KTM LC4-エンデューロと始める旅
極私的プロローグ

車載ツーリング装備とヘルメット,ブーツ,ジャケットなどはバイクを購入した埼玉のショップKに送付済み。野宿着にバックパックとショルダーバッグを担ぎ三宮に向かった。

八重洲行き夜行バスの出発は
2300。通い始めたのブルースバーが閉店したとの噂にメールでまだ細々と営業しているとのことを確認。友人を誘い,既にほろ酔い気分で震災で半壊状態のバーの古びた木製のドアを期待を込めて押してみた。

有名なライブハウスのまん前に,いつも会う客は一人だけ。
22時過ぎの遅い開店,いつものように煙草をふかし,カウンターの向こうにマスター,奥に寝そべる犬がいた。

安堵する間もなく,また飲めるさと友を残して,生田神社の脇をすり抜け出発間際のバス乗り場にたどり着いた。残してきた想いはあるけれど,この夜をやり過ごし,明日目覚めるとやっと想い焦がれた
LC4に会える。

旅の始まり

 
 
中浦和駅を降り,20分ほど歩くと小学校の手前にオレンジ色のバイクが並んでいた。この日のためにレースを途中で抜けて待ってくれていた店主が店の道向こうから軽いEXCを押しながらこちらへやって来た。挨拶を済ませ,店の奥にあった荷を解かせてもらった。

 旅支度を始める。『こんなに,いっぱい積めるんですね。おおっ!ゴムひもだけでしっかりしてますね!』と変に感心していただいた。実はゴムひもの長さが気になっていたのだが,ジャストフィット。乗車位置が窮屈な感じだが,旅を続けるうちに,馴染んでいくだろうことはわかっていた。さあ行こう!!いつものジャケット,バッグ,違うのはこのバイク,そして新しいバイクで旅を始める高揚感。

小武川への道,エンジン音,振動,風,心臓の高鳴り,80GSでの140kmを100kmで感じる。ダンボール屋の工場内を突っ切って,いよいよ林道に突入!!軽い!!フロントが前へ,前へ,ディープインパクト?雲に乗っているみたいに走っていく。コーナーで少しアクセルを開けるとリアタイヤが意図も簡単にスライドしていく(少しですけど)。

ここで,このバイクを買った理由を少し書いておきます。BMW R80Gsbasicは最高のツーリングバイクです。そんなのを手離した理由は @オフ車としてはまだ重い。Aフロントに神経をすり減らす。 B林道が楽しくない C定番のシャフトドライブ破損10数万円以上コースお待ちかね Dこれ以上こけると高くつく E今ならまだ高く引き取ってもらえる。次の候補はXR400DR350,同じKTMLC4640ADVSXCLC4-Eを選んだ理由は,@軽そう Aもっと楽しく林道を走れそう Bクロモリフレームは高剛性そう(中学校のころ,そんな自転車に憧れたっけ) C美しいエンジンとスリムなオフ車スタイル(機能美) Dミクニキャブの穏やかさ E組長が選んだバイク である。

いつもの野宿宴会


 某コンバットキャンプ場に着くと,組長,赤貧,金子,北脇,朝ウィズ3兄弟,伊藤(兄),地下鉄,寺崎,めざし,金井の面々がすでに到着(敬称省略させていただきます)。しばらくして新潟からチャリ自走,疲労困憊・阿部も加わった。

2日目は,着くなり駄洒落一発森下,カブ・アルミリム別注アミーゴ加藤,野宿初体験○○君も来ました平林,歌います歌えます百キロ,新聞代は手渡しでまたトンボ帰りですFM佐藤の6名が加わった。

赤貧私設コースでコルフ三昧敬老会,子供たちもお気に入り。パンク修理実習を拒むランッツアのタイヤにペグをグリグリ地下鉄,阿部。優しい森下。時間は緩やかに過ぎていく。そして,焚き火と酒が皆の顔を赤く染める夜。伊東(兄)が帰り,連夜の懐かしの歌謡曲はもうないのかと思いきや,誘う誘う,出てくる出てくる百キロさん,懐かしのメロディ!!連発です!!

帰路

57日夜半から降りだした雨もあがり,三々五々帰っていく組員。煙草をふかすメザシだけを残し,さあ出発・・・
初めての
LC4-E雨中高速走行は散々たるありさま。慣れぬバイクでスピードも上がらず、長時間の雨中走行みえみえなのに,ショルダーバッグの防水性に気を使わなった。そのせいでカメラ,携帯,MP3プレーヤーの初水没,それに加えて初ガス欠(涙)。


 そんな旅だったけれど,お世話になった人達に,神戸に無事着いたことに感謝。
バイクをしばらくガランとしていたいつもの場所に納め,笑顔で迎えてくれてる家族に感謝。




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