追悼

ベニー・カーターが、7月12日(‘03)亡くなりました。

Swing Reunion
Teddy Wilson, Benny Carter,
Red Norvo, Louis Bellson,
Remo Palmier, George Duvivier,
Freddie Gren


DISC 1
1. Rosetta
2. There'll Never Be Another You
3. Here's That Rainy Day
4. Swing Reunion
5. Evening Star
6. "Porgy and Bess" Medley
7. Undecided
8. How High the Moon
9. Exactly Like You
10. Stardust
11. I Surrender Dear
12. All that Jazz
DISC 2
1. E.K.E.'s Blues
2. On Green Dolphin Street
3. Body and Soul
4. After You've Gone
5. How About You?
6. Dancers in Love
7. Polka Dots and Moonbeams
8. What is this Thing Called Love?
9. Town Hall Tonight
10. I Can't Get Started
11. Lush Life / Take The "A" Train
12. Avalon

Red Norvo(vibraphone), Teddy Wilson(piano), Benny Carter(alto saxophone), George Duvivier(bass), Freddie Green(guitar - acoustic), Remo Palmier(guitar - amplified), Louis Bellson(drums)

From the concerts at Town Hall New York City, March 1 & 2, 1985


 アレンジャー=バンド・リーダーの原型、そしてスイング時代のアルト・サックス三傑の一人と云われたベニー・カーターが7月12日、ロサンゼルスの病院で亡くなりました。享年95歳。
 ジョニー・ホッジスとは対照的な輝くばかりの明るさと、軽快なスタイルで約70年間にわたり現役として活躍する一方、作・編曲にも才を振るい、メロディ創りの名人と言われました。オルガンのような多声でサックス・セクションを歌わせる手法に定評があり、代表作に「シンフォニー・イン・リフ」があります。
 レッドマンが1931年に編成した三トランペット、三トロンボーン、四サックス、四リズムからなる近代的ビック・バンドを、33年にカーターが入団して五サックスに改編しました。ベニー・カーターが創始したこの手法は革新的なものとして今日まで踏襲されています。カーターの偉大さを立証するものと言えるでしょう。
 所が、ベニー・カーターのビック・バンド・リーダー歴は不幸なもので何度も中断、アルバムも「メランコリー・ベニー」以外思い当たりません。ビック・バンドではありませんが、1985年3月1日&2日、ブック・オブ・ザ・マンス・クラブによって催されたニューヨーク、タウン・ホールにおけるスイング・リユニオン・コンサートのライヴで故人を偲びます。一時代を築いた名手達が腕を競う楽しい内容です。ベニー・カーターの作・編曲家、そしてサックス奏者としての力量を遺憾なく発揮した、と言っても彼の場合、緊張したものでなくリラックスした明るいムードを漂わせた素晴らしいプレイで魅了します。
                                                  2003年7月16日 合掌

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