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            ◆2009年9月版 Vol.12

       【 Himeji Physical Therapy Mail Magazine 】
       http://www.eonet.ne.jp/~pthidaka/hpt/
                                  2009.09.09
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 衆議院の総選挙が終わり、いよいよ政権交代を迎えようとしています。
 また、理学療法士として国会議員第一号が登場しました。これからの活躍
 を期待したいものです。
 来年4月には診療報酬の改定が予定されています。これから年末にかけて、
 政権交代とともに、診療報酬改定に向けた攻防が展開されることでしょう。
 診療報酬改定が私たちにとって追い風になるのか、より臨床現場を激務に
 追い込むのか、未知数のところが多いわけですが、常に、対象者のことを
 考え、日々、臨床に励むことがもっとも大切であろうと思う日々です。

 Himeji Physical Therapyは、日頃の「何気ない」「聞くに聞けない」を
 テーマにして、施設や世代間の垣根を越えて意見交換を行い、
 臨床等に役立てていくことを目的とした理学療法士の集まりです。
 開催案内ならびにその他の情報発信の一手段としてメルマガを発行します。

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 ☆Contents☆

 1.【次回の開催案内】
 2.【トピックス】
 3.【ちょっとした情報】
 4.【入門講座1・2】
 5.【参加施設からのInformation】
 6.【編集後記】

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 1.【次回の開催案内】
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  日時:平成21年9月16日(水)19:00〜21:00
  場所:ハーベスト医療福祉専門学校
  内容:Castle Side Canference
     「頭部CT・MRIの診方」
  講師:兵庫県立姫路循環器病センター
     脳神経外科医師 溝部 敬 先生

  参加費:2000円
  なお、4〜7月の定例会に参加された方は無料

  お願い:会場には駐車場がございませんので、近隣の駐車場をご利用
  いただくか、公共交通機関でお越し下さい。
  関係施設や会場への電話でのお問い合わせはご遠慮下さい。問い合わせは
  メールにてお願い致します。

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 2.【トピックス】
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 今年度のCastle Side Canferenceの予定が決まりました。

 2月13日15:00〜17:00:「Evidence based Stroke Rehabilitation」
 講師:松尾篤先生(幾央大学)

 3月6日 15:00〜17:00:「脳科学と理学療法」
 講師:森岡周先生(幾央大学)

 会費未定、下半期(10〜2月)の例会参加者には割引制度あり
 ※タイトルはいずれも仮です。

 また、10月14日と12月9日には、
 論文を読み、また、日頃の効果判定をしていく上で是非とも、理解しおきたい
「統計の基礎」(担当:兵庫医療大学 日高)を予定しています。

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 3.【ちょっとした情報】
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学会・研修会開催情報
 10月2日・3日:第44回日本理学療法士協会全国学術研修大会(四日市)
 10月17日・18日:第17回日本物理療法学会(兵庫医療大学)

 全国学術研修大会の時には、理学療法関連の新しい書籍が発行されます。
 楽しみにしたいものです。

 次回のメルマガでは紹介したいと思います。

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 4.【入門講座1】統計学
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 いよいよSPSSの最新バージョンであるPASW Statistics 18が発売されました。
 製品名が変わり、統計処理の手法も増えています。ただやはり高価であるこ
 とは悩ましいところです。
 10月の全国学術研修大会では、実際にPCを使い、統計のソフトとしてはRを
 用いた演習が行われます。
 Rはフリーの統計ソフトですが、その開発には世界の統計学者が関わってお
 り、きわめて信頼性の高いものです。Rに慣れてみてはどうでしょう。

「信頼性」
 統計ソフトの信頼性ではありませんが、理学療法評価測の中では、その評価
 法の信頼性が問題になることがあります。
 信頼性とは繰り返して計測した場合に、ほぼ同じ値になるかというものです。
 計測する度に、異なる値が出ては困るというものです。
 ストップウォッチなどの計時機器や体重計のような計量機器の場合には、精
 度が問題になります。

 簡単な例を考えてみたいと思います。
 
 ある評価法を開発しました。計測の単位はN(ニュートン)で出されるとし
 ます。測定対象が生体であったり、測定者が人間である場合には、繰り返し
 が2回だったとして、1回目と2回目とが全く同じ値になるということは、
 まれでしょう。そこには、わずかな差(誤差)が混入することになります。
 そこで、ほぼ同じ結果を得られているかということを確認することが必要に
 なるわけです。

