ここで晒すような内容ではないのだが わしの記録として記しておきます。 ●序 つきあって2年、いっしょに暮して11年。 そんな彼女、カオルさんがわしとネコを残して2020年に亡くなりました。 結婚したようなもんだったが籍は入れなかった。理由はない。 カオルさんが自分の部屋から出さないって言ってたからオッケーしたネコ(ウソでした)。 わしと知り合う前から飼っていた3匹と5年前に保護した1匹。 去年の夏に一匹死んで現在は3匹。 わしゃネコの世話はノータッチ、正直イヤだった。 殺処分でよかったのだが一匹はわしになついとるし 大量に買い込んであるエサがあるうちはがんばって世話してみるか。 カオルさんと知り合う前にわしがひとりで買った家だ。中古です。 「ネコつれてこの家から出ていけ」というセリフは何度も出そうになったが堪えた。 今はそっちのほうがよかったよ。死ぬなんて・・・。 ●12月23日(水) カオルさんが仕事中に倒れた、とわしの勤め先に電話。午後二時。 すぐに教えてもらった病院に向かいます。 カオルさんの勤め先は伊丹。さらに駅から離れた病院。 伊丹の駅についてタクシーに乗ります。こんな狭い道で飛ばしよんな〜。 さすがのタクシーでした。 病院に着いてまず先生が説明してくれます。 脳内で出血、奥すぎて手の施しようがないそうで。 意識の戻る可能性もほぼほぼゼロだそうで。 あかんあかん、わしもネコたちもカオルさんがいなければなんにも出来ないぞ! そして病室へ。息はしているが意識のない横たわるカオルさん。 肩をさすってみるもののどうしようもない。 オーイ、オーイと力のない声しか掛けれないわし。 勤め先の男性が倒れた時の様子など教えてくれました。 病院の方が親族にも連絡せよと。 カオルさんのスマホの電話帳でみつけた名前。カオルさんの娘だ。 カオルさんはわしと知り合う以前に結婚・離婚、娘×2いまして。 今回、その娘たちに初めて会ったよ。 長女が先に着いた。そういえば看護婦っていってたな。 待合室で長女とふたりきりのキタ。緊張するわ。 20年音信不通にしてたという長女(誇張だった)。  カオルさんの連れてきたネコは覚えていた。 ネコは16歳だから計算が合わないゾ。 次女が着いたようだ。長女が迎えに出て待合室で一人になるキタ。 イカン、あれこれ思うと涙が溢れてくるわ。 なんか長かった。娘たちも改めて先生に説明を受けていたようだ。 ふたり待合室に登場。三人初対面も言葉少なくこの場はお開き。 クルマで来てたのか娘ふたりは帰っていった。わしゃひとりバスで帰ります。 高槻の駅。駅から我が家は徒歩20分。 勤め先はちがうのだが朝も帰りもいっしょに歩きます。それが毎日10年以上。 今夜はひとりです。 わしの行動範囲すべての場所でカオルさんの面影が脳裏に浮かびます。 辛すぎます。 カオルさんが食べ残してたスナック菓子×2を晩飯とします。 わしが目の前で腕立て伏せや腹筋やっててもぜんぜん知らんぷりで おやつばっかり食ってたよ。 前の日も今朝もいつもどおり、むしろ機嫌よかったのに・・・。 ●12月24日(木) この日は毎年休みだ。 申し込んでおいたマイナンバーカードを受け取りに市役所 ケーキとチキン買って 夜は5ちゃんねるのクリスマスツーリング そんな予定だった。 クリスマスイブはいつも留守番させてた。 オートバイはぜんぜんのカオルさん。 クルマあったし後ろに乗せて走ることはなかった。 いつからか料理は作らなくなったカオルさんだったが 元日の雑煮、七草がゆは毎年作ってた。冬至の日のしょうぶ湯も。 市役所に行って、いったん帰って、伊丹に向かいました。 街はクリスマスだな。 片道2時間掛けて行ってもコロナの関係で面会できるのは10分だけ。 鼻に管を突っ込まれてブサイクな顔で息を続ける、形容すればそうなるのだが 目覚めることを祈りながらカオルさんの手を握るわしの目には涙。 