ココヲオサエテカシコクツクリタイ
 編集していく上で重要だなあと思ったいろんなこと
 その12・若い内でないとできないこと(00.9.1)

 注)アン関西版編集スタッフに普段伝えていることをまとめたものなので
 求人情報誌に関連することがほとんどですが(今後もそういう内容になります)、
 一般誌の制作についてもココだけ知っていれば大きな顔ができるポイントかと
 思いますので、参考にできるところだけ参考にしてください。
 なお、このページの記事の無断転載・抜粋は禁じます。


●若い内でないとできないこと

 自慢だが、手塚治虫さんにもお目にかかったし、藤子・F・不二雄さんにもお目にかかった。お2人は、この世で最も尊敬する方だった。亡くなってしまった今となっては、会いたくても絶対会えない。
 お2人に会えたこと、そしてその作品への取り組み方を拝見できたことで、自分の人生は大きく変わったと思う。学生生活終盤の4回生の秋のことだ。

 うちの学生スタッフに、仕事を離れて言っていることがある。

 憧れている人や尊敬している人がいたら、何でもいいから理由を作って会いに行く努力をしよう。すんなり行くわけはない。でも、会いたい努力を継続していれば、夢が叶う確率は十分にある。(手塚先生に最初にお目にかかったときは、連続5日手塚プロに通い詰めた)

 会っても、何話していいかわからないし…。と言う人が多い。何とおこがましいことを言うのだろう。友達になりにいくわけではないのだ。同じ部屋の空気に少し触れるだけのことでも、十分に糧になるはずなのに。とはいえ、策はある。今はミニコミにしろ、ホームページにしろ誰にでも作れる時代。自分が作ってるメディアの中でインタビューしたいということで申し込めば、これまた何とかなる確率は高い。
 ただし、条件がある。それはキミが若いということだ。40ヅラ下げたオヤジやオバサンに会いたいと言われたら、相手は確実に警戒する。作っていると称するメディアにもそれ相応の歴史や信用がいるだろう。若いというだけで、相手は警戒を解く。それが礼儀をわきまえた若者で、情熱を持っていそうなら、余計にだ。
 最近、よく例に出させていただく人に幻冬舎という出版社の社長である見城さんという人がいる。ベストセラーを連発し、キミたちの知っている人で言えば尾崎豊本人の著作を全て編集した人だ。それ以外にもいっぱいもの凄い作品を世に送り出しているが、ここで詳しくは書かない。テレビや雑誌によく出ておられるので、自分で気にかけて発見してほしい。その話を聞けば、人に会いたいという情熱のもたらす凄さ、に心打たれるはずだ。
 編集にしろ、ライターにしろ、メディアの世界で生きたいと思うなら、若い内にしかできないこと、若い内にすべきことを自分で見極めてほしい。チャンスの時は刻々と失われている。



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