1999年06月27日

 CHANA GIRLの謎

  「CHANA GIRL」は、デヴィッド・ボウイの作品でもかなり好きな曲だ。ハスキーなささやく声と、結構変ってる曲調は、ボウイの才能を十分に引き出している。またビデオにしてもMTVの時流もあったが、非常に印象的であった。この曲は、彼の作品の多くに見られるように、政治的な批判が含まれている。つまりは、前世紀の大英帝国の植民地政策をオーバーラップさせて、資本主義社会あるいは富んだ国が、第3世界または貧しい国を支配するポスト・コロニアル的な・・・しかし歌詞の中で、どうしても府におちない言葉があった。

「僕はマーロン・ブランド」だ。
 
  何んで、マーロン・ブランドが出てくるのか。単に、二人(英国男と中国女)でいると、映画のようにロマンティックで、僕は男優のようだ。とでも言いたかったのだろうか。
   答えが見つかった。今日、NHK総合で放映した映画「戦艦バウンティ」である。1962年アメリカの作品であるが、マーロン・ブランドが主演で、19世紀のタヒチが舞台。映画の内容はともかく、ここからマーロン・ブランドの言葉が生まれたのだ。
デヴィッド・ボウイの深さには驚かされる。といっても、NHKで放映する映画なので、当時はヒット作品だった事であろう。だとすれば、1962年のボウイにとっては、それほどマーロン・ブランドという歌詞は突飛なものではないのかもしれない。

CD :Chinal Girl from "Let's Dance" 1983
VIDEO :BOWIE THE VIDEO COLECTION


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