わしもネコたちもどうすればいいのだ? 駅前のスーパーでちっこい寿司買って食べました。 が、なかなか喉を通りません。 先週、スーパー銭湯で体重計ったらちょっとオーバーだったしちょうどえーわ。 宅急便が届きました。カオルさんが注文したコーヒー豆だ。 わしゃコーヒーなんぞ飲まんぞ。 一人しか入らないのにフロの湯を毎日張り替えるのはもったいない。 一人で起きていても寂しいので就寝時間が早くなりました。 ●12月25日(金) 今日は出勤。気を抜くと目がウルウル。ちゃんと仕事しなくちゃ! 昼はマクドナルド。食欲ないのにポテトがなんか多め。 帰って晩飯。一日仕事したし今日は食べれそうな気がする。 戸棚を開けるとちゃわん、どんぶり、カップ、いろんな皿 みんな2つづつじゃないか。泣きながら食べます。 娘からメール。会って話がしたいと。 カオルさんが注文した宅急便を明日受け取らにゃならんので日曜にしてくれ、と。 TVでナウシカ。こんなふうに生き返ってくれんかのぅ。 ●12月26日(土) 正月に向けて天気がよさそうなのは今日と明日のみ。ちょっと早い大掃除にします。 玄関、フロ、わしの部屋。年末に念入りに掃除。で、普段は軽い掃除orナシ。 録画した数年前のSASUKEをみます。 落ち込んでいるときは一番好きなコンテンツを見て気を紛らわせます。 CMの間などに腕立て伏せします。いつも通り出来た。 ネコたちもエサはこの人がくれるんだ、と認識しだしたようです。 ●12月27日(日) 台所など大掃除のつづき。 昼過ぎ、娘たちに会いに梅田に向かいます。何を言われるのだろう。 介護はお断り、病院代等を請求されても応じません。 なんてセリフが頭によぎります。 私たちのこと母からどんなふうにきいてます? わしに会って訊きたかったのはそんなことだった。 私たちがなぜ母と疎遠になったのか聞いてます? 私たちが母に会いに行って迷惑じゃなかったんですか?と。 わしゃ聞いてなかったしこの場で知ることも拒否した。 カオルさんから娘たちの話はちょくちょく聞いていたし嫌ってたかんじはまるでなかったよ と言っておいた。ホントだよ。 ひとりでホイホイ出かけるわしだったがカオルさんが一人で出かけることはほとんどなかった。 娘と会うこともなかったんだな。SNSなんかで繋がってると思ってたよ。 なんで籍いれなかったの?母は料理や掃除してました?とも訊かれてしまった。 しっかりした受け答えだった。なかなか美人じゃないか。 これからのことは不安だが和やかにお開きとなりました。 かつては大阪市内、駅近に住んで梅田にもしょっちゅう出掛けてたらしいカオルさん。 しかし我が家は高槻、駅まで徒歩20分。 なんでこんなとこの家買ったんだ、といつもぼやいていたよ。 わしが連れてってやるしかなかったんだ。 ふたりでの旅行は留守番のネコがいるので最長でも2泊。 ネコの1匹が調子崩してからは日帰りのみ。 少なかった旅行の機会。あそこのあれがうまかった、とかずっと言ってたな。 またつれていけってアピールだったのはわかってた。 やまがた屋に行ったのが最後になったよ。 ご長寿早押しクイズ。 落ち込んでいるはずだが近所に響き渡る声で大笑い。 なんかありがたかった。 ●12月28日(月) この日も休み。前から決まっていた。 病院の入れ知恵、健康保険限度額適用認定書つーのをもらえれば 医療費が安くなるそうで。 カオルさんの健康保険証を見て電話、送ってもらいます。 ガス・水道代などの自動引き落とし、家用の口座があるのだがまかせっきり。 一刻も早く残高を知らなければならない。 わしの名義なのだが通帳のありか、暗証番号がわからん。 カオルさんのサイフに入っていたキャッシュカードを銀行に持って行って 暗証番号の変更、通帳の再発行してもらいました。意外と残ってた。 この口座に毎月12万円振り込んでいた。そんなにいるか、と思いながら。 