新しいグローブとボールをもって、
子供は団地の外に出た。
外はもう夕焼けの空であった。
子供はグローブを嬉しそうにはめて、
言った。
「パパ、キャッチボールをしようよ。」
「いいよ。」
ママは答えた。
子供は母親の胸めがけて、ボールを投げた。
放物線を描いたボールは、
母親の胸で受け止められた。





1998年11月09日



 キャッチボール

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