 確認方法として次の2つのことを考えないといけません。
 1)1回目と2回目との計測結果の間には強い相関があること
 2)1回目と2回目の平均に差がないこと
 これらのいずれかを満たすだけではなく両方を満たすことが求められます。
 相関があるだけなら、1回目よりも2回目が常に大きくなるということでも
 相関は高くなります。
 また、平均に差がないということも、1回目と2回目とで順位が逆転するよ
 うな現象があれば平均には差がないかもしれません。

 そのようなことを両方含めて確認する方法が級内相関係数(ICC)と呼ばれる
 ものです。ICCには6種類あります。
 ICC(1,1),ICC(1,k),ICC(2,1),ICC(2,k),ICC(3,1),ICC(3,k)です。
 それらが何を見ているのかを理解することで、信頼性の評価をすることがで
 きます。
 ICC(1,1):検者内信頼性
 ICC(1,k):k回の反復計測を行った平均値を用いて検討
 ICC(2,1):検者間信頼性
 ICC(2,k):k回の反復計測を行った平均値を用いて検討
 ICC(3,1):検者間信頼性(特定の検者のみ)
 ICC(3,k):k回の反復計測を行った平均値を用いて検討

 ICC(2,?)とICC(3,?)の使い分けはなかなか理解しにくいものです。
 また、ICC(1,k)が反復測定の検者内信頼性とすれば、ICC(1,1)は繰り返さない
 のかという疑問も生まれるところです。

 この点や範囲制約性の話は、またの機会にとさせて頂きます。

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 4.【入門講座2】症例報告方法論
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 今月からは入門講座の新シリーズをスタートさせます。
 1月には新人発表を迎え、準備が進んでいることと思いますが、そのような
 ための、症例報告方法論です。

 症例報告時の注意点も個人情報保護法ができてから大きく変化してきていま
す。もちろん、それまでも専門職として守秘義務がありましたので、今更なが
らという感じもありますね。

 個人情報保護の観点ではなく、症例報告を普遍化し、一般例との比較を行い
意味がある症例報告、価値の高い症例報告としていくためにも、いろいろと注
意点をして取り組みたいものです。

 注意するポイントとしては
 1)名前は○抜き、イニシャルを含めて、記さない。
 2)特定の日付は記載せず、病日で示す。
 3)前医なども病院種別程度として名称が特定できないようにする。
 4)評価結果は、網羅するのではなく、必要事項に絞る。
 5)考察は、何についての考察なのか、ポイントを明確にする。特に、自己
   の反省点や学習報告ではないことを意識する。
 6)タイトルは、対象者中心のものとする。
 などがあげられます。

 病日で表記することになれない抄録を見かけますが、一般例との比較をする
場合には病日が重要ですし、メタ分析を行い効果判定に結びつけていくために
も病日情報が不可欠になります。
 是非、注意して取り組んでいきたいものです。

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 5.【参加施設からのInformation】
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 理学療法講習会(基本編)が神戸で開催されます。
 テーマ:物理療法の理論と実際(兵庫会場)
 日時:11月28日13:00〜29日16:10
 場所:兵庫医療大学
 受講料:1000円
 定員:100名
 申し込み:平成21年9月26日(土)12時
 備考:原則として5年目までの日本理学療法士協会員が対象です。

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 6.【編集後記】
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 先月末の理学療法講習会(応用編)の統計学に始まり、日本褥瘡学会ワーク
 ショップならびにシンポジウム、臨床実習指導者会議とこの2週間は慌ただ
 しい日々を送っています。このメルマガも東京への往復の中で書いています。
 その中で感じることは、理学療法士としての期待に応えることの重要性とと
 もに難しさです。総論賛成各論反対とならないように一つずつ課題に取り組
 んでいきたいと思います。
 まずは、来月の日本物理療法学会を成功させることです。是非、みなさま
 のご協力をお願いします。                           
                               <M.H.>

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 【発行】Himeji Physical Therapy 運営メンバー
 【編集】Masami HIDAKA
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 【連絡先】hpt-staff@ml.kobe-u.com
  ◇ご意見・ご感想を募集しています。
  ◇勉強会で取り上げて欲しい内容についてもご意見をお願いします。

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