持って帰るのに苦労するところだった。私はきっとこれを予知していたのだ。」等と訳の分からないことを思い満足する案内人。
そして、案内人は忘れていたわけではない。スキャナはそれだけ買ってもパソコンにつなげることが出来ないと言うことを。
そう、スキャナをパソコンにつなぐには「すかじーぼーど」とやらと「けいぶる」とか言うアイテムが必要なのだ!
早速購入してすぐ店員さんに尋ねる。
「こちらです」
と、つれてこられた場所にはSCSIとやら書かれたブツがいくつかある。店員さんの説明によると「うるとらすかじー」とやらと「すかじーK」、「すかじー」の3つに大別されるらしい。
順に情報を送る速度が違うらしいが、当然値段も違う。
「これってどれでもつなげられるんですか?」
「はい。そうです。」
店員さんは即答してくれたが、案内人は実はここの店の店員さんにかつてスキャナについて質問し、嘘の答えをされたという苦い過去がある。
「あとのについてはまた検討してみます」
と、よく分からないいいわけと共に案内人はスキャナ本体だけを手にこの店を去った。

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スキャナ受難<3>

数日後、(つまり本体だけしばらく部屋にほったらかし)別の電器屋に向かう案内人。この電器屋はパソコン関係は別の建物にあり、なにやらしっかりしているという感を案内人は抱いていた。
ならば何故本体もここで買わなかったのか。答は簡単。向こうの方が安かったからである。
ここの店員さんに「すかじー」とやらについて聞いてみる。すると、
「お宅のパソコンの機種は?」
等とこちらが予想もしなかった質問を浴びせかけてきた。
「え?パソコンの機種によって何か違うんですか?」
「ええ、機種によってはつなげないものがあるんですよ。」
前の電器屋ではついぞそんなことは聞かなかった。
しかし、案内人は偶然前にパソコンのディスプレイを修理に出したとき機種の名前をスケジュール帳にメモしていた。ラッキー。
するとなにやら本のようなものを取り出してチェックを始める店員。
「ああ、この機種ですと、スカジーKは使えませんね。」
とのお言葉。ちなみに、前に言った店で店員が勧めたのはこのスカジーKである。やはりあの店は信用できなかった。大英断だぞ、自分!と自画自賛する案内人。
とにかく、この店には普通の「スカジー」が売り切れで、スカジーKとウルトラスカジーしか置いていないとのこと。知識も得たし、まあ良い、とウルトラスカジーを購入。うわーリッチ。と、またなにやら自分自身を誤解している。
ついでに(?)ケーブルもこの店で購入した。この店で買い物をするのは初めてなので会員カードを新規に作る。蛇足だがこれによって案内人は3枚目の電器屋の会員カードを入手。家族のを含めると4枚である。(当然全て別の店)すっかり電器屋荒らしである。
こうして全てのアイテムを手に入れた案内人であったが、まだ「パソコンに接続する」という一番の難事が待ちかまえていた・・・。

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スキャナ受難<4>

アイテムは集まった。あと足りないのは案内人の技量と知識だけである。
しかし、それはいますぐどうこうできるものでない。
とりあえず、説明書を見ながら始めていくことにした。すると、「パソコンのマニュアルを見ること」という文字が。
一体自分のパソコンのマニュアルはどこにあるのだろう。やはり見ながらでないとパソコンのカバーをはずしたりするんだから危ないんだろうか、色々な思いが駆けめぐる。とりあえずパソコンの裏側を見てみると訳の分からないコードがたくさんつながっている。全部ぬいていいんだろうか。
マニュアルを探してみたが、どこにあるのか分からない。そこで案内人が下した結論は恐るべきものであった。
「よし、全部はずそう。きっと大丈夫だろう。」
そうしてコードをはずし始めた頃にようやくマニュアルを発見したのであった・・・。(危ない、危ない。)
まあ色々悪戦苦闘しながらようやくスキャナを接続することに成功。これでやっと使える・・・と思いきや、世の中そんなに甘くない。スキャナを使うには付属のソフトをインストールしなければならないと言う。
「インストールするソフトを選択して下さい」
との言葉にとりあえず全部指定する。どれがなにやら分からないからだ(笑)。
インストールを開始。しばらくは順調に進んでいたが、しばらく進むと恐ろしい宣告が案内人に下された。
「Dドライブの空き容量が足りません。」
案内人は全身の力が抜けていくのを感じた・・・・。

後日(どうやらその日はあきらめて寝てしまったらしい)、なんとか不要らしいソフトを取り除いて再インストール、完了したが、ハードの中は訳の分からないものでいっぱい。やはりスキャナを征することのできない案内人であった・・・。(完)

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