おかげでわしゃこの歳で貯金ゼロじゃ。よーし、こっから貯金やで。 でも使えないぞ。病院代等がどうなるかまるでわからんし。 銀行から伊丹の病院に向かいました。 カオルさんの勤め先に電話で訊いても、インターネットで調べてもそれはない。 が、長女は仕事中だから労災だと言い張る。 帰りに淀川労働基準監督署に寄って訊いてみた。やはり労災ではない。 長女に納得してもらいました。 GoToイートの券が鬼のようにある。こんなもん手にした時点でフラグ立ってた? 新大阪の駅で晩飯。1000円の晩飯は贅沢すぎる。しかし1000円単位でしか使えない。 録画しておいたM1グランプリをみた 前夜に続き近所に響き渡る声で大笑い。ありがたかった。 明日はゴミの日。この機に冷蔵庫で長年眠っている賞味期限切れのわけわからん品を処分。 ネコのトイレの始末も慣れる日が来るだろうか? ●12月29日(火) 今日は出勤。午後から大掃除&納会。 納会が盛り上がってしまう我が勤め先。久しぶりの酒になりました。 家に帰れば健康保険限度額適用認定書が速達で送られていた。 返信しなければならない書類、ついでにふるさと納税の書類も書きます。 夜遅くなってしまった。 ●12月30日(水) 今日から正月休み。 大掃除の続き、洗濯せにゃならんのだが残念な天気。 ウダウダしてたらTVで女子大生の駅伝。見入ってしまう。 ゴールしたころに病院から電話。先生が病状を説明したいから来いと。 行きつけのクリーニング屋は今日まで。まずそっちから。 いつもホームセンターとか出かける途中に寄ってた。 なんで毎週ホームセンターとかイオン、コストコに行かなきゃならんのだ! もちろんクルマ。カオルさんは運転出来ない。 わしの時間が奪われてイヤで仕方なかったのだがそれも習慣に。 わしがクルマの中で待ってカオルさんが店に持ってゆきます。 今日はわしが歩いて店に持っていきます。 わしの通勤用のスーツ、Yシャツ。そしてカオルさんの勤め先の制服。 電車で伊丹に向かいます。乗り換えのロス少なく2時間ちょっとか〜。 ちょっと面会してから先生の説明。 体温が高い時もあったが容態はだいぶ落ち着いてきたと。 また年明けに説明させてもらいます、と。 娘も数回、見舞いに来ていたようだ。 帰りも2時間。一日終わってもうた。家の用事は片付かなかった。 午後からえー天気やってんけどな。 伊丹⇔大阪の回数券を購入。 バス旅vs電車旅をみた。これもおもしろかった。気がまぎれた。 ●12月31日(木) 恐れていたおせち料理が届いた。カオルさんが注文してたんだ。毎年そうしている。 これをひとりで食わにゃならんのか。 朝からえー天気やがな。大掃除やで。 が、また病院から電話。容態が急変だそうで。 昨日握った手は暖かかった。大ごとにはならんだろうと思いつつ。 今回はクルマ。高速使ったら40分で着いたがな。 病院に着いたときは心臓が止まって肌とか白くなってたよ。 お亡くなりになりました。23日に倒れてから意識を戻すことなく。 伊丹は今日で最後か。昨日、回数券買ったときにフラグ立った? 娘たち、次女の旦那、カオルさんの妹。親族が病室に揃いました。 みなさんなかなか和やか。死んだカオルさんの表情がそうさせているのか。 うちの家系は女ばかり。カオルさんが言っていたとおりだ。 ついでにいうと背の低い家系だな。 母恵夢という名のお菓子。 母恵夢おいしいよねー、棺に入れてくれって娘に頼んであんねん。 これが店に並んでいるのをみつけるたびにそう言ってたカオルさん。 娘たちはそんなの聞いてねーぞ、ってかんじだった。アハハ。 カオルさんの勤め先に知らせるのもわしの役目だ。 病院の指示で高槻の葬儀屋に電話。 2012年、わしの母が亡くなったときに世話になった葬儀屋。 そんときは社会的常識、経験の豊富なカオルさんにずいぶん助けられたよ。 2018年の高槻大震災のときもそうだった。 