最新の養豚NewsをヨーロッパからEメールでお届けす

ピッグインフォ21世紀 第25(平成14年第1号)

PIG INFO
 

 

 

 養豚の国際情報クラブ:

Email: sunagawa@dsa-net.dk

Fax. +45 6592 6547  Tel. +45 6617 3347              発行日 平成140106

目次

Ø        世界の養豚 

Ø        ヨーロッパの養豚_(資料:_と畜連合)  

Ø        アメリカの養豚_(資料:_と畜連合)  

Ø        アドバイスコーナー   

Ø        研究と実験テスト 

Ø        展示会案内

Ø        Eメール相談室:

世界の養豚

 豚肉輸出の上昇

以前のも記述したように、ブラジルの豚肉輸出は急速に伸びている。アグラ・ヨーロッパ(Agra Europe)を資料源として、下記に昨年と今年の各月の輸出量を示した。

 

ブラジルの豚肉輸出

トン

2001

2000

1月

10,945

,419

2月

11,736

,035

3月

20,942

,897

4月

22,294

,222

5月

21,736

,887

6月

21,742

,075

7月

18,627

11,704

8月

22,183

15,169

9月

27,127

12,134

1月−9月

177,422

81,540

 

現在輸出しているメインマーケットはロシアで、全体の約55%を占めている。ブラジルの輸出業者はEUの獣医局からの訪問がブラジルの豚肉に対してEUマーケットを開放するのに導火線となる事を望んでいる。もしこれが成功したならば、その後に、価格的に非常に魅力ある日本市場に輸出する可能性を得られる事をも望んでいる。更に、ブラジル人は、既に豚肉を香港に輸出しているが、その本土への輸出可能性をも調査している。

 

* 日本の豚肉在庫量の推移

単位: トン

国内生産量

輸入量

総在庫量

2001年05月末

17,794

136,601

154,395

2001年06月末

18,217

140,562

158,779

2001年07月末

17,403

169,707

187,110

2001年08月末

16,827

143,769

160,596

2001年09月末

15,609

124,694

140,303

2001年10月末

14,583

113,455

128,038

 

 日本へオーストラリア豚肉輸出

オーストラリアの養豚業界組織、オーストラリアン・ポーク・リミテッド(Australian Pork Limited)は日本マーケットへの豚肉輸出が急激に伸びている事を公表した。

 

オーストラリアン・ポーク・リミテッドの会長によれば、オーストラリアの豚肉が豚病に対して非常に小さな危険性を持つ国からの豚肉として販売促進される。

 

オーストラリア側はこの3ヵ年の間に現在の日本市場への豚肉輸出を5倍にする目標を立てている。昨年の9ヶ月間に日本はオーストラリアから6000トンの豚肉を輸入している。

 

オーストラリアが現在直面している国内マーケットからの強い需要からも、このような輸出量の増大はオーストラリアの養豚増産を導くであろう

目次へ戻る

 

ヨーロッパの養豚 (資料: と畜連合)

*   ベルギーの豚肉に対する新しい品質マーク(資料:Agra Europe

新しい品質マーク、セルツス(Certus)がベルギーのフランダース地方のプロモーションセンターで売り出されている。

 

品質マークは追跡可能性、動物福祉に沿った生産そして肉での残留物なしを保証している。セルツスマークが農場から消費者のお皿までの衛生スタンダードを保証するように、抗生物質的成長促進剤を利用している養豚生産者はこの制度から締め出される。

 

この新しいマークの目的は全ベルギー豚肉の半分が2005年にはこのセルツスマークで生産される事にある。生産された肉の半分が輸出される事が期待されている。スーパーマーケットチェーン、デルハイツ(Delhaize)はこれまでこのマーク制度を後援している。

 

*   再建計画に関する契約

オランダの農業組織PVE()LTO(一般的農業組織)はオランダのと畜分野再構築に関する計画に関して意見一致を見た。計画は約20%のと畜能力削減を伴う。

養豚生産者とと畜会社の両者はこの業界での価格設定を正確且つガラス張りにする事に関する宣言書にサインをした。宣言書によれば、豚と畜会社はEUで競争力のある価格を支払いする努力を成し、同時に生産者はと畜会社のと畜プロセスに関連した計画を改善するために努力を払いそして品質システムにより活動的な役割を演じる。

