■■■■■>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>◆ 2005.08.03 ■
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◆■■ ---------- ■ 奄美・沖縄エッセイ ■◇■
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■>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>◆ No0016 ■
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       □◆□◆□▼ 台風と「島」感覚 ▼□◆□◆□

ハイサイ、みなさん、お元気ですか。

夏です。奄美、沖縄です。スミマセン、安っぽい雑誌のように、
まったく紋切り型で（といっても、最近ではさすがにこんな安っぽ
い特集はありえませんが(^_^;)）。私の周囲でも、今年の夏、沖縄
に、あるいは奄美に行こうとしている人たちがたくさんいます。親
しい友人は、毎年のように、琉球弧の海にダイビングに行きます。
そして、私も奄美に、沖縄にと、渡海の予定を立てていて、その日
が近づいているので、わくわくしていたのです。

ところが、です。これも毎年のこととはいえ、また、あいつが近
づいています。そう、それは台風です。数日後に奄美への旅を予定
している私といたしましては、只今、石垣島の南からゆつくりと北
上している台風9号の動きがたいへん気になります。私よりも前に沖
縄行きを予定していた友人は、早くに予定を変更して、台風にぶつ
かるのをなんとか回避できたようです。海に潜ることが目的の友人
にとって、台風による海の荒れは致命的です。

そんな理由で、インターネットの台風情報を開いては、衛星写真
を何度も眺めていて、ふと気付いたことがあります。かつて沖縄本
島で生活していたとき、大きな台風に何度も遭遇しました。大学の
寮や、下宿で風の風や雨の音に耳を凝らしながら、自分が沖縄本島
から出られなくなったことを、感じていたことがあります。福岡出
身の私は、あまりよくないたとえですが、実家の家族になにかがあ
っても、今は動けないんだな、と思いました。そのとき、「孤島」
という語が頭をよぎりました。

今近づいてる9号の強風域、あるいは暴風雨域、そして、衛星写真
の雲の広がりを見ても、その大きさは、たとえば沖縄本島をすっぽ
りと覆ってしまうほどの大きさです。このような大きさの台風が上
空を通過すると、沖縄本島は通信はともかく、人が出入りできない
「孤島」と化します。現実的には、空港や港が台風の影響を受け
るかどうかが問題ではありますが、ここではあくまでイメージの問
題としてお考え下さい。さらに小さな島は、いうまでもありませ
ん。さて、では、もっと大きな「島」はどうでしょうか。日本は、
「島国」です。たくさんの島があります。

私が実家がある九州はどうでしょうか。これをすっぽりと覆う大
きさの台風は、もし、あったとしてもまれでしょう。まあ、四国も
同じようなものでしょうか。しかし、本州全域を覆う台風はどうで
しょうか。これは、観測史上でもほとんどないのではないでしょう
か。いざとなれば、列車や車で本州のどこかに移動して、そこか
ら「他の島」へ動くことが可能のように思います。つまり、本州は
台風を基準にして考えると、「島」とはならないのです。

このように、台風の大きさを基準に、「島」かそうではないかを
決めるとすれば、奄美、沖縄の島々は、まさに「島」として認定さ
れることになります。このような考えは、こじつけのように思われ
るかも知れませんが、日本列島で生きる私たちの中に生活感覚とし
て存在していないでしょうか。台風の衛星写真を見ていて、ふとそ
う思いました。
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                   ■◇■ あとがき ■◇■

夏に大好きで、暑さに強いはずなのに、なぜかすでに夏ばてして
います。ということで、このメルマガの配信が滞る(すでに滞りかけ
ている)かも知れませんが、なにとぞご容赦のほどを。

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