病院の方がきれいな浴衣を着せてくれて 娘たちが化粧をしてくれます。これまた和やか。長女は看護婦、慣れてます。 葬儀屋が迎えに来るまでの間、きれいになったカオルさんと病室で二人きり。 冷たくなった手を握りながらいっしょに過ごした日々をあれこれ想いながら涙。 葬儀屋到着。親族ともどもクルマで高槻へ向かいます。 が、クルマのキーがない。駐車券がない。てんやわんやのキタ。 冷静のつもりがまったく動転していた。 高槻の葬儀屋に到着。葬式のあれこれ手続きの説明。 こんなとき、籍を入れてなかったつーのはいろいろめんどくさかった。 しかし、なんでこんなに払わにゃならんのだ! ハンコが要るつーことで家に戻ります。 向かいのおばちゃんがいた。報告させてもらったよ。 母のときは報告がだいぶ後になってしまい、なんか怒らせてしまったかんじだったし。 ネコにエサあげて、近くに住む父を乗せて葬儀屋に戻ります。 両親にはカオルさんがわしと知り合う以前に結婚・離婚、娘がいることは告げていなかった。 クルマのなかで父に詫びたよ。 両親からは反対されていた。40歳過ぎた女は子供産めない、から。 でも、いつからかとやかく言わなくなって。 そして実際会ったら仲良くなっちゃって。 4人でクルマで出掛けたら(母が亡くなってからは3人) しゃべらないわしを補って余る有りカオルさんのおかげでいつも大成功だったよ。 改めて父といっしょに葬儀屋の説明を聞きます。 父がもう90歳だったことを知った。 自分の葬式のために積み立てた金がここで使われることに。スイマセン。 今でも自転車乗ってゲートボールに通うパワフルな父。 通夜、葬儀の日程を決めてこの場はお開き。 なんかおせち料理パクパク食べれるわ。 ●01月01日(金) 朝からおせち料理パクパク、全部食べれた。 天気もよかったのでぜんぜん出来なかった大掃除の続き。 今回の大掃除はこれくらいで。遺品整理はいったん落ち着いてから。 ふたたび葬儀屋。 担当のニイチャン、わしに会うたびに「ちゃんと寝れました?」 そういうもんか?夜ぐっすりのわしゃ薄情なのか? 今日は遺体を洗って棺桶に詰める、という儀式。 母のときもやった。今回の付き添いはわしだけ。葬儀屋の係の人が行います。 置いてあったネコの写真で係の人たちと会話、和みます。 が、シャンプー・洗顔されるカオルさんを見てたら涙が止まらなくなったよ。 喪主のわしが顔を拭き取りいったん退席。 着替えて台に乗せられたカオルさんを棺桶まで運びます。 わし、係の人×2、担当のニイチャン。人数いたほうがよかったんだな。 わしが頭の担当になったのだがアカン!ムリ!バランスが取れない。足に代わってもらいました。 係の人が整えてきれいに棺桶に詰め込まれました。 長女から遺影用の写真が送られてきた。よい。 わし、まるで撮ってなかったし。 念のため、わしの勤め先にも電話しておいた。 社長、元日なのに快く応じてくれたよ。 サトウの鏡餅に付いてる干支のちっこい置物。去年で12個揃った。 カオルさんに再登場の牛は見せれなかった。 ●01月02日(土) お通夜まで時間がある。まずは床屋だ。 クルマで向かいます。街は初詣に向かう人たちが歩いています。 床屋と極楽湯(スーパー銭湯)はセットだ。 床屋の大将。フロ入ったら疲れる、とか血圧がどうのこうの フロで倒れる人よーいますやん、ここもよー救急車来まっせ なんて話を繰り出してくる。今のわしには答えようがない。 もちろんフロにも入る。サウナ&水風呂。TVで箱根駅伝やってた。 体重計ったらやっぱ減ってた。ちゃんと食べなきゃ。血圧はいつもどおり低め。 フロの敷地内にある食堂でメシ。久しぶりのコメだ。 カオルさんはコメのことを"ゴハンチュブリ"と呼んでいた。 わしがラーメンorうどんにしようぜ、と言えば ゴハンチュブリが食べたいの、とのたまう。 などと想い出しながら。