FMA


FMAはフライト・モード・アナウンシエーターの略で、現在の飛行モードをPFD画面上に表示
させるものです。AFDSが現在どのようなモードで飛んでいるのか、或いはどのモードが
スタンバイしているのかをパイロットに知らせるためのアナウンシエーターです。


FLIGHT MODE ANNOUNCEMENTS

FMA一覧

@エンゲージされたオートスロットルのモード名を
緑色の文字で表示

・THR/・THR REF/・IDLE/・HOLD/・SPD

Aエンゲージされたロールモードのモード名を
緑色の文字で表示


・TO/GA /・LNAV/・HDG SEL/・HDG HOLD
・LOC/・ROLLOUT/・ATT

Bエンゲージされたピッチモードのモード名を
緑色の文字で表示


・TO/GA /・VNAV SPD/・VNAV PTH/
・VNAV ALT/・FLCH SPD/・V/S
・ALT/・G/S /・FLARE

Cアームされたピッチモードのモード名を
白色の文字で表示


・VNAV/・G/S /・FLARE

Dアームされたロールモードのモード名を
白色の文字で表示


・LNAV/・LOC/・ROLLOUT

EADFSの状態を緑色の文字で表示

・FD/・CMD/・LAND2/・LAND3/・TEST
・NO AUTOLAND (こはく色で表示)
*モードが故障すると、こはく色の線が、故障したピッチモード若しくはロールモードの文字の上に表示される。
*モードが変わると、新しくエンゲージされたモードのモード名の文字の周りに緑色の枠が10秒間表示され、強調される。


FMA解説


<オートスロットル・モード>


THR
(エンゲージ)指示されたバーチカル・スピードを保つために必要な推力をセットする。

THR REF
(エンゲージ)アッパーEICASに表示されているスラスト・リミットに推力をセットする。

IDLE
(エンゲージ)推力が最低出力まで絞られる。スロットル・レバーがアイドルまで絞られている間 にのみ
表示される。アイドルスラストにセットされた後はHOLDとなる。
HOLD
(エンゲージ)オートスロットルは制御装置(サーボ)から切り離される。パイロットはスロットル・レバーを
マニュアルで操作する事が出来る(スロットル・レバーはパイロットの操作した位置でホールドされる)。
SPD
(エンゲージ)指示された速度を維持するよう推力をセットする。オートスロットルは、スラストリミットと
速度制限を超えないようパワーをコントロールする。


<ロール・モード>


TO/GA
(エンゲージ)飛行中は、TO/GAがエンゲージしたときのトラック(飛行方位)を維持するよう
ロール・コマンド・バーで指示を与える。
LNAV
(アーム)離陸後 50FTでエンゲージする<アクティブレグが自機から2.5マイル以内にある時>
(エンゲージ)NDに表示されているアクティブなFMCルートに沿って飛行するようロール・コマンド・
バーで指示を与える。
HDG SEL
(エンゲージ)ヘディング・ウインドウにセレクトされたヘディングへ向けて旋回し、そのヘディングを
維持するようロール・コマンド・バーで指示を与える。
HDG HOLD
(エンゲージ)ウイングス・レベル(バンク角0°)の時にエンゲージすると、その時のヘディングを
維持するようロール・コマンド・バーに指示を与える。またバンク角が5°以内の時にエンゲージ
すると、バンクを0°にするようロール・コマンド・バーで指示を与え、バンクが0°になった時のヘディングを維持
するようロール・コマンド・バーで指示を与える。
LOC
(アーム)APPモードをプッシュするとロールモードとしてLOCがアームする。ローカライザー・フロント・
コースと60°以内で交差するようインターセプト・トラックをとれば、ローカライザー電波をキャプチャー
する。(エンゲージ)ローカライザー電波をキャプチャーし、ローカライザー電波の中央を飛行するようロール・
コマンド・バーで指示を与える。
ROLLOUT
(アーム)自動着陸の際、1500FT以下で表示され、5FT以下でエンゲージする。
(エンゲージ)接地後、滑走路中心線上を走行するよう自動操縦システムに指令を出す。
ATT
(エンゲージ)飛行中、自動操縦とFDがオフの状態でバンク角が5°を超えている時にFD若しくはA/Pを
オンにすると、ロール・コマンド・バーにそのバンク角を維持するよう指示を与える。

