岸和田だんじり祭
大阪南部に位置する泉州岸和田は、岸和田(千亀利)城を中心に栄えた町で、今もそのお城が町のシンボルとなっています。 関西空港の玄関口、また大阪のベッドタウンとして急速に都市化が進んでいますが城下町の面影も町のあちこちに残っています。 この静かな岸和田の町も毎年9月の声を聞くと一変します。 みなさん御存知、泉州地方に秋を告げる祭として有名な「だんじり祭」が近付いているからにほかありません! このお祭は今から300年前(元禄16年/1703年)に岸和田藩主、岡部長泰公が京都伏見稲荷を城内の三の丸に勧請し、五穀豊穣を祈願した稲荷祭が始まりと伝えられています。
だんじり祭本番ともなれば、岸和田っ子が全国各地から故郷に帰り、年に一度のお祭を楽しみます。 宵宮(土曜日)、東の空がほのかにしらみはじめる頃、各町のだんじり小屋に人々が集まってきます。 いよいよ曳き出しの始まりです。 午前6時、市役所からの合図と共に各町のだんじりが一斉に曳き出されます。
早朝、だんじり小屋から曳き出されて、カンカン場へ向かう「上町のだんじり」 町内にて
カンカン場に設置されている有料観覧席 カンカン場の やり回しへ・・・・・ 「そ〜りゃ、そ〜りゃ、そ〜りゃ !!」
宵宮(土曜日)、午後1時からは 南海 岸和田駅前にてパレードが行われます。 くじ引き順に各町のだんじりが商店街から駅方向に進み、駅前では順番に各町の曳き手たちが色々なショートパフォーマンスを繰り広げた後、再び 左右曳行コースに別れて走り抜けて行きます。
岸和田駅前パレード直後の やり回し おまけ ワンちゃんまでハッピで正装 (船津橋付近にて宮本町のハッピ犬)
いよいよ本祭(日曜日)は宮入りです。 観客は夜明け前から岸和田市役所前のこなから坂へと集まってきます。 でも余程周到な準備をしないと目の前で見ることはできません。 こなから坂を駆け上がって行くだんじりは15台。 岸城神社に宮入りするだんじりです。 上町は「宮2番」といって、2番目に宮入します。 ちなみに「宮1番」は宮本町、「宮3番」は五軒屋町です。 その他11町は年ごとによって宮入りの順番が違います。 他に岸和田天神宮へ6台のだんじりが宮入りします。 (春木地区では弥栄神社へ14台の宮入りがあります)
岸和田本町交差点(こなから坂下)には、だんじり用 一旦停止線が・・・・・ こなから坂を一気に駆け上がり 、市役所角でやり回しを決め、岸城神社への宮入りと続く。 宮2番 「上町」
スピードをつけて豪快に町角を曲がる やり回しなど、日中に行われるだんじり祭を「動」とするならば、夜のだんじり祭は「静」と言えます。 宵宮、本祭の午後7時から行われる灯入れ曳行は、昼間見る勇壮なだんじりとは一味違い、200個余りの提灯に飾られただんじりが城下町をゆっくりと練る姿は優美そのものです。 特に本祭(日曜日)の夜9時を過ぎてからのだんじり(曳き手たち)は達成感に満ちあふれて堂々として見える反面、各町に別れてだんじり小屋を目指す最後の曳行ともなると、物悲しい哀愁を帯びた何とも言えない雰囲気があり、たまらないものがあります。
だんじり 灯入れ曳行 下のをクリックすると だんじり祭の雰囲気を味わうことができます。 だんじり サウンド 1 (128KB) MP3 だんじり サウンド 2 (104KB) MP3 だんじり サウンド 3 (96KB) MP3
これが岸和田だんじり祭です!
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