ココヲオサエテカシコクツクリタイ
 編集していく上で重要だなあと思ったいろんなこと
 その15・いわゆるキャッチの話(00.12.5)

 注)アン関西版編集スタッフに普段伝えていることをまとめたものなので
 求人情報誌に関連することがほとんどですが(今後もそういう内容になります)、
 一般誌の制作についてもココだけ知っていれば大きな顔ができるポイントかと
 思いますので、参考にできるところだけ参考にしてください。
 なお、このページの記事の無断転載・抜粋は禁じます。


●いわゆるキャッチの話

 雑誌における文字の使い方には種類がある。特集を例にとって話す。
 まずは特集のタイトル。これはそのものずばり「○○特集」だったり話し言葉になってたり、雑誌のセンスによって多少は違うものの、たいていは一番大きな文字がこれにあたる。
 タイトルを補足したり、あおったりといった短い原稿がタイトル周りについている場合があるがこれを「サブタイトル」と呼ぶ。
 さらに特集内容の概略を説明する原稿が数行あったりするが、これを「リード」。 タイトルページに続く本文ページにおける一番大きな文字で書かれた原稿を「キャッチ」でキャッチの近くにまた「サブキャッチ」があったり「リード」があったり。
 で、いわゆる本文と呼ばれる(ボディとかボディコピーなんて呼び方もある)、メインの原稿。本文には、単元毎に「見出し」や「小見出し」がついていたり、段落初めの文字を大きくしたり飾ったりといった細工がある場合もある。
 写真やイラスト、図表などの説明をする原稿「キャプション」やその内容を端的に表す「見出し」。コラム枠といって、本文とは違う扱いでちょっとした本文がくっついてるブロックがあったり、原稿とひとくちに言ってもいろんな種類がある。
 これって、要は先人たちの知恵や工夫のなせるワザなのだが、どうせ使うならうまく使い分けて、効果的に読者を導きたい。
 順序だてて読んでほしいページならその順序が分かりやすいように。好きなブロックを拾い読みしてOKなページなら、ひとブロック内での役割が明確になるように、効果的に部品を使い分ける必要がある。詳しくはまたそのうち書くが、今回はおまけとして、キャッチの作り方3箇条を。

 1.呼びかけ 2.断言 3.疑問
大きく分けるとキャッチには以上のような種類がある。キャッチをつけるというのは編集の仕事であることが多いが、読者を引き寄せるためにはキャッチの統一感やページごとの流れ(ストーリーや感情の)があった方が良い。というわけで、好きな雑誌をその気で眺めかえしてほしい。たいていは上の3つになっているはず。
 1.呼びかけ。「・・・してみようよ」「・・・がいいと思わない?」「・・・したっていいじゃない」といったもの。
 2.断言。「次に流行るのはこれ!」とか「・・・BEST100」「・・・が・・・をダメにする」「これであなたも・・・!」みたいなの。
 3.疑問。1.や2.のバリエーションだったりする場合もあるが「きみは大丈夫?・・・・」「・・・・はどこにいる?」「・・・は本当か?」といったパターン。
 キャッチで大事なのは、読者の気を引くということなので、友達との会話できっかけとなるセリフを思い浮かべると分かりやすい。「昨日こんなことがあってさあ」(呼びかけ)「ひどいと思わない?」(呼びかけ&疑問)「絶対違うと思うねんけど」(断言&呼びかけ)「・・・って旨いで」(断言)・・・。気がつけば、普段からキャッチーなセリフ(キャチーというのは当然キャッチから来てる)ってよく使ってるはず。

 アンではちなみに、キャッチの基本として、「初対面の人(しかもこちらの話に興味がない人)に話しかける第一声=キャッチ」ということで知恵を絞ってる。人それぞれワザもあろうかと思うので、友達との普段の会話を少し分析してみるといいかも。特に話上手な人の「つかみ」は参考になるよ。



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