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肉類の不安といえば、「抗菌性物質」「ホルモン剤」などがあげられます。
「抗菌性物質」は、家畜などの病気感染を防ぐ目的で使われるものです。
「ホルモン剤」は女性ホルモンで、ROBIN'S ROOMの
別項で述べた「環境ホルモン」と同様の不安があります。
これらの物質は脂肪や内臓に多く残留しているので、脂身を取り、
下味をつけ、アクを取るのが基本です。
焼く場合は、網焼きなどのように脂肪を落とすやり方もおすすめです。

食 材

除 去 方 法/下ごしらえ

選び方/調理例

牛  肉

脂身を避け、脂肪の少ない部位を使ったり、脂身を取り除いて使用する。さっとゆでたり、酒やしょうゆで下味をつければ、不安物質が溶け出します。そのとき、漬け汁は途中で変えるのがポイントです。

基本的には和牛が最も安心ですが、何しろお高いので調理方法によって色々考えてみるのがBESTのようです。

牛 もも肉

脂肪分が少なく安心な部位です。周りの脂身を取れば、なお安心。

ステーキ、ローストビーフ・刺身・カレー・シチューなどの煮込みものなど

牛 ヒレ肉

最も低脂肪・高タンパクで、肉質もやわらかく、くせがない部分。で、最も安心な部位です。

ステーキが最適です。ステーキは塩コショウして焼くだけなので、不安物質を除去しようがありませんので、最も安心なこの部位を使いたいものです。

牛 かた肉

外側の脂身を取ってしまえば安心です。

すき焼き・しゃぶしゃぶ・煮込みものなど

牛 ランプ肉

ロース肉より脂肪が少なく、ヒレのように柔らかいので、ステーキ向きです。

ステーキ・ローストビーフ・オイル焼き・バター焼きなど

牛 ばら肉

非常に油分の多い部位なので、下ごしらえで不安を少なくする。
ワインや酒につけておくと、不安物質も溶け出すし、肉も柔らかくなるので一石二鳥です。
また、煮込んだり焼いたりする前にゆっくり下ゆですると、油分と一緒に不安物質も溶け出す。しかもヘルシーです。そのとき、アクや油をこまめに取ることをお忘れなく。
(URIBOUはズボラなので”アク取りシート”を使っています)

煮込み、すき焼き、牛丼、炒め物、煮込みものなどに、下ごしらえをした後使用する。

牛 ロース肉

脂肪の多い部位。肩ロース・リブロース・サーロインの順に脂肪が多い。牛の種類によって脂肪量はずいぶん違う。
ばら肉同様、下ごしらえの後使用する。

脂肪量は子牛のほうが少なく、和牛より国産牛のほうが少ない。
肩ロースは、すき焼き・しゃぶしゃぶ・ステーキ・炒め物・煮込みものなどに。リブロースはステーキに。サーロインはステーキ、ローストビーフなどに向いている。

豚 肉

牛肉と同じように、ゆでてアクを取ったり、下味をつけると安心です。
ゆでる前には、肉の脂身の部分を取り除き、なるべく薄く切って、水からゆでるのがコツです。(そのほうが脂がよく溶ける)
みそ漬け、粕漬けも安心度がUPします。ただし、みそや粕には不安物質が溶け出しているので、取り除いてから焼くようにする。

産地のはっきりとした”黒豚”か、”SPF豚肉”が、BEST。
”黒豚”は飼育期間が長く、安全性が高いといわれている。また”SPF豚肉”は豚舎を消毒し、滅菌処理した飼料を与えたもので、衛生に配慮している分抗生物質を使う必要が少ない。

豚 ヒレ肉

脂肪分が少なく、ビタミンB1が非常に多いのが特徴。

かつ、ポークソテー、煮込みものに使用。

豚 もも肉

赤身のかたまりで、脂肪分は比較的少ない。高たんぱく、高ビタミンの部位です。

ゆでるか蒸すかして、余分な脂肪を落とせば安心。
外もも肉は豚汁、炒め物ひき肉などに。もも肉はとんかつ、焼き豚、生姜焼き、肉豆腐、シチューなどの煮込みものに。

豚 肩肉

ビタミンやミネラルはヒレ肉と同じくらい含まれますが、肉質はちょっと固めで、脂肪分も少々含まれる。

煮れば煮るほど旨み成分が生きてくるので、煮物やシチューに最適。煮込む時はアク取りを忘れずに。
シチュー、ポークビーンズ、肉じゃが、豚汁、油炒めなどに。

豚 ロース肉

脂肪分に注意。肩ロース、ロースの順に脂肪分が多くなる。切り身の周囲についている脂身は切り取ったほうが安心。

肩ロースはほとんどの料理に使用できる。ロースはとんかつ、ポークソテー、炒め物、酢豚などに使用する。が、かつはただでさえ多い脂肪を油で揚げて増やす方法なので、脂肪分を落とすならソテーか網焼きがよい。

