This page is an introduction of the impressive album from my collection

John Fedchock
New York Big Band

No Nonsense


1. No Nonsense
2. Big Bruiser
3. Eclipse
4. Caribbean Fire Dance
5. Tricotism
6. Brazilian Fantasy
7. Eleven Nights
8. Epistrophy
9. Come Sunday
10. Blue After Two

leder,arranger, trombone :
John Fedchock
saxophones :
Mark Vinci, Charles Pillow, Rich Perry, Rick Margitza, Scott Robinson
trumpet flugelhorn :
Tony Kadleck, Craig Johnson, Scott Wendholt, Barry Ries
trombone :
John Fedchock, Keith O'Quinn, Clark Gayton, George Flynn
rhythm sectlon :
Allen Farnham(p), Lynn Seaton(b), Dave Ratajczak(d), Babby Sanabria(percussion, trock 4 only), Kim Scharnberg(percussion assistance)

Recorded May 22 & 23, 2002 at Avatar Studios, New York City


 トロンボーン奏者、ジョン・フェドチョックが中心となって結成されたニューヨーク・ビック・バンドは、1995年に自己のバンド名を冠したアルバムでデビュー、そして1997年に二作目「On the Edge」をリリース。以来、広範囲の称賛を受けダウンビート誌読者ポールのトロンボーン、アレンジャー、ビック・バンド部門に毎年名を連ねています。
 このアルバムは、2002年5月に録音された三作目。ジョン・フェドチョックのアレンジ手法は伝統に根ざしたコンテンポラリーなもので、彼がウディー・ハーマン・ビック・バンドの為に作・編曲したチャートを源に、様式化された方法にとらわれず、ソロイストの自由な解釈に委ね緊張感と刺激を失うことなく自由奔放なプレイを引き出しています。ちょうどサッド・ジョーンズ&メル・ルイス・ビック・バンドの原点がカウント・ベイシー・オーケストラであったように、ニューヨーク・ビック・バンドもウディー・ハーマン・ビック・バンドが原点となっています。
 アルバムの構成は、全10曲中5曲を占めるオリジナルのほか、フレディ・ハーバード、ジョン・ヘンダーソン、オスカー・ペティフォード、セロニアス・モンク、デューク・エリントンの作品を全て彼がアレンジメントしています。
 「No Nonsense」,ホーン・アンサンブルのスピード感、ドライブ感は抜群!Rick Margitza(ts)、John Fedchock(tb)、Scott Wendholt(fh)、そしてAllen Farnham(p)の奮い立つダイナミズム。ソロイストのバックで躍動的なベース・ワークを聴かせるLynn Seaton。ビック・バンドの魅力がギッシリと詰まったタイトル曲、フェドチョックのオリジナルです。
 「Big Bruiser」,シャッフル・ビートに乗って御機嫌にスイング! コンテンポラリーとはいえヘビーになり過ぎないのがいい。
 「Eclipse」,フェドチョック(tb)は、フレディ・ハーバードの大ファンだそうですが、彼のバラードをゴージャスなアンサンブルにのって高音域を活かしたリリカルなソロで魅了します。
 「Eleven Nights」,ハービー・ハンコックの「Speak Like a Child」に触発されて創られたボサノバ。
Mark Vinci(as)とBarry Ries(flugelhorn)の対比が聴き所です。
 「Epistrophy」,フェドチョックがウディー・ハーマンのメンバーであった間に、彼のバンドの為にアレンジメントしたセロニアス・モンクのオリジナル。ニューヨーク・ビック・バンドがスタートした時の最初の一曲で、以後殆どのギグでプレイしてきました。時間の経過と共に個性に溢れ、満を持してのレコーディング。当アルバムの最も精彩ある一曲です。
 ダイナミックでスケールの大きい演奏を優れた録音で聴かせる。これぞ、ビック・バンドの醍醐味! 素晴らしいです。

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