2001年12月25日 深夜番組、「穴ねのね」ご出演の感想。

緒方さんが出演されたテレビ番組
「穴ねのね」見ましたよ。見ましたとも。

どんな番組かっていうと、毎回いろんな業界の人をゲストに呼んで
裏話を聞くというような内容です。

司会は原田伸郎さんとひさうちみちおさん。
お二人ともまったりとした司会っぷりです。

今回は、「声優」ってことで、
肝付兼太さん、緒方恵美さん、麻績村まゆ子さん、がゲストでした。

本編の感想いく前に、
私が、テレビ慣れしてない声優が顔出しでテレビのトーク番組に出ることについて
あまり良く思っていないということを前提として言っておきたい。

なぜあまり良く思っていないかというと、まあ全体的に見てて恥ずかしいから。
恒例の、「○○(役名)をやってみて下さい」がもう…。
よっぽど社会的に認知されている有名な役ならまだしも、
アニメ好きな人には有名だがお茶の間の認知度はさっぱりって役だと辛い。
ふってる司会者も知らないから、リアクションが無い、もしくは
軽く引いている様子が、とてもアレだ。
なにより、役の絵という媒体無しで生身でやらされてるのがいたたまれない。


これを回避するためには、その声優の役をその場でやってもらうんじゃなくて
出演作品のVTRを流す、とか方法はあるじゃろ?あるじゃろー!?


というわけで、もっとも危惧していたことが起きました。
やっぱりあったよ・・・。
恒例の「じゃ、やってみて下さい」

肝付さんはいいんです。だって「スネ夫」だし「イヤミ」ですよ。
これはもう感動ッスよ!生「のび太のくせに生意気だぞ〜!」ですよ。
生「ミーはおフランス帰りザンス!」ですよ!ひれ伏すしか。

そして、逆に麻績村まゆ子さんも
「ネット声優が生身の体で表に出てきた」(?)という、なんだかよくわからない
活動設定なために、「この声のままでやってたんで〜」と危機を回避。


問題は、緒方さんですよ。
あのエヴァンゲリオンの!って司会のお二人も言うてはりましたが、
あの感じは「名前は知ってるけど見てないよ!テヘ!」でしたよ。たぶん。

でも、緒方さん「自分の顔がうつってるままやると夢を壊すので」
とおっしゃられてフリップで顔を隠しながらやって下さった。

その配慮に感謝。
(まあ、私は番組開始時からうつむきながら横目でチラチラ見てたんですがね!)

これが一番新しい、緒方さんの「碇シンジ」か〜と思うと
ちょっと感慨深いものがありました。
セリフは

「逃げちゃダメだ!×3 僕はどうしてここにいるんだろう?教えてよ!父さん!」

でしたよ。まあ、碇シンジっぽいですね。
こんな短いセリフなのに「父さん」って単語が入ってるのがいいですね。
彼の本質はそういうとこだと個人的に思ってるので非常にヒットですね。

いきなりやれって言われても、難しいんでしょうが
シンジとは微妙に違う声でした(というか、私の基準が厳しいんでしょうかね)
でも、それをさしひいてもメチャメチャ可愛い声でしてな!!
その点は流石ー!!と思いました。

で、やっと終わった〜(試練が)と思ったらもう一つやるってアンタ。
しかも、究極の選択「セーラーウラヌス」を!!

そりゃもう、お茶の間でセーラームーンっつったら
「月に変わっておしおきよ!」であってそんな外部太陽系の子まで
知らねえよー!知らねえよー!!
案の定司会のお二人もよくわかってねえよー!
だいたい、「新たな時代に誘われてセーラーウラヌス華麗に登場!」って
セリフも微妙だー。だって間違ってるしー。てか、細かくてごめんよー。
そのあと「子猫ちゃん」云々までー!

軽く悶絶死するかと思いました。

おまけに、アイドル声優の元祖みたいな紹介でした。
そいつは知りませんでした。

テレビ見てるだけで、(しかもここまでまだ紹介の段階)
なんでそこまで。ってくらい気疲れしましたよ。

この後は、声優こぼれ話って感じでした。
もっとディープな話が聞けるのかと思ってたんですが、
(それこそhm3のオタク対談ぐらい)
期待しすぎでした。無茶言うな。

よく考えたら、声優について全然知らない人向けに作ってる番組なんだから当たり前ですが、
ギャラのランク制とか、事務所のしがらみとか、そういうのが聞きたかったー。

以下、話題を箇条書きに。

○声優も基本は俳優。
○世間が思ってるよりギャラは安い。
○アフレコに必要なのは集中力と反射神経。
○舞台挨拶で肝付さんが「スネ夫」役で出てくるとイメージ違ってチビっ子ガッカリ。
○あの有名な「のび太のくせに〜」は最初、肝付さんのアドリブだった。すげえ!
最近ではいじめにつながると言われ、使わないようにしているらしい。
○芸能人が声優やるとそこだけ抜き録りで寂しい。

途中司会の原田さんが、芸能人が声優をやる云々の話しで

「自分がやるはずの役が『え〜あの人になったん!?』みたいなこともあるでしょう」

とおっしゃいまして、
今のその発言、激しくポイントをついたよ!と思いました。
脳裏を駆けめぐるアレとかアレとか…。
緒方ファン的には悔し涙が止まりません。


この後、またキッツイ時間帯に進んでいくのです。

生アフレコ!て銘打ったコーナーなんですが、
ひさうちさんが描いたセリフなしのマンガにアドリブで
セリフをつけていく、ってそれ声優の仕事とちょっと違うんじゃ?
みたいなアレな展開。

声優の仕事ぶりを見たいのなら、ちゃんと動いてる
アニメーションを用意するべきだったのではないかと思います。
口パクにタイミングと尺をきちんと合わせる技術こそが、
一番見てわかりやすい声優の技なんだし。
テレビ的にもその方が良かったんじゃないッスかね?
なんか方向性を勘違いした感じになっており非常に残念でした。

でも、とっさにセリフを考えて声を入れていく様はやはりプロでした。


(まとめ)
前から思ってましたが、基本的に緒方恵美という人は
トーク番組に向いてないと思いました。(特にゲスト出演)
緊張してらしたのかもしれませんが、
もっと内容を簡潔に要約して喋って欲しいなあ〜と何度も思いました次第。

声優業をムリなく継続的にやってくれたらファン的に言うことないんで、
今後テレビ出演とかなくても全然かまわないです。うん。
(嫌な感想だ)

肝付さんは見ていて安心感がありました。
1つの事を何十年もやってらっしゃる人だけが持つ
自信と余裕みたいなものが伺えてステキ☆でした。さすがベテラン。
緒方さんも、長く続けてくださるといいなあーと思いました。





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