契約は口蹄疫のような病気発生の場合に活用されるべき計画をも含んでいる。

 

農業組織PVEは能力削減をオランダの豚肉セクションの改善に対する重要な前進と考えていて、そして市場力に操作される苦しげなプロセスよりもむしろこのプログラムを選択すると表明している。

前述のプログラムに関連した総経費はおよそ5600万ユーロ(約60億円)と見積られ、と畜会社は税金として請求され、その支払いをする。

農業組織PVEは生き残ったと畜会社にとってベターな経済的スタートポイントが形成されると畜能力削減のためと畜会社がこの税金支払いを出来ると主張している。

 

 家畜生産増大に関する政治的意図

ロシアの統計委員会からの最新の数字によれば、飼養頭数に大きな減退が見られる。昨年の9ヶ月で牛の飼養頭数は2.1%の減少で合計2830万頭、豚は5.4%の減少で合計1740万頭であった。40.7%の牛の飼養頭数そして46.9%の豚の飼養頭数は個人所有である。

 

ロシアの農業省は2010年までに肉、ミルクそして卵の生産を倍増する計画草案を作成した。計画は詳細でないが、農業省は計画の第1段階を実施するのに6700万トンのエキストラな飼料穀物が要求されると算出しているので、飼料産業にとって挑戦である事は疑いない。アメリカ農務省USDAによれば、2000年/2001年の1年でロシアは1300万トンの小麦と1700万トンの飼料穀物を家畜飼料に使用する。

 

アグラ・ヨーロッパ(Agra Europe)よれば、豚肉セクションでの投資増加にもかかわらず、輸入必要性は2001年の60万トンの豚肉から2002年には63万トンに増加するであろう。

 

 豚病がイギリスの養豚生産者をヒット

イギリスの養豚場の75%以上が今2つの新しい豚病PMWSPostweaning multisystemic wasting syndrome=離乳後多臓器消耗症候群)PDNSPoricine Dermatitis and Nephropathy Syndrome豚皮膚腎炎症候群)に大きな打撃を受けていると思われている。この2つの新しい病気はここ2年間イギリスで記録されている。しかし、問題は口蹄疫での制限に関連して更に悪化した。ストレスが一杯の超過密飼養豚舎が病気を深刻に扇動したと考えられる。感染農場は平均的に12%から24%への事故率倍増を記録している。業界はこれらの病気だけで2001年のイギリスの総生産が4%減退し、合計2100万ポンド(約38億円)の損害になると見積もっている。

 

病気は同様に一連の他のEU諸国でも確認されているが、イギリスのようなトラブルを蒙っていない。同じく、これらの病気はここ7年間にアメリカやカナダの農場でも確認されている。感染経路は継続して不明である。

 

 多数の養豚家が離職を希望

業界紙、アグラ・ヨーロッパによれば、オランダの退職案は成功を得た。制度の第2ラウンドにおいて退職援助に対する申請書は2326件であったオランダの農業大臣は受理申請書が12000トンのリン削減に相当すると公表した。これまでに5482件の申請書が提出され、スラリー散布での総削減は2003年の目標ラインにある。アグラ・ヨーロッパはこれがどのように責任ある方法でスラリーを処分するかを通知するために、どの生産者が前もって要求されるかの条件下で、スラリー契約のシステムに対する道が開けるであろうと農業大臣の言葉を引き合いに出している。

目次へ戻る

 

アメリカの養豚 (資料: と畜連合)

タイソン・フーズ社の第4四半期の収入倍増

タイソン・フーズ社は会計年度の第4四半期で収入を倍増したと報告している。この主なる原因として、IBP社の買収そして鶏肉価格の上昇を掲げている。

 

タイソン・フーズ社は現在牛肉で28%、鶏肉で23%そして豚肉で18%のアメリカでのマーケットシェアを占めていて、会計年度(2000/2001)第4四半期における収入は4750万ドルになっている。