GoToイートの券を使います。 カオルさんの友人関係にまるで知らせてなくて。 カオルさんのスマホで探してたんだけど見当たらなくて。 そーいえばiPadいじってたのを思い出して。 FaceBookにそれらしいのがあったのだがSNSはさっぱりのキタ。 そうこうしているうちに葬儀屋に向かう時間だ。 葬儀屋到着。黒ネクタイ、数珠を家に忘れてきた。 葬儀屋さんが貸してくれました。冷静ではないキタ。 なにかとわしら夫婦を気にかけてくれていた近所のおばさんが早めに来てくれた (2018年の高槻大震災で家が壊れて引っ越した)。 おばさんによると、わしの母はカオルさんに娘がいることを知ってたそうで。 そっか、カオルさん自分で白状してたんだ。それくらい打ち解けてたんだな。 天国で仲良くやってるはず。わしらのことを見守ってくれ。 父、弟も来てくれた。 弟と会うのは母の葬式以来。わしのイッコ下。 そりゃ老けたんだがわし同様、世間一般の50代後半よりぜんぜん若いくみえるゾ。 去年、大きな手術してずいぶん痩せたようだった。 弟も次女の旦那もいい車乗ってんなー。 オートバイ運転する側からすれば結構イヤな車種だけどな。 長女が母恵夢を用意してくれていました。 カオルさんの親族、勤め先の方々、結構な人数になった。人気者だったんだな。 ソーシャルディスタンス、席はイッコずつ開けるんだけどね。 式は滞りなく終了。喪主のわしが最後に短くスピーチ。 残ったカオルさんの親族たちと談笑。わしとの暮らしぶりやネコのこととか。 次女のコーヒー好きが判明。後日、24日に届いたコーヒー豆を譲りました。 FaceBookの使い方も教えてもらいました。 カオルさんの友人らしき人たちに知らせることが出来ました。びっくりさせてしまった。 その人たちがまた別の友人に知らせてくれるだろう。遅くなってスイマセン。 今夜は葬儀屋に泊まります。線香の火を絶やしちゃいけないんだよな。喪主の務めだ。 (葬儀屋と呼んでいるがお通夜、葬儀を行う会場ってなんて言うのだ?) いったん家に戻って黒ネクタイ、数珠。ネコにエサあげて。 レンタルの布団があるんだけどアウトドアなシェラフ、マットを持ち込みます。 ついでにパソコンも。これまでの日記はこの時間に書いたものです。 カオルさんが人間の姿でいられるのもあとわずかだ。 ●01月03日(日) 線香は1時間で消える。 目覚ましセットして寝て起こされて線香、これを一晩中繰り返し。 結構きつい。父も同じことやったんだよな。 葬儀が始まりました。 FaceBookでお知らせしたカオルさんの友人たちから弔電、わざわざお越しくださった方も。 最後に親族が残り棺が開けられます。 花で満たされるカオルさん。カオルさんの顔を拝めるのはこれが最後。 去年、ネコが死んだとき 火葬する間際に「ありがとう」って泣きながらネコに言ってたカオルさん。 おなじセリフを言わせてもらうよ。 感謝半分、恨み半分。 こんな根性ひん曲がった男といっしょにいてくれたこと。 わしとネコたちをいきなり置いてきぼりにしたこと。 棺桶をみんなで運んで霊きゅう車に載せます。TVでよく見るヤツ。 終わりに向かってどんどん進行してゆきます。嗚呼。 火葬場に到着。こんな日でも焼かれる人が他にもいるんだな。 カオルさんの棺が大きな窯に入れられます。 これで本当に終わりなんだと思うと涙が溢れてきます。 焼き終わるのは2時間後。 カオルさんの妹はいかにも大阪のおばちゃん。あれこれしゃべってくれます。 そこに長女も加わりなんやらかんやら。ヒマせずに時が過ぎてゆきます。 この人たちと会うのも今日が最後だよな。ありがとうございました。 カオルさんが骨になって帰ってきました。火葬場の人がパーツ毎の説明をしてくれます。 みんなで箸でつまんで壺に入れてゆきます。カオルさんの骨で満たされる壺。 火葬場での儀式はこれまで。