続・タイ旅行記

灼熱のタイ旅行・後編
タイのおみやげ物やさんではたいてい奇妙にねじくれた扇子を売っていました。
何でも半分広げると扇子、全部広げると帽子になるという何とも中途半端すぐれもの(笑)。


お正月。
タイよもやま話



お正月

今日は世界で一番豪華といわれる宮殿、エメラルド宮へ行くのだ。
ここは服装チェックまであったりする。
ズボンはくるぶしまで。スカートは膝下まで。上衣は半袖以上。
ちなみにキュロットはズボンと見なされる。
義朝はこの規定に合う上衣がなかったので前日現地調達していたというのは秘密である(笑)。

エメラルド宮へ行く前にワットアルン、「暁の寺院」へ。
チャオプラヤ川を船でぶィーんと走りながら行く。
今日は13日。タイ王室による正月、ソンクランである。船の中でお姉ちゃんが花輪を売ってきたので買う。20B。おおリッチ。
ちなみにソンクランとは別名「水かけ祭り」。
そもそもは家の玄関口に花や香水を入れた水を用意し、年賀の祝いに来た客の頭に振りかけるというおとなしいものだったのだがどこがどうなってこう変化したのかいつの間にか水鉄砲や柄杓で道行く人にとにかく水をかけまくるというお遊びに変化してしまっている。
一応「水鉄砲、バケツ等を持っていない人にはかけない」という不文律があるということだが華僑や観光客、子供はそんなことはお構いなしである。
まあ、それほどはかけられなかったのですが・・・(と、いうより暑かったのでかけて欲しかったくらいだ)
何はさておきワットアルンへ到着(どうやら到着と同時に水鉄砲攻撃をされたらしい)
これは昨日行ったアユタヤ王朝でクーデターを起こした将軍(だったかなんだったか)が建てた王宮らしい。
ちなみに彼が起こした政府は十五年で崩壊。長いタイ国の歴史の中で王族以外が国を支配したのは後にも先にもこの時だけ。
寺院は白地の建物にいろとりどりの焼き物を貼り付けてある。近くで見ても遠目で見てもなかなか美しい。

再び船に乗って今度はエメラルド宮へ。
外門の周辺からもう人がいっぱい。正月だからかと思いきやいつもこんなものだそうである。
メッカってこんな風かしら。←いやきっともっと多いでしょう。
うち門をくぐるとすぐそこにいかめしい(んだかユーモラスなのだかよくわからないが)門番のような像が何体か建っている。
狛犬のように外から来るものを見張っているのではなく、中から外に出る者を見張る。
これは「仏教に帰依するのはどんな人でもかまわないけどいったん帰依したら教えは守れよ」と、言うことらしい。
中にはインド神話と仏教と日本昔話を足して三で割ったような物語が壁に描かれている(なんだそりゃ)。
ちなみに王宮といっても寺院と変わらない。しかしあまりにも豪華ですが。
パッと目に付く金色の建造物は24金にセラミック加工をしたもの。
その横にある建造物も気が遠くなるくらいの細工が施してある。
アユタヤ王朝もかつてはこんな感じだったのだが襲撃の際に金銀宝石はすべてはがれてしまったので今のような造りになってしまったそうな。
ちなみにここで一年のうち4月8日から一週間の間だけ公開される歴代王の像がある。早速拝見。
初代のラーマ一世の像のみ24金の椋でできていたりして豪華。
宮殿の中心部にはエメラルドでできた仏像が安置されている場所がある。
きゅー。←人が一番多く密集している。
たかーい所においてある上に小さいのでよく分からなかったですがこの仏像、雨期、乾期、そして寒いときの三回衣替えをするそうです。
「・・・この国で寒い時なんてあるんですか?」
「タイの人は25度を切ると寒いと感じます」
「・・・へー・・・」

この仏像が安置されている建物の手前には(ああそう丁度日本のお寺でお線香をさしているような場所と思っていただければ)、小さな仏像がおいてあり、
横にはたらいのようなものが。
中には水と、蘭などの花が浮いており、そこいらで売っている小さな瓶に入った黄色い香水(といっても日本であるようなものではなく鼻につかない爽やかな感じの香りだった)を入れ、その水を仏像の頭にかけていた。
これもお正月の儀式(一般家庭でやるものとほとんど変わりませんが)。
香水を仏様の頭にかけるときには願い事をし、香りを嗅がないようにする(ガイドさん言うの遅いよ!←嗅いだな・・・?)。
で、そのみずのお余りを自分の頭に振りかける。結構あちこちでこれやりました。
この豪華な王宮、昭和初期までは実際に王族が住んでいたそうです。
あんまり住居といった感じはしなかったのだけれど。

このエメラルド宮の隣にはあの「王様と私」で王子の家庭教師をしたアンナの家とその王子が建立した王宮がある。
・・・アンナ・・・家庭教師のくせにこんな立派な家に・・・うらやましい。
アンナによって欧米知識をたたき込まれた王子は作った王宮もイギリス式建築で設計。
しかし作っている途中あちこちから反対を受け、結局屋根だけタイ風・・・という結構笑えるものとなっている。

