おとらのみちくさ
六道珍皇寺
京都市東山区
知ってる人は知っている、六道珍皇寺。
嵯峨天皇に仕えていた小野篁(おののたかむら)公は、夜になるとこのお寺にある井戸を
伝って閻魔大王に仕えに行ったと伝えられています。
ちょっとだけ解説。
京都における最も古い寺のひとつで、奈良時代鳥部氏が建てた宝皇寺(ほうこうじ)の後身
であると推定されています。開基は慶俊僧都。弘法大師の師です。六道さんの名で親しまれ、
お盆の精霊を迎えるために参詣されます。
その時に迎え鐘がつかれるのですが、この音が冥土にまで響くのだそうです。
一説によると、鐘の下には穴があいており冥土につながっているとも言われています。
今の鐘は明治に作られたものですが、昔は慶俊僧都が作らせた鐘があったそうです。
作ったとき僧都は、三年間、地中に埋めておくようにと言ってから唐の国に渡られたのです
が、待ちきれずに使ってしまったんですな。するとその音は唐の僧都のところにまで聞こえたそ
うです。
僧都は三年間地中に入れておけば、六時になれば自動的に鳴り出すはずだったのにと、
非常に残念がったといわれています。不思議ないわれのある鐘です。
(参考 「京都辞典」 人物往来社刊:昭和42年)
で、宇治の帰りにゆきちゃんを家に送っていく途中、ちょっと寄ったんです。これがなかなか
わかりにくい場所だったので、ついたときには日も沈んでしまい、境内に入ったはものの、なん
だか不気味で早々に退散したのでした。
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山門です。
ね、ちょっと雰囲気あるでしょ。
以上、10月31日の「おとらのみちくさ」で した。
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