ココヲオサエテカシコクツクリタイ
 編集していく上で重要だなあと思ったいろんなこと
 その5・手堅いヒットの法則(00.6.5)

 注)アン関西版編集スタッフに普段伝えていることをまとめたものなので
 求人情報誌に関連することがほとんどですが(今後もそういう内容になります)、
 一般誌の制作についてもココだけ知っていれば大きな顔ができるポイントかと
 思いますので、参考にできるところだけ参考にしてください。
 なお、このページの記事の無断転載・抜粋は禁じます。


●リスクさえ避ければヒットの打率は稼げるのだ

 人気商売である雑誌制作においてもっとも重要なことはリスク回避である。「おもしろくない」という評価を下されるリスクだけ避けて通れば、コンスタントに打率は稼げる。

 雑誌記事においてリスクがあるケースその1。どこの雑誌でも取り扱っている情報を扱い、なおかつ他誌よりショボイもの。ショボイの中には企画自体のひねりがない場合と、いかにも手抜きにしか見えない場合、あきらかに予算が低い場合、原稿や写真のレベルが著しく低い場合などがある。

 その2。何を伝えたいのか見えないもの。重要なのは読んだ読者にどんな反応(行動)を期待しているのかがよくわかること。伝えたいことを整理し、そのテーマをズバリ伝えるための部品と、補足説明する部品、その他おまけ情報の部品という具合に整理し、意味の重要度別に部品の大きさ、位置(重要なものほど目立つ位置に配置)を決め、なおかつ読者が読んでいく順にきちんとストーリーだてがあるものが一番。これを怠ると、いわゆるマスターベーション状態というやつに陥る。

 その3。ターゲットに合わないもの。同じネタを語るにも40歳のオジサンに話すのと女子高生に話すのとでは、通じる単語も話し方もまるで違う。だから、各部品の見出しとかをターゲットに合わせた書き方で書いてやるだけのことで、リスクは随分回避される。ウデを振るうべきポイントだ。

 その4。基本認識の甘さ。「これは面白いネタだから読んでもらって当然」とばかりに、あまりに無造作に作られた記事を見かけることはよくある。一番いけないのは、安心による気のゆるみから原稿や写真が甘くなること。原稿なら、最初の数行が勝負。いくら面白い記事でも出だしがダラダラしてたり、出だしがイメージ原稿になってて内容と関係なかったりでは、読んでももらえない。写真にしても、重要な写真のデキが悪いと記事全てが悪く見える。逆に言えば、出だしの数行やキャッチコピーを頑張るだけでリスクは回避できるのに。



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