カオルさんの親族とお別れです。 カオルさんが11日ぶりに我が家に帰ってきました。 あとから葬儀屋の担当のニイチャンが来て祭壇を組み立てます。 ん〜、寝る場所が狭くなったゾ。 担当のニイチャンが帰ってひとり線香を灯してみます。 ネコを抱いて対面させてみたものの・・・。 これからひとりなんだという重圧に押しつぶされそうです。 ●01月04日(月) 我が勤め先の仕事始めは明日、今日も休みだ。 今日はライドオンクラブの日。もちろんムリ、つーか当分ムリ。 ちょうど冬だしバッテリー外しました。しかし、えー天気やったな〜。 わしよりぜんぜん速かった友人が辞めてしまったのもこんなかんじ? 鈴鹿サーキットに連れて行ったのは2回。もちろんクルマ。 一回目は全日本のレース。途中から雨。 表彰式のあとインタビューに応える秋吉を"ブーやん"と呼んだカオルさん。 二回目は注文した品(ヒットエアー)を受け取りに。 その日は小さめのフォーミュラーカーが練習してた。帰りに亀八食堂。 父がお供えのリンゴを持ってきてくれました。 母が長野県だったので子供のころから食べてた、なのだが皮はむけないキタ。 いつも母orカオルさんにむいてもらってたよ。練習します。 リンゴの季節にふたりで長野県に出かけた。街道沿いのリンゴの店。 店に包丁借りてカオルさんにむいてもらって店先で食べた。美味しかった。 自分でむいたリンゴを食べながらそんなことをひとつひとつ思い出そう。 洗濯します。 洗濯機や冷蔵庫、カオルさんといっしょに買いに行った。 これからこの人との生活が始まるんだ、と希望に満ち満ちとったな〜。 今乗ってるクルマも同様だ。クルマに乗る回数は激減しそうだ。 洗濯はやってくれていた。 もともとこの家にひとりで住んでいたので その流れで掃除はわしがやっていた。 ひとりで住んでいたといってもその期間は短かったし メシ、フロ、洗濯は歩いてすぐの実家。というセミ一人暮らしだった。 60歳を前にして人生初の一人暮らしが始まるんだ。 ベランダで花とか育てようとしていたが早々に挫折したカオルさん。 わけわからん植物の生えた放置された土の袋を処分。難儀した。 病院の払いが確定したので伊丹に収めにまいります。現地に行かなあかんねん。 手術もなかったし少額で済みました。今日は電車です。 保険会社に提出する診断書?は後日。また行かなあかんねん。 カオルさん、生命保険に入っててくれたし。 ついでに近所の神社で初詣。 今年一年、わしとネコたちが平和に暮らせますように。 カオルさんがわしのスマホに入れた相手の位置情報を知らせるアプリ。 もう相手がいないんだよな・・・。 明日から日常が始まる。 23日から今日まで、正月休み+有給休暇2日。 予定してたこと、あれこれあったけどまた落ち着いてから。 カオルさんは予定してたことあったのだろうか? ●01月31日(日) カオルさんが亡くなって一か月。 カオルさんにお花を送ってくださったみなさん、ありがとうございます。 しかし花の扱いがわからんキタ。残念なことになってしまう。 わしに励ましのメールをくれたみなさん、ありがとうございます。 朝や仕事中は平気なのだがもうすぐ定時、カオルさんがいない家に帰るんだ と思うとだんだん気持ちが悲しみに覆われて。 家に着いて写真の前で毎晩泣いてたよ。今も続いてます。 まだカオルさんが使っていたものを引き継いで生活しているかんじ。 それらを使い切る日も近い。 カオルさんのスマホに残るポイントやエディー。解約する前に使い切りたい。 毎晩、贅沢なもん食ってたよ。しかし電話代>ポイント。 3000円使うために10000円払う、という間抜けな状態。 紙クーポンもまだどっさりある。期限は3月末。 仕事帰り、平日の午後7時ごろ。梅田や新大阪で晩飯を食います。 だいたいラーメンかカレー。 同じ時間、ひとりで食ってる人って結構いるんだな。男だけじゃない。 