この後はホテルに戻って最後の買い物して晩ご飯にタイしゃぶたべて(これがまた美味しいんだ。おじやまであるし)飛行機に乗って帰りました。
飛行機で隣に座っていた奥様、私は眠いから寝ているんです。食事なんかしたくなかったんです。起こすなぁっ!←愚痴でしめるな。


タイよもやま話

とりあえず何はさておきこの話題。

△▼△「ソンクラン」▼△▼
水かけ祭りとして有名なこのお祭り。子供達にとってはこの数日間は何をしても怒られないと言うパラダイスである。
そしてこの時出てくるのは水鉄砲だけではなく欠かせないもう一つのアイテムがあったりする。
おしろい。
やっぱりこの国は暑いのでペパーミントの入ったおしろいパウダーというのがあり、それを顔につけて涼を取るのですがソンクランでのこのおしろいの役割は当然顔に塗ることではありません。
このパウダーを人にかける、車にかける、手形をつける。
そりゃもうあちこちで大変なことに(水だけだったら乾けばすむわけだし)。
攻撃用のおしろいは水でべとべとにしているようです。
これを走っている車にかけるんだから当然道路にもおしろいが。
あ、自分たちでかけたおしろいですべってるー(しかもバイクでだ)。危ないなぁ。
私たちはバスに乗っていたのですが移動中見るとタクシーなんかはフロントから屋根からおしろいで真っ白(怖いからフロントガラスのおしろいは拭いてください)。
ガイドによるとソンクランの間は高級車に乗っている人なんかは格好の標的とのことですが見た限りではタクシーが一番ひどかったような。
標的は車だけでなく、道を歩いているお姉ちゃんにいきなりバケツで水をかけ、ひるんだ所におしろい攻撃、そしてまた水、という生コントのような情景も繰り広げられたりする。
水鉄砲は最近よく見るようになった下にタンクの付いている水鉄砲もありますが主流は昔竹で作った水鉄砲(作りましたよね?)、アレのプラスチックバージョン。結構シンプルな方のこれで周囲の車や人を迎撃するわけです。当然傍らにはバケツ。フツーのバケツなんて生やさしいものではありません(バケツもあったけど)。ポリバケツです。
トラックの荷台にこのポリバケツと水鉄砲、そして数人の人が乗って荷台で併走しながら水を掛け合う光景も・・・。
単独でもこのトラックの荷台からの攻撃、かなり多かったですね。ええ。
ちなみにバンコクでは13日から三日ほど続くこのお祭り、地方では若干日にちが違うこともあるそうです。

○●○交通○●○
タイは基本的に車社会なので私が海外に行くといつもしていることができませんでした。
信号機がほとんどないんです・・・。いやほんとに。写真に撮るどころの話ではなかったですわ。
しかし車社会といっても国民みんなが車を持っているわけではありません。乗用車は日本の三倍くらいの値段がします。
と、言うことで基本的に皆様が使用するのはバス、タクシー。
バスも収入に合わせて冷房付きや全席指定などいろいろな種類があったりします。
タクシーは基本的に二種類。トゥクトゥクと普通のタクシー。
トゥクトゥクは三輪タクシー。ミゼットの技術を買って作ったそうで。
普通のタクシーとの大きな違いは料金がメーター制でなく交渉制。と、言っても普通のタクシーもメーターなんぞ使用していませんでしたがね・・・。
それとタイで有名なのがバイクに3人乗り4人乗り。
前述したように車などが高いので一台に皆様きゅうきゅうに乗り込みます。タイでは別に一台の車やバイクに何人乗っていても罰されないのです。
まあ、事故があったときには少々の責任は問われるとのことですが。
そう言うわけで出稼ぎなどをしている人たちはトラック一台に十人以上乗り込んで帰省したりします。
タクシーでもそれは同じこと。
助手席に二人、後部座席に三人、そして後部座席の半分を占領してテレビ、というのを私見ましたよ・・・。テレビが一番待遇良いじゃんか。

☆★☆人☆★☆
タイでは日本語が全く通じない、と事前に聞いていたのですが都会だからか観光地だからかかなり通じました。
タイ語は結局全く使用しなかった(できなかった)のですが、感謝、尊敬をあらわす両手を合わせる拝むような仕草をするとタイの人はえらく喜んでくれました。
で、あちこちで乱発する義朝(笑)。
ちなみにお買い物はぼったくられるので半額程度まで値切れということだったのですが結構ヘタレなのであまり値切れませんでした。
三分の二が限度。・・・修行が足りません(でも自分が買っても良いという値段だったらそれでも良いと思うのだけれど)。
高速で移動中、トラックに乗っている帰省途中の労働者の人と目が合うと手を振ってきたのでこちらもふり返すと大喜びでまた手を振ってくれました。
なかなかフレンドリーなお国柄のようです(いや、その人達個人の特性かも)。



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