豚 バラ肉

脂肪と肉が何層にも重なっている部位。脂肪だけを取り除くとことはできないので、煮込んで油分を落とすようにする。
煮込んで肉が柔らかくなったら、鍋を火から下ろして煮汁ごと冷ます。すると、油が白く固まって浮いてくるので、これをスプーンなどですくいとってしまう。

角煮、炒め物、フライ、ベーコン、肉じゃがなどに。

鶏 肉

鶏舎に詰め込まれて飼われている鶏は、病気も発生しやすい。(これは豚も同様です)そこで、病気予防のために餌に抗生物質が混ぜられていたりして、抗生物質や環境ホルモン残留の不安も懸念されます。
そこで残留不安の多い脂肪分は切り取って使うほうが、安心です。また、若鶏のほうが成鶏肉より脂肪分が少ない。
他の肉類と同様、焼いたりあげたりする時には下味を付けたり、脂肪と皮の部分は避けていったん蒸して使用すると安心度がUPします。
なお鶏肉は牛肉などと違い、しっかり火を通さないと中毒のもとになる細菌(カンピロバクター)がかえって増えてしまうので、中途半端な加熱はしないように。

予算の許す限り、地鶏がBESTです。ブロイラーと違って地方の在来種を改良したもので、飼育期間が長く飼育管理もよい分抗菌性物質を使う必要が少ない。また、環境ホルモンの不安も少ないいと考えられる。がしかし、和牛と同じくお高いので、調理方法によって色々考えてみるのがBESTのようです。

鶏 手羽肉

最も脂質の多い部分。ゼラチン質も多いので、じっくり煮込むとおいしい部位です。このとき浮いてくる脂やアクをこまめにすくうこと。

シチュー、カレー、スープ、水炊き、フライや揚げ物類などに。

鶏 むね肉

手羽に比べて脂質は少ないが、もも肉より多い。(これは以外!)下味をつけたり、蒸し煮にするとよい。そのとき、下味の漬け汁を途中で変えたり、蒸した皿に残った汁を捨てること。

照り焼き、蒸しどり、サラダ(棒棒鶏)、串焼き、和え物、かつなどに

鶏 もも肉

肉質はやや固めだが、旨みの多い部位。肉そのものには脂肪は少ないが、皮付きだと脂肪が多くなるので、皮を取り除くか皮の下についている黄色い脂肪の部分だけは取り除くこと。

照り焼き、揚げ物(かつ・から揚げ)、カレー、串焼き、煮込み

鶏 ささみ肉

最も柔らかく脂肪分もごくわずかで、安心できる部位。

汁物、サラダ、和え物、煮物など、脂を使わない料理によく合う。

卵の心配な点は、@サルモネラ菌、A親の鶏の持つ抗菌性物質が卵に残留する可能性、Bダイオキシンなどの環境ホルモンの問題。
家庭でできることは、まず卵置き場。卵は大変汚れています。できれば一度拭いてから冷蔵庫へ。また卵の表面が濡れていると、菌が水分とともに内部に侵入することがあるので、注意する。

サルモネラ菌は日数がたつほど繁殖が進むからので、日付けの新しいものを選ぶ。抗菌性物質の不安を避けるには、赤玉を選ぶとよい。赤玉を産む赤鶏は病気に強いため、抗生物質をあまり使わなくてすむからです。
生で食べるのは新鮮なうちだけにし、日数がたったら必ず加熱すること。サルモネラ菌は熱に弱いので、半熟よりは固ゆでがよい。また、繊維質の多いものと一緒に食べると、不安物質を体外に排出してくれるので、「にら玉」などもおすすめ。

ひき肉

脂肪ごと挽いてあるので、不安物質の心配が高い。また、ミートボールやハンバーグなども茶漉しなどに入れサッと湯通ししてから使うと、脂肪分も抜け、残留物質も湯に溶け出してくれる。

赤身のひき肉や、低脂肪のひき肉を選ぶとよい。

レバー

脂肪分と同様、肝臓も残留物質の不安が高い部位。生姜じょうゆなどで下味をつけるとよい。牛乳には残留物質を除く効果はない。

黄色い脂肪の少ないものを選び、血抜きをしっかりとする。
血抜きの方法; 冷たい水に30分くらいつけてから、水気を取ってペーパーでよく拭く。黄色い脂肪やすじを除き、サッと水洗いする。

肉に関する難点は、「良い物を求めると、手が出ない・・・」といったところでしょうか。牛でも鶏でも、「和」とか「地」とかが付くと、倍以上の値段がついてしまうのですよね。なので、庶民は庶民なりに「金がないので知恵を使いましょう!!」と、このページをまとめながら、つくづく思いました。幸いそう面倒でもない作業ですし、しかも脂質を落とすなど、ダイエットに効果的なのでおすすめです。
不安物質を除去しながら、ダイエットできるとは。これぞ女性の味方ですね。また、根菜やこんにゃくなどの植物繊維と一緒に食べると、体内の環境ホルモンなどを体外に排出してくれるし(早い話が便秘も治る)、うーーん、やはり明日からでも実践してみましょう。

 

「有害物質の除去方法」
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