<ピッチモード>


TO/GA
地上でFDスイッチをオンにすると、離陸時のローテーションの為にFDのピッチ・コマンド・バーが
8°ピッチ上げを指示する。
(エンゲージ)ピッチ・コマンド・バーに離陸若しくは着陸復航時のピッチを指令する。
VNAV
(アーム)離陸後400FTでVNAVがエンゲージする。

VNAV SPD
(エンゲージ)FMCコマンド・スピード<FMCの算出した速度>を維持しながら上昇・降下するよう
ピッチ・コマンド・バーに指示を与える。
VNAV PTH
(エンゲージ)水平飛行時においてはFMC ALT<巡航高度若しくはFMCにメモリーされている
wpt高度制限>、降下時においてはVNAVパス<FMCの算出した効率的な降下プロファイル>を
維持するようピッチ・コマンド・バーに指示を与える。
FLCH SPD
(エンゲージ)IAS/MACHウインドウにセットされた速度を維持しながらMCP ALTにセットされた
高度まで上昇・降下するようピッチ・コマンド・バーに指示を与える。オートスロットルがアーム
若しくはエンゲージされていれば、2分間でMCP ALTまで到達するようスラストを調整する。MCP ALTと現在の
高度に差がありすぎて2分間で到達できない場合は、上昇時はクライム・スラストに、降下時はアイドル・スラストと
なる。MCP ALTをキャプチャーすると、ピッチモードはALTモードに変わる。
V/S
(エンゲージ)バーチカル・スピード・ウインドウにセットされた上昇・降下速度を維持するようピッチ・コマンド・
バーに指示を与える。オートスロットルがエンゲージされていれば、A/TモードはSPDモードとなる。
MCP ALTをキャプチャーするとピッチモードはALTモードに変わる。
ALT
(エンゲージ)ALT HOLDスイッチをプッシュした瞬間の高度、若しくはFLCHやV/Sでの上昇・降下を経て
MCP ALTをキャプチャーした時にその高度を維持するようピッチ・コマンド・バーに指示を与える。
G/S
(アーム)APPモードをプッシュするとピッチモードとしてG/Sがアームする。インターセプト・トラックが
ローカライザー・フロント・コースと40°以内の場合(つまりローカライザー・センター・コースとの交差角が
40°以内の場合)、グライドスロープ電波をキャプチャーする事が可能になる。
(エンゲージ)グライドスロープ電波をキャプチャーし、グライドスロープ電波の中心を飛行するようピッチ・コマンド・
バーに指示を与える。
FLARE
(アーム)自動操縦をエンゲージしていると1500FTでアームされ、電波高度60〜40FTでエンゲージ
される。
(エンゲージ)沈下率を減少させるためピッチを上げてフレアーをかける。タッチダウンと共にモードがディスエンゲージ
する。前輪をスムーズに下ろすようコマンドする。

AFDS状態表示解説

FD
自動操縦がオフの状態でFDスイッチをオンにすると表示される。

CMD
いずれかの自動操縦がエンゲージされていると表示される。

LAND2
1500FT〜200FTまでの間に3つある自動操縦システムの内1つの冗長性が欠けると表示される。

LAND3
自動着陸状態。1500FT以下でエンゲージされ、3つ全ての自動着陸システムがエンゲージされる。

NO AUTOLAND
自動着陸が出来ないとシステムが判断すると表示される。FLARE及びROLLOUTモードが
使用不可能となる。手動で着陸しなければならない。