おとらの古新聞

昭和09年04月06日「誘拐された四少年」(事件)
昭和9年4月6日付 時事新報 静岡版。

なにゆえ静岡版があるのかわかりませんが…

事件の顛末は以下のとおりです。
『夜八時頃、浜松駅待合室に四名のみすぼらしい(原文ママ)少年が発見されました。警察で調べたところ、彼らは福島県に居住する13歳の少年達で、先月28日、悪周旋人に誘拐され売り飛ばされそうになったが、未成年であるため買い手が付かず、悪周旋人は彼らをもてあました結果、浜松駅に置き去りにした。』
と、いうものです。

それにしても「人さらい」「売り飛ばす」という言葉がそのままに存在した時代だったわけです。東北地方が貧しい地域であったことも、この事件の背景にはあるのかもしれません。
尚、この年の夏、東北地方は冷害に見舞われ大凶作となります。
四人は事件後、郷里に戻ったと思われますが、この大凶作をどのように迎えることになったのでしょうか?





戻る
次へ