白川郷・白山スーパー林道の旅

2008-10-26〜27


[白川郷の合掌造りの家々]

 久々に一泊旅行に出かけた。郡上八幡から、紅葉のひるがの高原を経て、白川郷へ。そこで一泊し、白山スーパー林道を走り、九頭竜湖によって、後はひたすら我が家へ。約700kmの行程だったが、すばらしい景色に心も洗われ、疲れはほとんど感じなかった。残念だったのは、2日間ずっと小雨が降っていたこと、途中でデジカメを落として壊してしまい、その後はインスタントカメラの映像しか取れなかったことだ。それでも雨に濡れた紅葉も趣があったし、山々が「錦」色に染まっている光景は、日本の美の原点を見る思いだった。

[ちょっとアドバイス]
@白川郷へは東海北陸自動車道で行くが、白川郷インターで下りると観光シーズンには大渋滞するらしい。今回は郡上八幡やひるがの高原を経由したが、全く渋滞もなく、手前のインターで下りるのがお勧め。
A白山スーパー林道は、どちらから入っても、出口の料金所手前でUターンすると片道料金で済む。これ、ご当地の常識らしい。料金所が見えてから直前でUターンできるようになっているから、別にズルということでもないようだ。

最初に訪れた郡上八幡は、山から湧き出す水が町の至る所を流れている、せせらぎの町。水に感謝する想いからだろうか、水を祭る風習があるようだ。


ここは、湧き水の水汲み場。宗祇水と呼ばれ、こんこんと湧き出ている。プロの料理人とおぼしき人がポリタンクを持って水を汲みに来ていた。小駄良川にかかる清水橋のたもとにあるが、うっかりすると見逃してしまう。


こののれんは、戦前の読み方で、右から左に読む。「にっきだま」。昔なつかしいニッキ飴を売っている。
ど真ん中にカミサンが写っていたが、周りをコピーペーストして隠してある。さて、それはどこでしょう。


古い町並み。二階の両側に張り出した壁は、火事のとき延焼を防ぐ目的で設けられているとのこと。
なんとか壁というのだが、失念した。


このように、街中には至るところに川があり、夏には子供たちがジャンプして飛び込んで、度胸を競うという。その橋に行ってみたが、高さ約20mで、飛び込むなんてとんでもない。でも、道頓堀くらいかな。


郡上八幡は、元祖食品サンプルの町だとかで、サンプル屋さんが何軒かある。それぞれ得意が異なるようだ。左が本物(今朝のおかず)、右がたった500円で売っている手作りのサンプル(ストラップ)。同じものはふたつとなくて、そのリアルさに舌を巻く。ただ、蝋なので少しベトつき、ストラップとしてはお勧めできない。飾って楽しもう。


水力で粉を引く水車のようなものだが、これは右側に水がたまると、その重さで右に傾き左の杵を持ち上げ、傾くことで水がこぼれて今度は左に傾いて杵をつくというもの。この場所でデジカメを落として、以降はインスタントカメラの質の悪い画像になるが、ご容赦。


ここは、ひるがの高原の分水嶺。あっちが日本海、こっちが太平洋みたいな表示もある。要は峠ということだ。何度もスキーには来ていたが、こんなのは気付かなかった。一帯が散策路になっていて、様々な植物を楽しみながらゆっくり歩き回ることも出来る。


ひるがの高原から白川郷までの間、このような景色が続く。「錦」という言葉がぴったりの、赤、黄、緑の織り成す自然な色合いと模様は、日本の美の伝統の原点を感じるところ。雨にけむり、カメラも使い捨てで、十分その美しさを伝えられないのが残念。


有名な白川郷の合掌造りの家屋。中に入ると5階建てになっているものもあり、想像していたよりも大きい。2階以上は基本的に物置で、囲炉裏の煙が充満して、長く居るといぶされてしまいそうだが、それが当時の暮らしをより再現しているようで、何故か懐かしい感じがした。


翌日は白川郷側から白山スーパー林道へ。片道約20km程の道のりだが、みるみる高みに登っていく様が、なかなか壮観。しかもすばらしい眺めのスポットが至るところにあって、そこでずっと景色を眺めていても飽きない。ただ、そのすばらしさ、快感を、画像で伝えるのは難しい。なので、是非訪ねていただくことをお勧めする。片道3150円で、2〜3時間十分楽しめる。


画面中央に写っているのが、スーパー林道。一番奥に小さく見えるのが白山。その名の通り、既に雪をかぶっていた。


このような滝も、至るところにある。山から湧き出す水が、すべての川の源であることを実感する。必ずしもビューポイントにパーキングがあるとは限らず、少し歩く必要があったり、いきなり路駐している車があったりするので、要注意。


これもそのひとつで、確か「三味線の滝」とかいう名前だったように記憶している。何故か間近にはパーキングがなく、最寄のパーキングから歩く必要がある。日本の滝100選に選ばれたというので調べてみたが、違うようだ。それでも、なかなか趣のある姿にはしばし見とれていた。


白山スーパー林道から、今度は九頭竜湖へとやって来た。瀬戸大橋のモデルになった通称の「夢の架け橋」、箱ヶ瀬橋。カミサンに案内されて来てはみたが、1車線しかない上に、誰も通らず、何もなく、ただ引き返すだけの、結構スリリングな橋だ。でも形が瀬戸大橋そっくりで、実は試作品だという。


こちらは、その九頭竜湖のダムの水門で、ダムは普段見慣れたコンクリート作りではなく、岩石や土を盛った構造(ロックフィルダムという)になっている。この地方では結構よく採用される構造のようで、これは新しい発見だった。


これがそのロックフィルダムの画像。下に発電所が見える。1960年の建設というから、当時岩石と土で川を堰き止めて発電しようという発想があったようだ。

[所感]
 くれぐれも残念なのは、デジカメを壊して、いい写真が取れなかったこと。でも、そろそろ性能が不満になっていたし、ぼくは一眼レフもどきのカメラを買うきっかけになり、カミサンは自分専用のカメラを持つことになって、旅の楽しみが増えた。いろいろ事情があって、しばらく旅をしていなかったが、これからまたあちこち出かけて、ホームページが賑やかになればいいと思っている。
 ちなみに、最近カミサンが撮ったショットをおまけに掲載する。場所は、丹波の出雲大神宮。モデルは我輩で、これはなかなかの名作。