 

小規模のアメリカの農家に於ける新しい希望の光

多くのアメリカの小規模養豚農家は巨大なマルチサイト生産との競争に勝てない状態にある。しかし、アメリカの業界雑誌、ザ・ビッグ・ペン(The Pig Pen)はデンマークの養豚家を見習えと記述している。アメリカの養豚家は協同活動を習う事で、一人の養豚生産者は子豚を生産し、別の養豚生産者は肉豚生産を行い、生存競争で生き残れる。多くのデンマークの養豚生産者は益々この生産方法に走り出している。

目次へ戻る

 

アドバイスコーナー

曲がった注射針は廃棄すべき

折れた注射針は望まれる物でないし、幸いにしてと畜場に出荷される豚では稀な現象である。デンマークの場合、たった1本が検出されただけでもデンマーク養豚の評判に、特に外国で甚大な被害を与える。日本の場合、消費者が食品安全に疑問を抱くであろう。

 

それ故、高品質の注射針を使用すべきである。もし注射針が曲がったならば、直ちに注射針を廃棄する事は重要である。注射針の修正は効かない

 

残念ながら、もし注射針が折れる事故が起きたならば、注射針の折れた先端を豚に置き去りにして、豚に耳刻(カラースプレーは長く持たない)でマークを付けるべきである。そうすれば、と畜場の獣医は注射針が放置されている組織を除去出来る。屠場搬入時に屠場の獣医コントロールに通知を入れる。

 

豚の色々なグループに対して各々筋肉注射そして皮下注射の時にどのタイプの注射針を使用するかを下記に表示している。

 

注射方法

筋肉注射

皮下注射

注射針(mm)

厚さ

長さ

厚さ

長さ

新生子豚

1.01.2

1020

1.01.2

10

離乳子豚

1.21.4

20

1.21.4

10

肉豚

1.41.6

2540

1.41.6

1020

成長完了豚

1.6

3040

1.6

20

目次へ戻る

 

研究と実験テスト

デンマーク養豚に於ける均一的農場規模

デンマークの養豚生産は他のEU諸国と比べてそれほどに集中されていない。デンマークの肉豚生産の密集度は下から3番目である。

密集度は飼養頭数が農場でどの程度平均的に分散されているかを物語っている。もし密集度が大きければ、生産占有割合が非常に大きくそして数少ない大規模農場が見出される事に起因して可能性がある。

グラフはデンマークでの肉豚生産が他のEU諸国と比べてどれほど密集しているかを示している。密集度は2つの方法で測定された。一つは肉豚の分散が、例えば、30%の農場が30%の肉豚等を所有している非常に均一な分散からどれほど離れているかを示している所謂ジニ係数を利用して。ジニ係数が大きくなるほど、飼養頭数はより多く密集している。

もう一つの測定は20%の大規模農場が総飼養頭数の何%を占有しているかを示している。大規模農場の飼養頭数占有が大きくなればなるほど、生産は集約されている。

両方の算出方法はデンマークでの豚飼養頭数が比較的集約度が低く、そしてこのために養豚農場が比較的均一に分散されている事を示している。

密集度の数字は2000年度のEU統計局統計年報〔ユーロスタート(EUROSTAT)〕の構造数字から算出された。

 

*所得や資産の分布の不平等度を表す指標の一。係数は 0 1 の間の値で示され、完全に平等なとき最小値 0 をとり、不平等度が大きいほど 1 に近づく。イタリアの統計学者ジニ(C. Gini 1884-1965)が考案。

 

デンマークの養豚場での低い密集度

低い密集度は農場規模が比較的均一である事を物語っている。

Eメール相談室:

何でもお気軽に。             sunagawa@dsa-net.dk

展示会案内

アグロメック展示会

デンマークのヘアニング市で平成14年1月21日月曜日から26日土曜日までの6日間開催。

 

ホームページwww.agromek.dk

 

目次へ戻る

 

ピッグインフォ21世紀』26号は1月20日配信予定

▲▲▲▲ ▲▲▲▲無断複写・転送は御遠慮願います▼▼▼▼ ▼▼▼▼