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日本全国津々浦々。「どこそこ○景」と数えられる名所は数多くありますが、それらの元祖
とも言われる「近江八景」です。 ![]()
「近江八景」の歴史は、中国の洞庭湖周辺の景観を数えた「瀟湘(しょうしょう)八景」をモデ
ルに、室町 時代、近江周辺の名所を数えたことに始まります。
ちなみに「瀟湘」とは中国湖南省洞庭湖において、瀟水と湘江という河が交わるところから
付けられているようです。
では「近江八景」と「瀟湘八景」をちょっと比較してみましょう。
「なんだ、パクリか」とは言わないように。「憧れて」或いは「お手本にした」と言うべきでしょ
う。
この「近江八景」の選定については、室町後期の関白、近衛政家(このえまさいえ)による
選定という説や、江戸初期の関白、近衛信尹(このえのぶただ)選定という説などがあります が、それらはあくまで最終選定者についてであって、一般には室町後期に「瀟湘八景」への憧 れから、近江を訪れた僧たちによって見いだされ、江戸初頭に確立した。とされています。 ![]()
絵はがきの風景は、明治末あたりから大正初期にかけてのものと考えられます。又、近衛
信尹作と伝わる和歌八首もご紹介します。
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