絵葉書の中の女性たち

人物画像をいくつかご紹介します。



  そもそも絵葉書の流行は、日露戦争がきっかけであったといいます。出征軍人、軍属など
へ送られるものの中には絵葉書が多く使われ、戦地での心を慰めるものとなったそうです。
  それら絵葉書の中でもひときわ目立ったのが芸妓の写真絵葉書でした。人気者の絵葉書
は飛ぶように売れたそうです。

  明治年間においては芸妓はすなわちスターでした。花柳界は社交場として繁栄し、芸妓の
中には上流婦人に出世する者も多かったようです。芸妓はお茶、花、琴、三味線、短歌、俳
句、長唄、踊りなどの芸事はもちろん、教養も備えており、上流婦人の役割をこなせる実力を
備えていたのです。
  又、明治後期より美人コンクールも行われるようになりました。当初は芸妓さんたちが対象
となっていましたが、やがて良家の子女と言われる人々もその対象になり(いろいろ物議をか
もしたようですが)、美人写真集なども発行されるようになり、当然、絵葉書にも好まれて使わ
れたようです。
(参考:別冊歴史読本『幕末明治美人帖』ポーラ文化研究所編)

  絵葉書の中には、白黒写真に手彩色して印刷したものも多くあります。それだけコストもか
かったと思われますが、やはり需要があったから作製されたわけですね。
 


01:「花嫁」
02:「お花見」
03:「鏡台」
04:「花を生ける」
05:「すいか」
06:「屏風」
07:「舞妓さん?」
08:「ヴァイオリン」
09:「伏し目」
10:「八千代さん」
11:「お召し替え」
12:「釣り」
13:「見ザル 言わザル 聞かザル」




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