スーパーの総菜コーナー、休日は家族連れや夫婦ばかりなのだが ひとり弁当を品定めする人もいたりする。 カオルさんが横にいたときは正直哀れんだ目でみていたのだが わしもそっち側の人間になってしまったんだな。 金融関連が難儀した。現在も格闘中。 引き落とされる金額の正体を探るのは困難を極めた。 わしゃ反対だったんじゃが近所の野良猫のために玄関先にエサを置いていた。 わしが玄関に立つ、帰ってきたとき、必ずネコが待っている。 エサを与えてしまいます。常連は2匹。今月、新顔が来てしまう始末。 たとえば近所やTVですごいもん見つけても またネコの様子も報告する相手がいないのは虚しすぎる。 ギターは弾いてる。いままでどおり週一ペース。 自分の部屋でギター弾いてたらコーヒーやおやつ持ってきてくれたカオルさん。 ヘッドホンしてるからいつもびっくりさせられた。それももうない。 が、今でもドアが開いてカオルさんがなんか持ってきてくれる錯覚。 なんとか賞受賞の歌手が泣きながら唄ってるのってよくあるじゃん。 泣きながらギターは絶対ムリ、つーのを発見した。 ●02月14日(日) 日曜、四十九日の法要が行われました。 カオルさんの親族も集まってくれました。 一連の儀式はこれで一旦終了かな。 葬儀屋に言われるまま儀式が行われ言われるまま金を払った。 頂いた香典の分を差し引いてもCBRが買える値段になってしまったよ。 母が亡くなったときに残してくれた金でなんとか払えた。 自分で稼いだ金じゃないし自分のものとしてカウントしてなかったんだけど これは仕方がない。 一軒家、オートバイ、クルマ、ネコ数匹(優先順)。 これからこれらをわしの収入だけで維持することは可能だろうか? クルマをスクーターに替えれそうだが 父が健在のうちはクルマの出番はまだまだあるはず。 クルマの車検が去年だったのが救い。 四十九日が終わったらカオルさんの遺品をぼちぼち片付けようと思っていたのだが またしてもとんでもない事態に陥りまして。 前日の土曜、飼ってるネコの一匹が家から逃げ出してしまって。 暖かかったし窓開けっぱなしで掃除してた。気づいたら遅かったわ。 わしになついてたネコ。この日も午前中はずっとわしのヒザの上に乗っていたよ。 この日は日没まで。四十九日の日曜も午前と午後、2時間ずつくらい近所探したんだけどね。 ちがう野良ネコは発見するのだが・・・。 カオルさんから預かったネコをこんな形で失うのか。 申し訳ないやら情けないやら。悔やんでも悔やみきれない。 カオルさんがあの世で怒り狂っている様子が目に浮かぶ。 四十九日に来てくれた娘たちも知ってるネコだ。 このことを告げると言葉にはしなかったが"何してんねんボケ"って表情に見えたよ。 迷子になったネコがわしが迎えにくるのを待っていると思うと 捜索をあきらめることはできなかったよ。失踪から2週間後に発見。 ●あとがき カオルさんが亡くなって一年が経ちました。 ネコをひざの上に乗せて仏壇の前で毎晩泣いていたのは2ヶ月まで。 カオルさんのことを想い出して涙が止まらなくなることももうなくなった。 わしの一人暮らしもなんとか軌道に乗っています。ネコ3匹との生活も慣れました。 一周忌はやらなかった。 初盆、一周忌とカオルさんの親族から我が家にお供えの品が届くようになりました。 恐縮です。これからも続くのだろうか。 病院代、葬式代。わしが払った。 カオルさんが掛けていた生命保険、受取人がわしじゃなかったので一円も返ってこなかったよ。 カオルさんが払い続けた国民年金も全額没収やったわ。 2023年 ●01月15日 カオルさんから預かったネコ、あずきが亡くなりました。 ●02月23日 納骨しました。 https://www.city.takatsuki.osaka.jp/soshiki/24/1874.html ●06月08日 にぃにぃも亡くなりました。