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Lindows(Linspire)について
LindowsOSというのが巷で話題になっているので、試して
見ました。debianというLinuxをwindows風に味付けした
OSだということで、MSのwindows一色の世界に少々辟易し
ていた筆者としては、かなり期待を持ってテストを始め
ました。ちなみにLindowsはMSとの係争の関係でLinspireと名称変更される(された)らしいが、
詳細はLindowsOSの公式サイトで確認してください。
LindowsOSのテスト用に二つのマシンを使用した。そもそもUNIX系のOSはデバイスドライバが用意されていないという弱点があります。従って対応できるデバイスは限定されます。NIC、VGA、SOUNDは未対応で当たり前という認識が必要なのです。HDDやCD-ROM等ATAPI準拠のものは大丈夫です。
1.失敗例の構成
M/B Aopen AX6BC
CPU PentiumIII 450MHz
MEM 384MB
VGA geforce2 MX400 or All-In-Wonder 128PRO
HDD 10GB
FDD(2mode Unknown)
DVD-ROM(Unknown)
NIC (unknown)
インストールどころか、起動時に"80"というテキストを
延々とコンソール出力するばかりで、デフォルトカーネ
ルの実行コードに何か問題があるようです。インストー
ル画面すら見られずにテスト中断でした。どなたかのサイトで
AX6BCは動作確認されていましたが、私の感想ではこのチップセットが
問題のようです。"80"というテキスト出力の間FDDをアクセスし続けたので
FDDをはずしたら、今度は"40"のコードを出力し続けました。ソースコードは
非公開のようなので、これ以上調べるすべはありませんが、仮にソースが
あっても、あの莫大なコードを当たってまで使おうという気にはなれません。
2.実際のインストール
M/B ASUS A7V133
CPU Duron 800MHz
MEM 384MB
VGA NVIDIA GeForce GFX5200-LA128V
HDD 10GB
FDD 2mode Unknown
DVD-ROM Richo MP5125A
NIC (Realtek?)
この構成のマシンがあったので、こちらで試すとあっさり
進行しました。インストールが完了するまで5分でした。
何もすることはありません。スーパーユーザのパスワード
を入力しただけです。CNR(Click-N-Run)というソフト管理ツールが付い
ていて、簡単にソフトのインストールができるというふれ
こみでしたが、すべてお金がいるのです。調子に乗って
インストールしたら大変なことになります。ひとつ数10ドル
ですが、悪質なサイトからの請求額と同じくらいの金額に達するのに
そんなに時間はかかりません。
3.フリーソフトを探す
まずは仕事で使えなければ意味がないので、フリーのもの
を探しました。SUNのOpenOfficeというのがすぐに見つかり
ました。ワープロ、表計算、データベース等がすべて無料
で使えるのですから、これが実用的なレベルの物であれば
もうwindowsは要らない!SUNと言えばあのUNIXの会社です
から、内心相当期待していました。
結果から先に言うと、使い物にはなりません。SUNのsolaris
でナントカoffice(StarOffice?)というのを使ってがっかり
した経験があったので不安はありましたが、それよりさらに
ひどい物です。MS-DOSの頃のものにも遠く及ばない、レポー
トの価値もない出来でした。
4.何か使えないか?
とりあえず、インターネット関係はすんなり使えます。我が
家のADSL周りも問題なしでした。付属のブラウザは反応速度
はもう一つだけれども、安定していました。使い慣れたもの
がいいと思ってNetscapeを探しに行ったら、これも有料だった
のでやめました。CDを聞くことはできましたが、動画を鑑賞
しようとすると、これも有料でした。
5.当面の結論
仕事では使えない。OS本体の価格はwindpowsXPの特別アップ
グレード版の約半額でしたが、XPならおまけのソフトである
メディアプレーヤーすら数千円出さないと手に入りません。
とはいえLinuxですから、実はフリーソフトはたくさんあるは
ずです。しかし、UNIXの流れをくむOSのソフトは素人では簡
単に扱えません。CNRというインストールシステムを内蔵した
ことは大いに評価できるのですが、それだけのお金をつぎ込
んでも、子供騙しのソフトしか手に入らないのでは無駄です。
それでは、UNIX本来の使い方である、サーバ機能はどうかと
思ったのですが、どこを探してもその設定はマウス起動のコマンド体系には
ありませんでした。コマンドラインからエディタを起動して
confファイルの設定をするのだったら、Linuxなり、FreeBSDを
使った方が納得が行きます。
6.使えること
windowsの世界は悪人の巣窟ですから、クラッカーやウィルス
供給者がMSwindowsをターゲットに悪事の限りを尽くしています。
従ってwebブラウズも危険を伴います。その点、lindowsはユーザも
少ないし、セキュリティホールを探索する甲斐もないので、目下のところは
安全地帯です。多少危険なところに足を伸ばすネットワーカーは
このOSがお勧めです。
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