Ethan Weisgard
World Jazz Monthly
ここに、私達とボブ・ミンツァーとのプロジェクトに関する報告をしましょう。 写真は、最後のコンサート後にボブとリズム・セクションが一緒に写したものです。シャンパンでコンサートの成功を祝っている所で、中央がボブ、右端に写っているのが私ですヨ。 私達は、今日からベニー・ゴルソンとの仕事が始まりました。彼は、素晴らしいサキソフォン奏者で、とても親切な人です。彼と共にアルバムの為の録音もする予定です。と言うのも、彼の今までのレコーディングは、通常のビック・バンド編成で行われたのが皆無であるからです。これまでは、小編成のコンボか大編成のオーケストラでした。ですから、ゴルソンと共に彼の有名な旋律の幾つかを私達のビック・バンドで演奏したいのです! それでは、ボブ・ミンツァーとのレポートに移りましょう。 デンマーク放送ビック・バンドは、2003年2月にかねて望んでいたことのひとつを実現しました。それは、作・編曲家であり、特に自己のビッグ・バンド同様、イエロー・ジャケッツのバンド・リーダー&サックス奏者としてもよく知られているボブ・ミンツァーと遂に共演できたことです。 所で、ボブ・ミンツァーに話しを戻しますが、私達はボブと5日間のリハーサルを重ねました。 現在のボブのビッグ・バンドにおける作曲のコンセプトは、ソフト・ミュージックを書くことにあります。終始大音量で演奏するビック・バンドは数有りますが、これは聴衆にとってもバンドで演奏するミュージシャンにとっても疲れさせるだけです。 私達は今回、デンマークで5ヵ所のコンサートを行いました。デンマークの首都では最もイカシたジャズ・クラブ「コペンハーゲン・ジャズ・ハウス」で、ツアーのファイナルを迎えました。最後の仕事をここで出来たことは非常に素晴らしいことでした。それは、今回のツアーを通じて最高のサウンドを得ることができたからです。 ボブ・ミンツァーには世界中に本当に多くのファンがいます。デンマークのようなジャズの小国でさえも全てのコンサート・チケットがソールドアウトでした。たとえボブの音楽スタイルが多岐に渡っているとしても、私達のプロジェクト的には殆ど“ジャズ・アレンジ”と言えるものでした。ボブは、その殆どの曲でソリストとしてフィーチャーされ、その演奏はとてつもないものでした。彼のプレイは、本当に静かでソフトなフレーズから、非常に力強い、しかも強力に早いバップフレーズに至るまで、非常にダイナミックなものでした。彼の演奏は、そのテクニックで聴衆を印象づけることに重点をおくのではなく、常に最高の味わいを奏でることなのです。彼は常に、まさに音楽を感じることを演奏しています。これ以上でも、これ以下でもなく・・・。 ボブ・ミンツァーとの仕事は今回が初めてでしたが、これが決して最後ではありません。私達は、可能な限り早い内に、再び今回以上のコンサートを行うことを約束しました。私は日本にも多くのボブ・ファンが居るのを知っています。ですから私達デンマーク放送ビック・バンドは、ボブと一緒に日本ツアーに出られたらなァ〜と望んでいます。これは、私達の新たな将来的な願望のひとつで、その私達の願いが叶うことを祈ってレポートを閉じます。 イースン・ウイスガード(デンマーク放送ビック・バンド) |
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