This page is an introduction of the impressive album from my collection
Joe Lovano Nonet
52nd Street Themes
1. If You Could
See Me Now 2. On a Misty Night 3. Sippin' at Bells 4. Passion Flower 5. Deal 6. The Scene is Clean 7. Whatever Possess'd Me 8. Charlie Chan 9. Theme for Ernie 10. Tadd's Delight 11. Abatractions on 52nd Street 12. 52nd Street Theme 13. Embraceable You saxophones
: Recorded : Nov. 3 & 4. 1999 |
ウィリー・スミスが、ジョー・ロバーノの豊かな才能を引き出した素敵なアルバムです。彼のジャズに対する概念である「異なったスタイルを混合して、そこから新鮮な作風を生み出す」をコンセプトに、優れたアレンジメントを提供しています。 タイトルの「52nd Street Theme」は、セロニアンス・モンク、1946年の作品ですが、ジャズ史の中に占める重要な時代背景を端的に表現しています。1940年代のニューヨークは、52ストリートに乱立したクラブを拠点にディキシーからスイング、そして新興のバッパー達が何の違和感もなくプレイを競う当代のジャズの中心地でした。タッド・ダメロン、ディジー・ガレスピー、セロニアス・モンク、チャーリー・パーカー、バド・パウエル、そしてマイルス・ディヴス、ソニー・ロリンズ・・・。このアルバムのオーケストラ編成を書いたウィリー・スミスは、「この期間の中で情熱をもって、これらのミュージシャンの言うことを聞きながら成長した」と語り、なかでもタッド・ダメロンの影響が強く滲み出ています。52ストリートで繰り広げられた最も油ののりきった時期の先輩を愛するウィリー・スミスとジョー・ロバーノが作り上げた名演集で、2000年度グラミー賞ビック・バンド部門受賞盤に輝いています。 「If You Could See Me Now」,ダメロンが1946年に作曲したもの、サラ・ヴォーンで大ヒットしました。ジョー・ロバーノは壮大に、かつ美しいプレイで魅了、円熟の味わいを感じさせます。 「Sippin' at Bells」,チャーリー・パーカー、マイルス・ディヴスによって1947年サヴォイに吹き込んだのが最初のセッションですが、1958年のソニー・クラーク「Cool Struttin」(Blue Noto)がより鮮明でしょう。Steve Slagle、Tim Hagans、John Hicksのアップ・テンポでワイルドなプレイは熱い!。 「Deal」,ウィリー・スミスのオリジナル。此れが何とも魅力的なトラックで、このアルバムの白眉です。豊かなアンサンブルとメロディー・ラインの美しさに加え、ジョー・ロバーノを始め、Steve Slagle、John Hicks、Conrad Herwig及びRalph Lalamaのリラックスしたノリが心地よい。 |