古版画修復

黄ばんだ紙を洗い、カビ、シミを取り真っ白に戻します。

版画の修復といいますと、大まかに２種類あるように思われます。まず思い浮かぶのはカビや汚れを取ることでしょう。押し入れに長年しまっておいて久しぶりに見てみるとカビやシミだらけ。カビ、シミ、紙ヤケを見事に落とします。 　※　リトグラフ、銅版画、書画は色落ちしません。　 ※　木版画の場合、絵の具の糊が薄い場合、若干色落ち致します。　 ※　スクリーン版画でビニール系のインクを使用してある場合（ヒロヤマガタ、ラッセン等）　　　洗った後, 紙を伸ばすことがかなり困難でしたが、当工房独自の真空乾燥法　　　により、まっすぐ伸ばすことが出来るようになりました。(大きさに限度あります。) 　 ※　サイン、落款を染料や万年筆でしてある場合、若干落ちる可能性があります。　 ※　掛け軸、色紙等は表具屋さんで剥離してから当工房へお持ち下さい。　　　あまり汚れのひどい色紙は台紙が汚れていますので貼り替えた方が　　　よろしいかと思います。　なお、軸装、等は遠慮させていただきます。　　　 ※　ジクレ等インクジェット出力の版画でない物は水で簡単に流れますので、出来ません。

①　破損の修理　
　　　紙が破れているような場合部分的に裏打ちをして破れの箇所にインクを擦り込みます。
②　テープ痕取り
　　　これがとてもやっかいな場合がありますが、可能な限りテープの後を消します。
③　退色した部分に色挿し
　　　赤、黄色、赤紫、この類いの色は退色しやすく、特に太陽光や紫外線が当たるとあっという間に
　　　失われてしまいます。色の失われた部分の版を作成し、オリジナルと同様の色合いに復活させます。　　　　

版元や作家からの依頼を受け　リトグラフ・スクリーン版画の制作を行っております。
これまで　数々の作家の作品を制作させていただきました。オリジナルの図柄、
油絵･日本画など本画からの複製等　気軽にお問い合わせください。
朝ドラで放映されてた　石版摺りも御依頼があればいたします。（ただし柾判60×45程度まで）